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「アベンジャーズ・インフィニティーウォー」鑑賞後雑記【ネタバレ含む】

2018年04月28日 | 映画感想文
まず、「アベンジャーズ・インフィニティーウォー」を観てください。観た上で読んでくれると幸いです。今作はネタバレしていると本当に面白さが半減してしまいますので、あしからず。ストレートなネタバレは極力避けます。

最初に鑑賞後どんな映画だったか簡潔に述べよと言われたら「まさにマーベル映画10周年にふさわしい過去最大級の出来だった」という優等生なコメントを言うべきだろうが、2008年の「アイアンマン」から観てきたファンとしては、10年でこれほど進化するのかという感慨深いものだった。

唯一の不満は、目の前の席の男性が背が高く座席からすっぽり頭部が出ていて常に視界を遮られていたこと。前の席の背もたれの上にパイナップルをそのまま置かれたようなイメージです。字幕が見えないストレスが半端なかったです。

さて、本題ですが、
上映時間がマーベル映画史上最長の2時間半超えだったのですが、これほど2時間半が短く感じたことは今までなかったです。むしろ「え、もう終わっちゃうの?」と惜しんでしまうほど展開がスリリングでスピーディーで、冒頭いきなりクライマックス感全開だったのですぐに目を奪われてしまいました。

ストーリーの導入部分は完全に「ソー/バトルロイヤル」の続きからスタートなので、初見の方はどういうことが起こっているのか飲み込むのに時間がかかると思います。とにかく今作は登場人物が半端なく多く、主役クラスのヒーローが大きく分けて3パートに分かれて同時進行しますので時間が足りなさ過ぎるんですよね。なので余計なシーンというか、あえて初見のために説明するシーンをほぼほぼカットして、本筋のみが描いています。付いてこれない人は過去作観てねっていう感じです。逆にシリーズ全部観ている人には、いろいろと繋がるシーンがあって、10周年を体感できる内容にもなっています。

本作はインフィニティーストーンを揃えたいサノス軍とそれを阻止したいアベンジャーズ、石が全て揃うと宇宙の半分の命が消滅するというシンプルなストーリー構成です。逆にシンプルでなければここまでの登場人物をさばけないですし、情報過多で普通ならしんどいはずです。しかし、ストレスフリーで内容が入ってきますし、しかも全ヒーローを満遍なく個性を活かしつつ描いているので、監督はさすがだなと感心します。

普通映画って、激しいバトルシーンがあったらその後静かなシーンという流れが通常で、ずっと動が続くと観客が疲れてしまうので、動と静を交互に描くのが映画のセオリーというかメソッドなんですね。ですけど、今作はずっと動みたいなスピーディーな展開で、常に3パート切り替わるごとにどこかバトっています。なのに観客は観ていて疲れない。3パート別々のヒーローが登場し戦っているので、飽きないですし、後で語りますが「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」の存在が大きいと思います。

アイアンマンMk-50がナノマシンによって作られているくだりを少しの台詞で説明するだけで、その経緯の説明がなかったくらいですから。ワカンダの技術でなくトニー独自の技術で開発したという推測が概ね脳内補完できるレベルの説明で、パンフにも一切書かれていない。もちろんアイアンスパイダーのスーツもその技術が使われていることがわかり、予想が半分当たったなと嬉しくなりました。

ただ、アイマンマン。「スパイダーマン/ホームカミング」からのmk47からの進化スピードが凄まじく、怖いもんなしのスペックになっていて笑けてくるくらい強い。なのに、サノスと戦うと互角にまでいかないというレベル差。これはまさに概要欄にも書きましたが、別々の作品のパワーバランスが別々のキャラ同士戦わせたかのような感覚で、チート過ぎるサノスにアベンジャーズは全く歯が立たないのがもう観ていて震えるくらい興奮します。あのチート過ぎると思っていたドクターストレンジでさえ互角に張り合えないどころか、部下にまで手こずるレベルですから。

もうこう書くとわかりますよね。もはやキャップやブラックウィドウ、ブラックパンサー、バッキーといった人間をちょっと強くしたレベルのヒーローではケタが違い過ぎるんですよ。予告編にも登場した大量のザコ敵でどうにか戦えているなという感じで。ドラゴンボールのフリーザの部下であるギニュー特戦隊が地球にやってきて、クリリンとヤムチャ、チャオズ、天津飯くらいしか地球にいないという状況。その絶望感もまた観ていて楽しい。単独映画ではヒーローなのに地球規模のピンチには一人のヒーローもここまで力が及ばないのかっていう。でも力を合わせて何とか互角にまで持っていく描き方がまさにアベンジャーズだなと改めて感激しました。

そして、何とも一番マーベル映画でクセが強い「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」がトニーやドクター・ストレンジやキャップたちと合わさった時の違和感たるや凄すぎて本来の意味で笑けてきます。しかも今作は終始シリアスなので、彼らの空気の読めなさすぎが劇場を笑わしてくれて閑話休題、緊張と緩和の役割をしっかり務めてくれていました。

まだまだ語りたいことが山程ありますが今日はまだ鑑賞後すぐのレビューで、頭の中でもまとまりきれていない状態ですので一旦ここまでにしときます。また客観視できるようになってまだ補足しときたいと思うようなことが出てくればアップしたいなと思います。

最後に、これから観てみようと思う方へ。

ネタバレは極力避けたいので核心的なことは言いませんが、最初から最後まで衝撃的なことが起こっていきます。まず冒頭からタイトルクレジットまでのつかみの部分でかなりの衝撃が襲ってきます。その衝撃を受けて、本編じゃあどうなるの?と武者震いしてしまうような感覚に陥ります。しかしそれは最初にも書きましたが、マーベル作品全てを観てきた人にとってはの衝撃であって、初見には至って普通に感じてしまうかもしれません。あれほど丁寧に単独映画で描いてきたのにここでこうするかっていうファンに向けて衝撃です。監督の「衝撃に備えてほしい」というコメントは、まさに10年間マーベルシネマティックユニバースシリーズを観続けていたファンに対してのコメントだなと実感しました。なので、まだ余裕のある方はせめて「アベンジャーズ」、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」、フェイズ3の「シビルウォー」「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー・リミックス」「スパイダーマン/ホームカミング」「ソー/バトルロイヤル」だけでも観てから劇場へ足を運んでほしいです。(「ブラックパンサー」もソフトが出てから観てほしい)
でなければ、各キャラクターの立ち位置、現在の状況が入ってきません。観て無いといきなりドラマの
6話から観ている感じになってしまい、感動も薄れますから事前に観ていくことをオススメします。


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