アタックチャンス北原のブログ

福岡のバンド、アタックチャンスのメンバー北原のブログです

原監督痛恨の失敗作「百日紅」

2015年05月16日 | 日記
私が敬愛する映画監督、原恵一さんの新作映画「百日紅」鑑賞して参りました。
原さんは私が尊敬する3人の人物のうちの1人です。
私は原ファンではなく、原信者です。
封切映画は毎回公開初日朝1回目の回に観に行ってました。
どの映画も劇場で何回も観に行く位好きです。
そんな私から観て今回の新作「百日紅」
原作品唯一の失敗作だと思います。
あ、これは個人の感想ですからね。
絡まないでね^^;

最近転職したり忙しかったりラジバンダリで公開1週間経って観に行くのがやっとでしたが
忙しい分殆ど事前情報知らずに観ることができて先入観が無かったのは良かった。
駄目なものはだめと言えるからね。

作品は杉浦日向子さんの漫画が原作です。
江戸末期の浮世絵師、北斎とその娘、お栄の話です。

まず原作の漫画、私は読んだ事ありませんが、
そのエピソードが次々に描写されますが、これが良くない。
原作品の最大の魅力である濃厚なストーリー性がブツ切りになってます。

一応骨子になるお栄と、盲目の妹お猶の話が中心ではあるんですが
途中途中に別な挿話が入るので集中できない。
元々抑えた演出をなさる監督なので散漫なまま時間が過ぎてしまいました。
信者にあるまじき発想ですが、原監督作品で初めて
観てる途中で「早く終わらないかな?」と思ってしまいました。

作画も何だかいわゆる最近のアニメって感じで私は好きになれませんでした。
綺麗な画面でも「カラフル」ではあれほど没入できたのに、今回は全く駄目でした。

主役の声をやった女優の杏さん、こちらも残念の一言でした。
いや、熱演だと思いますよ、でもね。
やはりプロの声優さんにやって欲しかった。
まぁ商売上仕方ないんだろうけど・・・・・

などとほぼコテンパンに申しておりますが!
これね、例えば15分程度のアニメとして各エピソード毎に毎週放送したら
とんでもない傑作になったと思います!
もう話1本毎はね、映像作家としての原監督の力量をこれでもか!と観せつけられる
とんでもない濃厚な作品です!
そしてその才能は現代日本で上から何番目の傑出した物であることは間違いありません。
エピソード1本1本は傑作です。
これ、ホント。

ただね、それを90分尺で並べられるとこうも駄目になるのか!?って感じなのです。
原監督の「あの」ドラマツルギーも今回は原作に沿った形なので希薄です。
それも原信者としては許せない。
いっそのことエピソードひとつに絞って、原さんがどんどん肉付けして
杉浦日向子原案、原恵一オリジナル、位にして欲しかった。
エピソード1本1本は傑作だけに、本当に悔しい。
実際カラフルでは市電の話で肉付けしてあれだけ濃厚なオリジナルシークエンス作ったのですから。
恐らく信者としては今回原さんが杉浦さんに従属してるのが許せないのかもしれません。
あぁ、信者ってめんどくさい^^;

とにかく信者としては残念な映画でした。
でもいいの。
それでも崇拝するのです。
だって信者だもん、俺(笑)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。