安全を考える。・・・・アスベスト・・・NO1 建築に関わることでは、構造計算偽造事件やアスベストの被害で工場の作業員の方々や近隣地域に住む方々の被害が大きな事件としてマスコミに取り上げられました。アスベストが原因で工場作業員の方が多く亡くなっている事に驚きました。それにしても情報の開示が遅いです。アスベストの危険性は既に1955年に海外で立証されていましたので、この事件は共に天災ではなく、人的な要因で引き起されたものです。現場作業員の方にとっては、危険物と知らされていればおそらくその様な職種につかなかった事でしょう。国や製造業界では認識されていましたが、国民に広く知らせる事無くその後も長期間使用され続けたのです。産業界の強い要望により、安全性より経済性を重視した結果、対応が遅れたのではと考えられます。補償金を支払っても大切な命はかえって来ません。体は元にもどりません。前回のシロアリに使われていた薬剤や血液製剤のエイズも同様です。「産業優先人命軽視」の人災が悲しい事に多く起きています。
家造りの現場では、こんな危険な物質が使われていたとは、建築現場の職人を始め関係者の大半は知る由も有りませんでした。工場関係者さへ知らせないのですから、末端の消費者に知らせる訳が有りません。
私は1996年に独立をしました。今日までの「全棟オール4寸角材を用いた頑丈な家造り」へ一歩を踏み出したのです。基礎と木にこだわりました。全てベイヒバ材の「オール4寸角の家造り」で、屋根材は瓦葺きを基本としました。「こだわり」を大切に「全棟オール4寸角材の家づくり」を続けています。また屋根材に瓦を基本仕様としたのは、耐久性・対候性に優れている事、それに屋根下地材は杉4分板(しぶいた)で合板を使わない事にもこだわりました。カラーベストを使えば屋根下地材は合板になります。合板は腐りやすい為、長持ちのしない家になる事が解っていたのも使わなかった一因です。こだわりの家造りを続けて来ました中で、一軒だけですが悔いが残っています。独立した年の事ですが、お施主様の強い希望で屋根材にカラーベストコロニアルを用いたのです。後にも先にも一軒きりです。その後において今日まで「全て国産の和・洋瓦葺き」です。・・・・・次回に続きます。
まじめな社長のまじめな家造り実践会 米田正憲