※ネタバレを多少含みます。
機動戦士ZガンダムⅢ 星の鼓動は愛 (2006)
★★★★★★☆☆☆☆
初日に観てきました。やはり、広告の「誰も知らないラスト」というコピーに魅かれてしまったZファンが多数いて、立ち見なんてもう普通でしたね。
それだけ期待の高かった新訳Z三部作の完結編。
僕も期待値が高かっただけに……という感じです。
結論から言えば、(ネタバレは避けますが)あの終わり方はまぁ妥当かなという感じでした。特別凄いというエンディングでもなく、TV版みたいな方向でもなく、たしかに富野監督が言っていた〝明るいエンディング〟というのにはちゃんとなってました。
ただ、本当にエンディングのみを明るくしただけ、という感じですね。簡単に言ってしまうと、IFストーリーです。TV版のあのラストで、もし~~でなかったらどうなってたか? というのをやってた終わり方で、本当に綺麗に分岐してます。
でも、新たにエピローグが追加されていて、綺麗に幕引きできたのかな、というのもあり、悪くはなかったですね。ただ、最後のハマーンとシャアのエンディングは新訳だけに変えてくれた方がよかったです。富野監督曰く「逆シャアに繋げるためのエンディングにした」らしいですけど、あれでは繋がらない気がする。
ストーリーはというと、本当に〝三つ巴〟〝混乱〟という言葉に尽きます。90分ずっと宇宙での戦闘がメインなので、迫力ある映像、戦いは見ごたえ充分なんですけど、やはり観客としては、ずっと〝動〟なので休む暇がない。だから、見終わった後は疲れますね。小休止的なシーンも挟んではいたんですけど、ちょっとしんどいし、思い返しても頭に残らないです。
これらの感想はストーリーもあくまでTV版を見た前提で話してるので、ストーリーは補完できるんです。でも、一緒に行った友人はTV版を知らなかったので、ちょっと混乱してましたね。やはり、TV版ありきの映画だと考えるのが正しいと思いました。
ストーリーも映像も流動的に流れていくので、総集編という感じはしなかったのは良かったんですけど、やはり三部作通して考えると、詰め込み過ぎかな、というのともう少し上手く編集できたんじゃないかな、という点が心残りですね。
あと、サラの声が前作の「恋人たち」では池脇千鶴だったのに、今回は別の声優に変わっていたので、違和感が残りました。よほど下手だったのか、スケジュールが合わなかったのか、理由はわかりませんが、見る側としては統一してほしかったです。三部作を一つとして考えるので、声が途中で変わるのは僕としては有り得ないです。そこで冷めてしまう。
全三部作を一つとして考えると、一応はまとまってると思います。思ったのは、これは三部作を続けざまに見ないといけないな、と思いました。インターバルを置くと、頭の中で情報が混雑してしまうので。
ラストのカミーユのセリフが新訳Zの結論であり、テーマだと僕は思った。おそらくラストのメッセージの捉え方は人それぞれ違うと思うけど、僕が感じ取ったのは、「実体のある人を愛せ」という事。二次元や三次元の実体のないものを好きになる事は現実に向き合っていない。実体がなければ人を抱く事をできないし、人は人しか愛せないという事じゃないか。つまりサブタイトルの「星の鼓動は愛」というのは、実体のある者には鼓動があり、鼓動を感じ取る事が愛。そう捉えました。
最後に、新訳ZはGacktに助けられたな、という感じもしました。エンディングに流れるGacktの歌でなければ僕はもっと点数が低かったと思います。Gacktの曲がZの世界観にシンクロしてて、エンディングに流れるGacktの歌で余韻に浸れます。と同時に、作品をシャキっと締める役割も担ってました。このGacktとのコラボレーションは正解だと改めて思いましたね。新たにGacktの曲も再評価できたし。
これは、映画館で見ないといけない類の映画である事は言うまでもありません。
迫力とドルビーの力が大きいですから。
