日本宇宙技術の生んだ不死鳥、はやぶさ。
プロジェクトXが3夜連続作れてまだ余るようなドラマばかりですが、この不死鳥の血はまさしく不死鳥の如く受け継がれそうです。
■はやぶさ2、ASIが正式検討を開始 (松浦晋也のL/D)
凄い……まさかこんな展開になろうとは。
はやぶさ2よりはやぶさMk2推進派な私ですけど、やはり嬉しいですよこれは。
なお、はやぶさ2計画が立たされている苦境については、同じ松浦さんの書いたこちらの記事を参照して貰えると良いかと。
■実現の瀬戸際に立つ「はやぶさ2」 (nikkeiBPnet)
>「はやぶさ2」を、観測成果の共有を希望する外国との共同計画にして、海外のロケット
>により無償で打ち上げてもらえ、でなければ計画をつぶして実施しないということである。
何のイジメだよという仕打ちですよ。象牙の塔の怖いところです。
で、この状況に手を差し伸べてくれたのが、今回のベガロケットという訳です。
松浦さんもBlogで書いていますけど、
> 見えてきたのは、「はやぶさ」が国際的にいかに高く評価されているかということだ。
>なぜ高く評価されているのかといえば、それまで誰もやったことがなかったこと、しかも
>大きな意味のあることを、独力で成し遂げたからだ。
全くその通りですよね。はやぶさなら載せる価値があると思って貰えたから、こういう話になった訳です。
ただ、多少不安な気がしないでもなくて。
まず、ベガロケットってまだ完成していないんですよね……。
■ヴェガロケット、試験開始 (sorae.jp)
■ヴェガ初段、燃焼試験成功 (sorae.jp)
つまり、昨年末ようやく実機レベルでの一段目燃焼試験が終わったばかりなんですよ。計画遅れてます。まぁ今すぐ打ち上げる訳じゃないので今ロケットが完成している必要は無いんですが、イタリアなだけに(ぉぃ)本当に完成するんだろうな?という不安がどうしてもつきまといます。
次に、海外の未完成ロケットなだけに、最終的にどんな仕様で、どのくらいの信頼性があるのかが見えていないのが少し怖い点です。
信頼性は非常に大事なファクターですけど、同じくらい怖いのが打ち上げ能力。最終仕様でどの程度の打ち上げ能力になるかは分かりませんが、現時点で既にM-Vより少し劣っているんですよね。強度が充分とは言い難いはやぶさ2に、さらなる軽量化の要求が来たりしないだろうかという不安があります。
最後が、はやぶさ2の何を何処まで狙っているか見えない点。
NHKのかぐやハイビジョンのように、観測データの公表に縛りなんか付けられた日には悲しいですよ。そうでなくても、M-V3段目キックモータの技術供与くらいは求めて来そうな気がします。
そもそも後発で、開発も遅れ、まだ市場も小さい小型衛星の分野に参加するロケットですから、研究目的ではやぶさ2計画へ参加するというより、広告効果を含めた費用対効果の方を期待しているような気がしてなりません。ちゃんと計画に支障無いような協力体制を敷いてもらえるのかが不安です。
個人的には、不確かな海外依存より、やはりH-2Aで打ち上げて欲しいところなんですが、置かれている状況がそれを許してくれないので仕方ありません。
何にせよ、これではやぶさ2の命が繋がったという事については、素直にASIに感謝したいです。
プロジェクトXが3夜連続作れてまだ余るようなドラマばかりですが、この不死鳥の血はまさしく不死鳥の如く受け継がれそうです。
■はやぶさ2、ASIが正式検討を開始 (松浦晋也のL/D)
凄い……まさかこんな展開になろうとは。
はやぶさ2よりはやぶさMk2推進派な私ですけど、やはり嬉しいですよこれは。
なお、はやぶさ2計画が立たされている苦境については、同じ松浦さんの書いたこちらの記事を参照して貰えると良いかと。
■実現の瀬戸際に立つ「はやぶさ2」 (nikkeiBPnet)
>「はやぶさ2」を、観測成果の共有を希望する外国との共同計画にして、海外のロケット
>により無償で打ち上げてもらえ、でなければ計画をつぶして実施しないということである。
何のイジメだよという仕打ちですよ。象牙の塔の怖いところです。
で、この状況に手を差し伸べてくれたのが、今回のベガロケットという訳です。
松浦さんもBlogで書いていますけど、
> 見えてきたのは、「はやぶさ」が国際的にいかに高く評価されているかということだ。
>なぜ高く評価されているのかといえば、それまで誰もやったことがなかったこと、しかも
>大きな意味のあることを、独力で成し遂げたからだ。
全くその通りですよね。はやぶさなら載せる価値があると思って貰えたから、こういう話になった訳です。
ただ、多少不安な気がしないでもなくて。
まず、ベガロケットってまだ完成していないんですよね……。
■ヴェガロケット、試験開始 (sorae.jp)
■ヴェガ初段、燃焼試験成功 (sorae.jp)
つまり、昨年末ようやく実機レベルでの一段目燃焼試験が終わったばかりなんですよ。計画遅れてます。まぁ今すぐ打ち上げる訳じゃないので今ロケットが完成している必要は無いんですが、イタリアなだけに(ぉぃ)本当に完成するんだろうな?という不安がどうしてもつきまといます。
次に、海外の未完成ロケットなだけに、最終的にどんな仕様で、どのくらいの信頼性があるのかが見えていないのが少し怖い点です。
信頼性は非常に大事なファクターですけど、同じくらい怖いのが打ち上げ能力。最終仕様でどの程度の打ち上げ能力になるかは分かりませんが、現時点で既にM-Vより少し劣っているんですよね。強度が充分とは言い難いはやぶさ2に、さらなる軽量化の要求が来たりしないだろうかという不安があります。
最後が、はやぶさ2の何を何処まで狙っているか見えない点。
NHKのかぐやハイビジョンのように、観測データの公表に縛りなんか付けられた日には悲しいですよ。そうでなくても、M-V3段目キックモータの技術供与くらいは求めて来そうな気がします。
そもそも後発で、開発も遅れ、まだ市場も小さい小型衛星の分野に参加するロケットですから、研究目的ではやぶさ2計画へ参加するというより、広告効果を含めた費用対効果の方を期待しているような気がしてなりません。ちゃんと計画に支障無いような協力体制を敷いてもらえるのかが不安です。
個人的には、不確かな海外依存より、やはりH-2Aで打ち上げて欲しいところなんですが、置かれている状況がそれを許してくれないので仕方ありません。
何にせよ、これではやぶさ2の命が繋がったという事については、素直にASIに感謝したいです。