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あれ、目がかすんだかな? 最後の晩餐 レオナルド

2020年1月訪問 イタリアからコロナがなくなるまで書き続けます。

 ★あれ、目がかすんだかな?と思うぐらいかすんでいた 最後の晩餐 レオナルド






 『サンタ・マリア・デッレ・グラッツィエ修道院』で『最後の晩餐』を目にしたときに「これが世紀の最後の晩餐か」という感激の気持ちと、「あっ、ちょっと待って、よく見えない」という感想が入り混じりました。
 
 というのは、数日前に『シィスティーナ礼拝堂』で見たミケランジェロの壁画と比べて明らかに違う印象だったからです。

 壁画がかすんでいるのです、その上に、近視と乱視と老眼が入り混じった私のサイトではよく見えませんでした、i-Padの画面上で拡大しながら見ました。

 しかし、調べていくうちにこの作品を見たときの私のカスミは私の目のせいだけではないことが分かりました。『レオナルド ダ ヴィンチ』が描いた技法にそもそもの問題があったようです。




 通常壁画はフレスコ技法を使って描くそうです、フレスコ画法とは漆喰を塗りそれが乾ききる前に顔料を載せて壁自体をその色にするという技法です、この技法で描いた場合は顔料が壁や天井と一体化してほぼ永続的に保存されるそうです。

 しかし、漆喰と一体化させるために使用できる色彩に限りがあり、漆喰を塗ってから8時間という時間的制限もあります。

 レオナルドはこの技法を使わずに、板やカンヴァスに描くのと同じ油性テンペラ技法によって描いたのです。そんなわけで当時から作品の保存に関し危惧する声があったと言われています。この作品は、ダ・ヴィンチが存命時から痛み出したようです。

 なんで、レオナルドは早く劣化するテンペラ技法を選んだのでしょうか?それはまた次回のお楽しみ。

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