桑の実

子供の頃は田舎に住んでいたので、山の幸海の幸はいつでも身近なものでした。
とくに、初夏～秋にかけては最高の時期で、木苺に始まり、干し柿まで山や海には
食べるものがたくさんありました。

私は、とくに木苺と桑の実が大好きで、いつも決まった所に取りに行っていました。
今思うと、不衛生だったのかもしれませんが、特におなかをこわすわけでもなく
美味しくいただいていました。　

ところが、最近田舎は変貌を遂げ、みるみるうちに自然がなくなっていました。
たけのこを掘りに行った山もなく、沢蟹をとった川の水は少なくなり
（しかも護岸整備されていて）私の大好きだった山梨の木、こけ桃の木、桑の木は
伐採されていました。結構大木でたくさん実がなる、恵みの木だったのに・・・。

いまは子供ほど体力がないので、山のてっぺんまでは行けないから、ほかの木を
確かめる術はないけれど、きっともう無いんだろうな…と諦め半分です。

昔に比べて今は春先のタラの芽も、岩についた～からす貝も・・・
もう自分でとって食べるほど量がないんだろうな～・・・。
自分が知っていたはずの場所が、全く知らない場所になっている寂しさって
ありますよね！！