前回に続きますが、もう少し直張り施工を考えて見たいと思います。
永く住み続ければ
石膏ボードは湿気を吸います。この時に強い外圧(地震・風力)がかかれば脆いですね。
柱が変形(収縮)すれば、石膏ボードがひずみ本来の強度を失っているかも知れません。
大地震が起きる前に、外圧がかかりボードにひずみが残っていた場合はどうなのでしょうか?
まして、クロスが裂けている、隙間が出来ている場合は下地のボードが動いているので耐力壁としても本来の強度に疑問がありますね。
だから、耐力壁に算入する事に我々は抵抗があるのです。
それに、一番の危険性はコストダウンで工期の少ない現場です。
クギ止めが正しく施工しているかが問題です。
基準法にも規定していますが、意外と面倒で正しく施工されて無いと耐力壁の強度は落ちます。
それに、直張りの場合は下地材の間隔が広く、そこそこの衝撃を与えれば
ボードに穴が開きかねません。
それこそ破損したボードは耐力壁になりません。
それに、下地材(ヌキ)が無いと生活を重ねて行く内に必ず不都合が起きます。
例えば、時計とは絵画等、額を壁に取り付けたい時、移動したい時等は下地材が
無いと不便でしょう。
だから、まじめな工務店は
耐力壁としての強度は他の部材(筋交いや面材)で正しく確保し、
そして、「抜き+9.5mm厚さのボード」で施工した壁を耐力壁として構造計算に
加えない方がより安全と考えるのです。
計算以上の強度を持っている事です。
それに「ヌキ」と言っても使う量は相当な物です。しかも弊社は乾燥材ですから保温や調湿効果に役立ちます。
トコトン切り詰め木材を減らすより、多い方が良いのでは有りませんか。
そこで、私の結論ですが、まずい川柳?を一句
「直張りは ヌキを省いて 手ヌキかな」・・・・・・ ?????
(直張り施工は公的に認められていますから手ヌキでは有りません)
まじめな社長のまじめな住まい造り実践会 代表 米田正憲