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映画感想文 Vol.12 「東京ゴッドファーザーズ」

2005年05月21日 | 映画感想文
Vol.12 東京ゴッドファーザーズ (2003) 
★★★★★★★★★☆



これは長編アニメ映画で、「パーフェクトブルー」、「千年女優」の今監督最新作です。といっても、もう二年前の作品になりますが……。

残念ながら劇場では観れなかったので、これはDVDで観ました。これは素直におもしろかった。全編通しても90分と、ちょうど良くて、ストーリーの運び方もスムーズで、まさにジェットコースタームービーと呼べるべきものですね。

まず無駄がないのが、いい!
無駄な部分が多く、2時間半、3時間と長々描いている映画は途中でダレるし、おもしろくないものがほとんどだけど、90分という映画は意外とはずれが少ない。やはり観客を拘束する時間が短い分、そんなにおもしろくなくても許せるが、3時間拘束しておもしろくないとなると、これは怒りを買うことになるからかもしれない。僕は90分の映画は好きですね。ちょっと空いた時間にまた観る事できるし、話がまとまっているから観終わったあと気持ちがいい。これはまさにそれ。

ストーリーはおっさん、おかま、若い女のホームレスがゴミの山から赤ちゃんの見つける事から始まり、その赤ちゃんの親の捜索が物語をパラレルな方向へ導いていくというもの。笑いあり、突っ込みどころあり、「え、そうくるかぁ」と言わせるところありと純粋に変な先入観を持たずに楽しめるエンターテイメント作品。最後のオチも「そうきたか(笑)」とつい笑みを零してしまう。見
終わった後、「おもろい」と言った。
これはあと2、3回は観れる。2、3回観れる映画は傑作です。自分の中でもそんなにない。

今まで今監督は「パーフェクト・ブルー」や、ついこの前までWOWWOWで放映していた「妄想代理人」のように、サイコチックで、ミステリー色の強い作風で知られていたんですが、これは不意を突かれたというか、「こんなんも作れるんや」っていう感覚を覚えましたね。これはあまり大々的に映画館でやっていなかったのがまたよかったと思いますね。全国的にやって、おもしろさのわからない、(「世界の中心で、愛をさけぶ」みたいに)ただ流行っているからという理由で見て、「みんな観てるから観る」みたいな人が増えるのは嫌なんで、よかったと思いますね。本当に好きな人だけはわかるっていう。

これはいろんな人に薦めたいですね。久々におもしろいと思いました。ただ山場があるけど弱いっていうのが唯一の減点対象かなぁ……。

まぁそれでも9点はいきますね。正直1800円払ってもう一度映画館に行ってもいいくらいです。
DVDもほしいですもん。

これはお勧めです。ぜひ観てください。


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