白くありたい？

雲。

厚さが、厚くなるほどに、黒さが増してくるのだという。


私は、ずっと、雲の色の違いは、
雲の種類の違いだと、思っていた。


それが。

ある日のＮＨＫ。

まもなく夜の７時、という時間帯にある天気予報で、
初めて、知った。


灰色雲は、厚い雲。

白い雲は、薄い雲。



そうだったのか～

知らなかったな～

　　＊　　＊　　＊


道を歩いているとき。

灰色雲の広がりが、天井のように感じられるときが、ある。


低く有って。

重そうで。


その重たさのまま、雲ごと、空から落ちてきそうで。


ちょっと、コワイ。



そのうち、ポツリ、ポツリ、と、降ってくる。


「 雨 ！ 」


きっと。

雨を降らせた雲は、雨の分だけ、軽くなって。


そして、薄くなって。

また、白くなるんだ。


白い雲に戻るんだ。



雲は、いつでも、白くありたいのかな…？



それでいて。

頑固な雲が居たり、
頑固なときも有ったりして。


早く、白く、戻りたいのに。
いつでも、白く、ありたいのに。

いつまでも、頑固なままで、居るうちに…


どんどん、厚くなってきて。

どんどん、黒さが増してきて。


やがて、まっ黒に。



その黒さが、カミナリを招くのではないかしら？



いえ…

黒さをどうにかしたくて。

雲が、カミナリを呼ぶのではないかしら？




カミナリが、雲の頑固さを解き放ち、雲の厚さの分だけ、雨になる。


雲は　どんどん、薄くなって、軽くなって、…そして、消える。



だから、カミナリは、カミナリ「さま」なのかしら？

雲にとっては、神さま…なのではないかしら？


黒くなるまで頑固で居た雲を、
薄くして、白くして…　消えるようにしてくださる神さま？


消えることは、透明？


そっか。


透明か。



地上から、空へ上がった水分は、
いつでも、透明に広がっていて。


それが、雲の本来の…　理想の姿なのかもしれない…？


　　＊　　＊　　＊

以前に。

21階…　地上から100ｍの地点が、職場だったとき。

夕方に降った大雨と一緒に、たくさんのカミナリを見ました。


地へ向けて走る、イナズマを、
遠くから眺めるようにして、みんなで、見ました。


何本も、何本も、見ました。


ゴロゴロとした音が、小さく聞こえて、
ときおり、雲全体が、ピカリ、と、ひかる。


見事な景色でした。


Ray☆彡