2023/9/9(土)晴
今日は最高気温予報33°まだまだ真夏日が続くなかに、目的地を熊本市西区の松尾町平山(南・北)の湧水として午前9時半からポタリングに出る。
往路は、井芹川沿いを下り、上松尾町(写真1参照)から「桧垣のこぼし坂」の峠を目指して、標高差260mの坂道を上る。写真中央奥の山が金峰山、平山はその西側に当たる。

上松尾中心集落の入り口に当たる道路脇に放牛石仏21体目(写真2参照)が鎮座する。

上松尾の集落を過ぎ、坂道は仰角を増してくるが、秋の七草の一つ葛の花(写真3参照)が慰めてくれる。

道は、この辻を左側へ90°折れる。道標(写真4参照)は、「右やまみち、左い(わ)どたろ(う)」とある。

坂道は、もう直峠だろうと思える位置(写真5参照)に、天保年間建立と地蔵尊と湧水があり、その中央に「桧垣のこぼし坂」の説明板が建つ。桧垣がこの坂を超えるに思わず愚痴をこぼしたのかと思ったが、そんな品のない話ではない説明文がついていた。

説明文(写真6参照)には、「桧垣のこぼし坂、平安時代の美しい女流歌人として知られている桧垣は、岩戸観音を深く信仰し、白川のほとりの蓮台寺から松尾を経て、この旧道をとおり岩戸観音に水を供えたといわれています。
“こぼし坂”という名は、桧垣が水をこぼし、こぼし、この坂を登ったという言い伝えによって名付けられたということです。なお、桧垣が白川を詠みこんだ次のような和歌が残されています。
年ふればわが黒髪も白川の、水はくむまで老いにけるかな
桧垣はのちに岩戸観音の近くの山下庵に移り住み、その和歌集は、「桧垣嫗(おうな)集」と呼ばれています。」とある。

やっとの思いで峠(写真7参照)に到着する。登山の経験者なら「山が逃げる」という諺をご存じと思うが思うが、そんな峠道である。ここを左側に進行する。

平山の集落に入ると「神風連腹切場」(写真8参照)の碑がある。明治9年10月24日の「神風連の乱」の関連碑のようである。宇城市三角町の郡浦神社にも碑があった。

平山(南)の湧水「南の川」(写真9・10・11・12参照)。
説明板には、「平山(南)の湧水は、町内にとって大切な共同用水であり、これまで地域住民の生活を支えてきた。
湧水には水神様が祀られており、毎月1日と15日には地域住民が交代で清掃を行っている。
毎年7月の土用入り3日目には、土用祭が行われる。参加者全員で清掃を行い、水の恵みに感謝し、水神様にお神酒が供えられる。
その後、平山神社で無病息災を願って夏越しのお祓いを受け茅の輪くぐりを行い、座祭りが催される。このような先祖伝来受け継いできた清掃活動や伝統行事が認められ、平成21年10月に「肥後の水とみどりの愛護賞」を受賞した。」とある。




平山(北)の湧水「北の川」(写真13・14・15参照)。説明文は、南に同文。



パイロット道路(写真16参照)からは、正面に河内町の蜜柑園と、西に有明海と横島干拓地が望める。県道101・1、鳥越峠を経由して帰途に就く。

13時半に帰宅する。今日も無事だったことを天に感謝する。
熊本(自宅)15km→平山の湧水13km→熊本(自宅)
総所要時間4時間(実3.5時間) 総計28km 走行累計55,967km