新宿・・そのネオンの消えた日。。

それは　私が社会人になって間もなく丸２年を迎えようとしていた頃でした

その日は　土曜日。。

かつて私が勤める職場は　土曜日の出勤が交代制であり
その日は　本来　先輩と私とが組んでの出勤日でしたが
その先輩がスキー旅行のため　
上司がかわりで出勤をしてきてくださっていました

８時半の始業後まもなく。。

上司の理事長室への出入りが慌しくなり
私は「なんかあったのかな。。？」など想いながら仕事をしていました

私の部署は　秘書室だったんです

なので
「何かあったんですか？」など　尋ねることは。。しないのであります^_^;
必要があれば　何か指示がでるはずですし
何もなければ　そのままそのことについて　言葉にせず過ごします

「知らせない」ということは　また
秘書室長が私たち課員を守っていた。。ということでもあったようにも。。思います

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「天皇陛下が崩御されたのですって」（私の上司は女性です。。）
落ち着いてから　上司が教えてくださいました

「うちの職場にもあったのかー」という国旗を半旗にして揚げ
各事務所に連絡。。帰宅せずそのまま一日勤務を。。となりました。。

が。。
会社によっては　「即帰宅」という所もあったはずです
。。年が明けて間もなくの土曜日。。でしたし。。

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当時　日本は天皇陛下のご病気により　わりと静かに。。
過ごしていたように想います

ニュースの時間の冒頭は　どんな事件が起ころうとも
「天皇陛下のご病状」。。輸血の量の報道が主でした

「お元気ですかー」というセリフのある
井上陽水さんご出演の　日産さん・セフィーロのＣＭは
「お元気ですかー」というその言葉に問題があるとされてカットされ
大阪では　グリコさんの看板。。その万歳をしている様子が派手だということで
ネオンが消えました

失礼ながら　いつご崩御か？わからぬ状態でしたので
職場の書類は　一斉に　日付の表記が年号によるものから西暦にかわり
そのまま　どの職場でも西暦による表記が定着したように想います

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その日は　どの部署も残業なくみんな帰宅の途につきました

ご崩御は　確か。。朝の６時３３分だったと記憶していますが
すぐの報道ではなかったので　大抵の会社員は職場にて知ったんだと想います

「こんな日は滅多にないぞ～（当たり前ですね。。）」と
不謹慎にも感じた私は　帰りに新宿の駅をおりました

。。車窓からの新宿は。。真っ暗でした。。

ネオンの消えた街。。新宿。。
間遠にともる　街灯と　あったかどうか？記憶はありませんが
そらの月と星だけが　頼りのあかるさ。。

闇のなかにビルの波

すべての音楽は　街から消え
人々の話し声と靴の音が　ごぉごぉと耳に響きます

ときは。。そう　バーゲンの季節。。^_^;

人のまばらなお店は　まさに開店休業状態です
私のほうも「買いたい気持ち」が　湧きません

早々に　家に帰りました

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その後。。
銀行のかたが持ってきてくださったもの。。
それは　僅か７日間で消えた「昭和６４年」の文字がくっきりとある
硬貨たち。。
１円玉・５円玉・１０円玉・５００円玉。。
ん？これだけ？

「昭和６４年が始まってからすぐだったんで
　５０円玉と１００円玉の製造は無かったんですよ」
「へぇ～」

。。それぞれを　両替していただきました。。m(__)m

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すでに刷り上った印刷物への対応として　二重線の上に「平成」とあるゴム印。。
「昭和」の文字の上から貼るシール。。
そんな訂正のできるようなものが　店頭に並んだこともありました

今のように　パソコンが自宅でも。。という時代ではなかったのですね

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大喪の礼（一般で言う告別式？）は　確か。。２月２２日。。

職員全体から３名出勤という　その僅か３名のなかに私は入ってしまい～(^^ゞ
朝　がらっがらっの電車に　ゆうゆうと座り
いつもなら　恐ろしく混んでいる新宿をすらすら歩き
片っ端からお休みのお店を横目で見ながら
ひま～な　一日を職場で過ごしたのでした。。

「今日という日の　あちらこちらを取材します
　そちらの職場に伺ってもよろしいでしょうか？」という
テレビさんからの依頼も　私の勤める職場にあったようでしたので
ちょっと　どきどきしていましたが。。"^_^"
そのお話も。。
当日が近づくにつれて　いつの間にか消えていました。。

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当時の官房長官・小渕さんも。。
そして　「あの」平成の文字をお書きになった書道家のかたも
亡くなられましたね。。