訪れるもの

雨の風景

すき



水の粒

線になって　



　　＊　　＊　　＊


以前、、主人とまだ恋人どうしであったとき


二人の間に　ちいさな沈黙が訪れることがあって



そんなとき　なにかがすとん、、と落ちてきて


それが　ぽとん、、と　私のなかに入ってくる



それは　ちいさな水たまりに雨が落ちたとき

弧をえがいて広がる波紋のように



私のなかに　ちいさな不安を広げていて



彼がくゆらすタバコのけむりさえ

二人の間に　壁を作っているかのようで



恋って　

愛って

なんて・・　

不確かな揺らぎのなかにあるのだろう

、、って　思ってた



出逢いのころから　結婚を意識していた私たちだったけれど

私は　いくたびか「別れる？」なんて思ったことがあって



けれど

彼のほうは　一度も私との別れを考えたことはないらしい


。。ちょっと、おどろき


。。ってか？　すごい自信？　。。それとも。。？




今　私は、彼との別れを、ほとんど、ヒトカケラも考えていない



えっと・・　「ほとんど」、、というのは

私が　私を　信じていない、、と、いうこと



私が　私を　信じることができるようになったとき

私のなかの　すべてが解決されるのではないか、、？、、と　思っている


　　＊　　＊　　＊


雨



水の粒

水の線


ひかりを受けて　きらめくのは、ほんの一瞬



一瞬、、って　すてき



すべては　一瞬の連続



ならば―

きらめき続けることだって　ほんとうはできるのかも、、しれない



その連続という続きの向こうに

待っているのが　たぶん。。

死。。の、向こう側、、なのだと、思う。。。