霧が立ち込めた朝でした。
今日は16日。
“16”と書かれた窓は教会の塔にありました。
その窓を開けると…
鐘がでてきました。
周囲の様子がよくわかる写真を載せてみました。
↑人々がクリスマスを喜び祝う様子が
よくわかりますね。
今日は、『サンタクロースっているんでしょうか?』
という偕成社の本のお話をしたいと思います。
毎年クリスマスシーズンになると、話題にのぼる本のひとつなので、
ご存知の方も多いかもしれません。
ずいぶん前ですが、朝日新聞の天声人語で取り上げられたこともあるお話です。
今から111年も前のことです。
1897年9月21日 ニューヨーク・サン新聞「社説」に
次のような手紙が紹介されました。
きしゃさま
あたしは8つです。
あたしの友だちに、「サンタクロースなんていないんだ」っていっている子がいます。
パパにきいてみたら、「サンしんぶんに、といあわせてごらん。しんぶんしゃで、
サンタクロースがいるというなら、そりゃもう、たしかにいるんだろうよ」といいました。
ですから、おねがいです。おしえてください。
サンタクロースって、ほんとうに、いるんでしょうか?
バージニア=オハンロン
その手紙に対してサン新聞社説では次のように答えています。
バージニア、おこたえします。サンタクロースなんていないんだという、
あなたのお友だちは、まちがっています。
(中略)
そうです、バージニア。
サンタクロースがいるというのは、けっしてうそではありません。
この世の中に、愛や、人へのおもいやりや、まごごろがあるのとおなじように、
サンタクロースもたしかにいるのです。
あなたにもわかっているでしょう。──世界にみちあふれている愛やまごころこそ、
あなたのまいにちの生活を、うつくしく、たのしくしているものだということを。
もしもサンタクロースがいなかったら、
この世の中は、どんなにくらく、さびしいことでしょう!
あなたのようなかわいらしい子どものいない世界が、
かんがえられないのとおなじように、
サンタクロースのいない世界なんて、そうぞうもできません。
サンタクロースがいなければ、人生のくるしみをやわらげてくれる、
子どもらしい信頼も、詩も、ロマンスも、なくなってしまうでしょうし、
わたしたち人間のあじわうよろこびは、ただ目にみえるもの、手でさわるもの、
かんじるものだけになってしまうでしょう。
また、子どもじだいに世界にみちあふれている光も、きえてしまうことでしょう。
サンタクロースがいない、ですって!
サンタクロースが信じられないというのは、妖精が信じられないのとおなじです。
ためしに、クリスマス・イブに、パパにたのんでたんていをやとって、
ニューヨークじゅうのえんとつをみはってもらったらどうでしょうか?
ひょっとすると、サンタクロースを、つかまえることができるかもしれませんよ。
しかし、たとい、えんとつからおりてくるサンタクロースのすがたがみえないとしても、
それがなんのしょうこになるのです?
サンタクロースをみた人はいません。
けれども、それは、サンタクロースがいないというしょうめいにはならないのです。
この世界でいちばんたしかなこと、それは、
子どもの目にも、おとなの目にも、見えないものなのですから。
バージニア、あなたは妖精がしばふでおどっているのを、みたことがありますか?
もちろん、ないでしょう。
だからといって、妖精なんて、ありもしないでたらめだなんてことにはなりません。
この世の中にあるみえないもの、みることができないものが、なにからなにまで、
人があたまのなかでつくりだし、そうぞうしたものだなどということは、
けっしてないのです。
あかちゃんのがらがらをぶんかいして、どうして音がでるのか、
なかのしくみをしらべてみることはできます。
けれど、目にみえない世界をおおいかくしているまくは、どんな力のつよい人にも、
いいえ、世界中の力もちがよってたかっても、ひきさくことはできません。
ただ、信頼と想像力と詩と愛とロマンスだけが、そのカーテンをいっときひきのけて、
まくのむこうの、たとえようもなくうつくしく、かがやかしいものを、
みせてくれるのです。そのようにうつくしく、かがやかしいもの、それは、
人間のつくったでたらめでしょうか?
いいえ、バージニア、それほどたしかな、それほどかわらないものは、
この世には、ほかにないのですよ。
サンタクロースがいない、ですって?
とんでもない!うれしいことに、サンタクロースはちゃんといます。
それどころか、いつまでもしなないでしょう。
一千年のちまでも、百万年のちまでも、サンタクロースは、子どもの心を、
いまとかわらず、よろこばせてくれるでしょう。
成長したバージニアは教職につき、引退する前の三年間は、
ブルックリンの公立学校の副校長をつとめました。この学校は、
長期にわたって入院生活を送っている子どもたちのための学校でした。
私はこの本を、
手作りアドベントカレンダーの25日のポケットに、入れようと考えています。
小さな本ですが、ポケットのサイズより、
はるかに大きいのが問題です…^^;
うちの子どもたちには内緒ですよ~。
秘密にしてくださいね。
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いつもありがとうございます。
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れびっと
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