4月になり、北陸、我が町、能美市にも遅い春が巡って来た。急に暖かくなったのでわが家のマメザクラ、シデコブシは3日の雨で殆ど散ってしまったが、散歩道のソメイヨシノは雨で足踏みをしながらも、着実に開きつつある。
能美の春を感じるのは春の女神ギフチョウである。虚空蔵山の頂上付近には例年3月末、ショウジョウバカマが咲き始める頃ギフチョウが出現する。今年は3月末は天気が悪かったので、4月2日に様子を見に行ってみた。
登り口近くでは、モンシロチョウやキチョウがタンポポやヒメオドリコソウに集まって暖かい陽射しを謳歌していた。
ヒメオドリコソウのモンシロチョウ
タンポポ(上)、ヒメオドリコソウ(下)に止まるキチョウ
登り路にかかるとすぐにショウジョウバカマの花が見えた。
ショウジョウバカマ
花はまだ新鮮で例年より遅いと思われた。ヤブツバキは盛りを過ぎ、色褪せた花をつけていたが、辛夷はこれから満開に向かう状態であった。
ヤブツバキ
コブシ
枯葉の積もる山道の足元から不意に何かが飛び立った。目で追い、再び止まったところを捉えた。
今年初めてのギフチョウ
ギフチョウである。未だ羽化したばかりのオスだと見え、羽の色は鮮やかで、動きはゆっくりとしていた。さらに歩いているともう一匹が飛び立ったが、すぐに落ち葉に潜るようにして止まった。メスのようである。
落ち葉に隠れるように止まったギフチョウ
我が町への春の到来に胸高鳴らせながら下山し、もう1か所、見に行った。其処にはもうカタクリが咲いていたがギフチョウの姿は見えなかった。
もう咲いていたカタクリ
しばらく探しているとやっと1匹だけ見つけることができた。ここは最近県外から大きな捕虫網を持って捕まえに来る人達がいる。今回も居たので、「皆が大事にしているので大量に捕まえて持ち去らないでください」と簡単に促しておいた。近くの湿ったところではルリシジミが集まってパートナーを探していた。
吸水したりパートナーを探すルリシジミ
手取川の河川敷では多くのヒバリが元気に縄張りを主張したり、パートナーを求めて活動していた。
飛びながら縄張りを主張したり、パートナーを探すヒバリ
河川敷で餌を探すヒバリ
帰宅して近くの古墳にコツバメを探しに行った。私の中ではコツバメも春の到来を感じる蝶である。幸運にも、1匹見つけることができた。
日当たりのよい古墳の小枝で羽を休めるコツバメ
ただ、今年は未だミヤマセセリやヒオドシチョウは出て来ていない。これらが揃うと、心から春が来たなあと感じる私である。