ワークショップでは、参加者それぞれが自身の身体を強烈に意識化していきます。「強烈に意識化」と書きますとなんだか力をこめた硬直した身体をイメージされるかもしれませんが、そういった身体ではなく、身体はゆるめていきます。
そのさいに必要なのが呼吸です。ゆったりとした深い呼吸を意識付けながら身体のこわばりを取っていきます。それはリラックスする身体ではなく、感覚を鋭敏にしていくための作業です。
自分の身体の感じやすいところは意識しやすいですが、感じにくいところ、または全く無視してしまうところを特に意識化していきます。そうした鋭敏で強度のある身体を意識していきます。
そのさいに必要なのは、決して他人との比較は出来るだけしないようにしていくことです。他者の身体ではなく、自身の身体を問題にしているので他人は関係ありません。
そうした身体を鍛えていくことによって、いろいろなものが見えてきます。自分の周りの空気。部屋の空間のボリューム、温度、光、音、体温、肉体…。
そういった身体には未知の可能性があると考えます。身体の歴史だけにとどまらない自分の身体を見直していく。そうした自分の身体をあやつっていく、それが身体表現に、ダンス、パフォーミングアーツにつながると信じています。
感じる強さを持つその身体でクリエイティブなことに取り組む、ダンスでもいい、お芝居でもいい、絵を描くことも、文章を書くこともなんでも。
だってこの身体でしか自分の中の何かをアウトプットできないのですから。その人それぞれに装填されている可能性を広げてあげる、そういったことをしていく中で何か新鮮なものを感じ取り、自分の活動に生かしていってほしい、そう考えます。
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