今回は日本の月面探査計画についてみていきます
JAXA】日本初の月面着陸機
「世界に先駆け高精度技術目指す」
平成31年度の打ち上げを目指す日本初の
月面着陸機「SLIM」(スリム)の開発が今年、
いよいよ スタートする。世界で例のない高精度の
着陸技術を採用し、旧ソ連、米国、中国に続く
無人月面着陸を 狙う意欲的なプロジェクトだ。
サンケイより一部抜粋
宇宙開発においても地上のように日本の少数精鋭の
精密探査機器に対して 中国側は大ペイロードの
大型ロケットを多数投入するという開発スタイルと
なってきています
これについては後編で取り上げますが近未来の
月面探査の状況を少し詳しく見ていきましょう
日本の先陣を切るSLIM/スリム
かぐや衛星が月を周回して精密な観測をしましたが
月面上に降り立って活動するタイプでは
嫦娥/じょうが号と搭載されたローバーの玉兎に
先を越されました
しかし この玉兎は現在は 活動不能になっており
香港紙によると復旧は困難な模様です
つまり実際の観測等はほとんどできなかったわけです
そこで登場する日本の新型探査機 SLIM/スリム
Smart Lander for Investigating Moonには
これまでの着陸型月面探査機と少し物が違う特徴が
たくさんありますので いくつか抜粋していきます
小型軽量化された本体
まず名の通りとても小型化されている点です
ドライ重量150kg級となっています
これがどれほど軽いかは これまでのものと
比較すればわかります
ルナ17号は本体5,6tでルノホートが756 kg
嫦娥は1,2tで玉兎ローバーが120kgなので
SLIMの本体が150kg級というのが いかに
軽いのかが分かるでしょう
精密誘導降着システム
SLIMの売りのひとつが希望のポイントに着陸できる
という点で精度はこれまでの10倍 着陸目標地点を
そのためにSLIMは高度な画像処理能力を持ち
多数のクレーターから自身の位置を細かく測定して
正確に着陸点を目指していくわけです
降着用ショックアブソーバーにも工夫が凝らされています
話題のはやぶさ型のイオンエンジンと並び
日本の宇宙開発の切り札となりそうなのが
金星探査機あかつきにも搭載されていた
セラミックエンジンです
あまり聞かない名前ですが これは燃料を
燃やす部分と噴射ノズルが窒化珪素系の
セラミックスで造られた新しいエンジンです
従来型はニオブ合金製でしたがSi-Nセラミックス
は密度がずっと低いのに耐熱温度は1300から
1500度に向上しています
つまり より軽くて強い素材なわけです
このエンジンで500ニュートンの推力を得ます
SLIMには分離する小型ローバーが積載されます
やはりお約束の小型分離メカは欠かせません
完全自律ロボットで2輪の大型転輪で移動する
タイプのローバーが計画されています
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