Sentinel-2Cが驚異的な初画像を公開

Sentinel-2Cが驚異的な初画像を公開
2024年9月17日
欧州宇宙機関/アプリケーション/地球を観察する/コペルニクス/センチネル2
軌道に打ち上げられてから 2 週間も経たないうちに、Sentinel-2C は最初の画像を送信しました。これらの壮大な地球の画像は、この新しい衛星がヨーロッパの世界をリードする地球観測プログラムであるコペルニクスに提供するデータを垣間見ることができます。

3番目のコペルニクス・センチネル2衛星は、 9月5日午前3時50分（中央ヨーロッパ夏時間、9月4日午後11時50分）に最後のベガロケットに搭載されてフランス領ギアナのヨーロッパ宇宙港から打ち上げられた。

この衛星は、兄弟衛星であるセンチネル2Aおよびセンチネル2Bと同様に、高度786kmの軌道から地球の陸地、島々、内陸水域および沿岸水域の高解像度画像を撮影するマルチスペクトル撮像装置を搭載している。

290 km の広い観測幅を持ち、10 m、20 m、60 m の解像度で 13 のスペクトル バンドの連続画像を提供します。

打ち上げからわずか1週間後、Sentinel-2Cは世界中の豊富な初期画像セットを取得し、それらはコペルニクス地上セグメントによって処理されました。

最初の画像の1つには、スペイン南部のセビリアとその周辺地域の鮮明な画像が写っている。アンダルシア州の州都セビリアは、スペイン最長の川の一つであるグアダルキビル川沿いにある。セビリアはアリアネ2024都市共同体の議長国であり、 スペイン宇宙機関の本部がある。



衛星の290キロメートルという驚異的な観測幅のおかげで、別の画像では南フランスのカマルグとモンペリエからスペインのバルセロナの南まで広がる長い帯状の領域が映し出されている。


画像をクリックするとフル解像度で表示されます
センチネル2Cは、カリフォルニア州ロサンゼルス南部の地域も観測した。ここでは、9月12日に撮影された画像が、マルチスペクトル画像装置のさまざまなバンドを使用して処理され、州が現在闘っている山火事の1つが強調されている。


センチネル2Cが捉えたカリフォルニアの山火事
上側の自然色の画像は、空港火災から立ち上る煙を捉えており、下側の擬似カラー画像は、機器の短波赤外線と近赤外線のチャンネルを使用して処理されており、焼失した広い範囲と、明るいオレンジ色の点として見える活発な火災を示しています。

もう少し穏やかな雰囲気のもう 1 つの画像では、中央アメリカのベリーズ沖にある大規模なサンゴ礁システムの一部であるライトハウス リーフが紹介されています。ここでは、有名なグレート ブルー ホール (巨大な海底陥没穴) を見ることができます。



ESA の地球観測プログラム担当ディレクター、シモネッタ・チェリ氏は、「これらの初期画像は、この並外れたミッションの成功の強力な証拠です。センチネル 2 は今後もコペルニクスに多大な貢献をしますが、私たちはすでにセンチネル 2 次世代ミッションの次の章の開発に目を向けています。」と述べました。

Sentinel-2C の打ち上げと初期軌道段階の完了後、衛星は予定通りに動作しており、マルチスペクトル イメージャーは試運転段階の一環として今後 3 か月間調整される予定です。

Sentinel-2C の試運転活動は、Sentinel-1、Sentinel-2、陸上用の Sentinel-3、および Sentinel-5P の通常運用と並行して実施されます。

ミッションはまだ初期段階であるにもかかわらず、これらの最初の画像の品質はすでに期待を上回っています。

ESAのセンチネル2プロジェクトマネージャー、コンスタンティン・マブロコルダトス氏は、「打ち上げ後間もなく、コペルニクスセンチネル2Cがすでに息を呑むような地球の画像を撮影していることに感激しています。これは、この衛星が提供する驚くべき洞察と詳細なデータのほんの始まりに過ぎず、地球をより深く理解する上で役立つでしょう。」と述べています。

Sentinel-2 ペイロード マネージャーの Francisco Reina 氏は、「衛星の打ち上げ前からマルチスペクトル機器が適切に調整され、このような素晴らしい最初の画像が作成されたことは本当に驚くべきことです。この成果は、機器の開発段階を通じて ESA とエアバスのチームが素晴らしい協力関係を築いた結果です」と付け加えました。

コペルニクス センチネル 2 のデータは、農業、水質監視、山火事、火山噴火、洪水などの自然災害管理など、幅広い用途に使用されています。

ESA が運営するすべてのコペルニクス ミッションと同様に、Sentinel-2 のデータは、 コペルニクス データ スペース エコシステムを通じて無料で入手できます。新しい「C」衛星のデータは、衛星が完全に稼働し始めるとユーザーがアクセスできるようになります。

センチネル2ミッションは、 欧州連合の宇宙計画における地球観測コンポーネントであるコペルニクスの一部です。