機動戦士ZガンダムⅢ 星の鼓動は愛 (2006)
★★★★★★☆☆☆☆
初日に観てきました。やはり、広告の「誰も知らないラスト」というコピーに魅かれてしまったZファンが多数いて、立ち見なんてもう普通でしたね。
それだけ期待の高かった新訳Z三部作の完結編。
僕も期待値が高かっただけに……という感じです。
結論から言えば、(ネタバレは避けますが)あの終わり方はまぁ妥当かなという感じでした。特別凄いというエンディングでもなく、TV版みたいな方向でもなく、たしかに富野監督が言っていた〝明るいエンディング〟というのにはちゃんとなってました。
ただ、本当にエンディングのみを明るくしただけ、という感じですね。簡単に言ってしまうと、IFストーリーです。TV版のあのラストで、もし~~でなかったらどうなってたか? というのをやってた終わり方で、本当に綺麗に分岐してます。
でも、新たにエピローグが追加されていて、綺麗に幕引きできたのかな、というのもあり、悪くはなかったですね。ただ、最後のハマーンとシャアのエンディングは新訳だけに変えてくれた方がよかったです。富野監督曰く「逆シャアに繋げるためのエンディングにした」らしいですけど、あれでは繋がらない気がする。
ストーリーはというと、本当に〝三つ巴〟〝混乱〟という言葉に尽きます。90分ずっと宇宙での戦闘がメインなので、迫力ある映像、戦いは見ごたえ充分なんですけど、やはり観客としては、ずっと〝動〟なので休む暇がない。だから、見終わった後は疲れますね。小休止的なシーンも挟んではいたんですけど、ちょっとしんどいし、思い返しても頭に残らないです。
これらの感想はストーリーもあくまでTV版を見た前提で話してるので、ストーリーは補完できるんです。でも、一緒に行った友人はTV版を知らなかったので、ちょっと混乱してましたね。やはり、TV版ありきの映画だと考えるのが正しいと思いました。
ストーリーも映像も流動的に流れていくので、総集編という感じはしなかったのは良かったんですけど、やはり三部作通して考えると、詰め込み過ぎかな、というのともう少し上手く編集できたんじゃないかな、という点が心残りですね。
あと、サラの声が前作の「恋人たち」では池脇千鶴だったのに、今回は別の声優に変わっていたので、違和感が残りました。よほど下手だったのか、スケジュールが合わなかったのか、理由はわかりませんが、見る側としては統一してほしかったです。三部作を一つとして考えるので、声が途中で変わるのは僕としては有り得ないです。そこで冷めてしまう。
全三部作を一つとして考えると、一応はまとまってると思います。思ったのは、これは三部作を続けざまに見ないといけないな、と思いました。インターバルを置くと、頭の中で情報が混雑してしまうので。
ラストのカミーユのセリフが新訳Zの結論であり、テーマだと僕は思った。おそらくラストのメッセージの捉え方は人それぞれ違うと思うけど、僕が感じ取ったのは、「実体のある人を愛せ」という事。二次元や三次元の実体のないものを好きになる事は現実に向き合っていない。実体がなければ人を抱く事をできないし、人は人しか愛せないという事じゃないか。つまりサブタイトルの「星の鼓動は愛」というのは、実体のある者には鼓動があり、鼓動を感じ取る事が愛。そう捉えました。
最後に、新訳ZはGacktに助けられたな、という感じもしました。エンディングに流れるGacktの歌でなければ僕はもっと点数が低かったと思います。Gacktの曲がZの世界観にシンクロしてて、エンディングに流れるGacktの歌で余韻に浸れます。と同時に、作品をシャキっと締める役割も担ってました。このGacktとのコラボレーションは正解だと改めて思いましたね。新たにGacktの曲も再評価できたし。
これは、映画館で見ないといけない類の映画である事は言うまでもありません。
迫力とドルビーの力が大きいですから。