わたし。
「月のひと」になりたい
* * *
ある朝
月から、地球の姿が見え始めたころ
ぽろん ぽろん ぱらん ぽろん
音がする
「ね? 聞こえて?」訊ねるわたしに
「え?…」と云って、月は耳を澄ませたようだった。
「聞こえないよ?」 月が云うので
「あら? 聞こえたわ」と、私は応えて。
飛んで
飛んで
飛ぶようにして歩いて
それは、獏と語った、崖のしたに、そっと見つかった
「ほら? やっぱり。 ピアノだわ♪」
「ピアノって?」
月は、ピアノを知らない。
「楽器よ?」と私が応えても、
「楽器って?」と、月が云う。
月は、楽器を知らない。
「えっと、、」
わたしは、こまってしまい・・
しばらく考えてから――
「棒を持った人を中心に、奏でるものなの」
「棒?」
「指揮棒よ?」
私は自分の説明が可笑しくて。
声をたてて、笑ってしまった。
「あ? 笑えたね。」
月がびっくりして。
月もいっしょに笑ってくれた。
音、出してみるから、聞いていて?と、月に話して。
私は、ピアノを弾いてみた。
「なんじゃ? こりゃ?」 と、月が云うので、
「知らないの? とても有名よ? ”ネコふんじゃった”」
「え~? ネコ、ふんじゃうの?」
そう、月に云われて、わたしは、また、困ってしまった。
「そういえば、わたし、ネコ、ふんだこと、ないわ」
「じゃぁ、なんで?」
月に云われて。
なんでかわからない、、と、こたえながら。
わたしはうつむいて。
そして、あっとおもって。
昇ってきたばかりの、地球に、目を向けて。
「あのね? 地球ってね? ふしぎが、たくさん、有るところ、なの。」
「ふぅ~ん・・」
応えた月は、まだ、ふしぎがっていたけれど。
わたしは、ピアノのふたをとじながら。
少しだけ、、地球にかえりたい、、と、感じていた。
Ray☆彡
「月のひと」になりたい
* * *
ある朝
月から、地球の姿が見え始めたころ
ぽろん ぽろん ぱらん ぽろん
音がする
「ね? 聞こえて?」訊ねるわたしに
「え?…」と云って、月は耳を澄ませたようだった。
「聞こえないよ?」 月が云うので
「あら? 聞こえたわ」と、私は応えて。
飛んで
飛んで
飛ぶようにして歩いて
それは、獏と語った、崖のしたに、そっと見つかった
「ほら? やっぱり。 ピアノだわ♪」
「ピアノって?」
月は、ピアノを知らない。
「楽器よ?」と私が応えても、
「楽器って?」と、月が云う。
月は、楽器を知らない。
「えっと、、」
わたしは、こまってしまい・・
しばらく考えてから――
「棒を持った人を中心に、奏でるものなの」
「棒?」
「指揮棒よ?」
私は自分の説明が可笑しくて。
声をたてて、笑ってしまった。
「あ? 笑えたね。」
月がびっくりして。
月もいっしょに笑ってくれた。
音、出してみるから、聞いていて?と、月に話して。
私は、ピアノを弾いてみた。
「なんじゃ? こりゃ?」 と、月が云うので、
「知らないの? とても有名よ? ”ネコふんじゃった”」
「え~? ネコ、ふんじゃうの?」
そう、月に云われて、わたしは、また、困ってしまった。
「そういえば、わたし、ネコ、ふんだこと、ないわ」
「じゃぁ、なんで?」
月に云われて。
なんでかわからない、、と、こたえながら。
わたしはうつむいて。
そして、あっとおもって。
昇ってきたばかりの、地球に、目を向けて。
「あのね? 地球ってね? ふしぎが、たくさん、有るところ、なの。」
「ふぅ~ん・・」
応えた月は、まだ、ふしぎがっていたけれど。
わたしは、ピアノのふたをとじながら。
少しだけ、、地球にかえりたい、、と、感じていた。
Ray☆彡
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Ray