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映画感想文 Vol.17 「機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者」

2005年07月09日 | 映画感想文
機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者 (2005)
★★★★★★★★☆☆


ガンダムファンとして、劇場で観てきました!

やはりガンダムは男のロマン。というわけで今週観てきたわけですが、
正直、期待値が低かったためか、よかったです。

観る前は、そんなに期待してなかった。
というのは、ファーストの映画三部作や、ターンAガンダムの劇場版など過去に上映されましたが、どれも総集編、ダイジェスト的な感じで、ストーリーというものがないがしろにされてるような感じがして、おもしろくなかったです。むしろ映画を観て、テレビシリーズを観ようという宣伝作品かと思ったくらいです。

ガンダムの映画は自分の中では駄作というイメージが強かったので、今回もどうだろうなぁと思いながら、まぁZはシリーズの中でも好きな作品なので、観ましたが、これは違いましたね。

まず、ドルビーサウンドを採用した事。
これは大きかったと思います。

なに普通の事を言ってんねん!技術面やないかと言われそうですが、これはすごく大事な事で、
やはり、ガンダムは、人間の物語も重要ですが、なによりモビルスーツ戦というのがメインに来るわけです。そこで、戦闘シーンの効果音がハンパなくよければ、臨場感があり、まさに目の前で戦闘を見ているような錯覚に陥ります。モビルスーツの重量感、緊迫感、臨場感、パイロットの心情などが、ダイレクトに伝わってきて、まさにアトラクションに近い感動を得ました。

あとは、富野流のセリフ回し。これはもうすばらしいものがありますね。
どの言葉とっても、名言なんです。
心のズドーンと来る重みと説得力のあるメッセージが込められており、
そのセンスは、観客の心を掴むのにそう時間はかかりません。

もう今の子供たちのために届けるためのようなセリフばかりです。
さすが、富野監督。やる時はやるなぁと。

で、上映時間は90分なんですが、すごくうまくまとめられてますね。
過去のガンダム映画とは明らかに本気度が違う。

無駄なシーンはあるにはあるんですが、それは初見の人のためっていうのがわかるから
許せますけど、個人的には完全にファン向けに作ってほしかったですね。

だって、予習はテレビシリーズをレンタルして観ればできるんですから。

あと、オリジナルキャストの声優に多少変更があったのがファンとして首を傾げたくなりましたね。どうせなら昔のメンバーでやってほしかった。

まぁでも構成は完璧に近いです。
10説明しないといけない所を6で済ませてもちゃんと観客が頭の中で4を補える作りになっている。これは、90分という制約の中では大きな事で、3時間とかの映画を作る人らは学ぶべきところだと思います。

そして、何よりキャラ全てをかっこよく魅せる方法を知っているという事ですね。
今作を初めて観た人が、「この人かっこいい」という感想を言った場合、カミーユやクワトロ、アムロといった主要メンバーに偏らないということです。

個人的には、ガルバルディβに搭乗してたライラがかっこいいと思いました。

現代のガンダムしか知らない子供たちに富野監督が本当のガンダムを見せてやるという
メッセージが伝わってきた作品です。

僕もこれを観て、「そうだ、これがガンダムだよ!」と改めて気付かされました。

Gacktの歌もZにシンクロしてて、かなりいい味出してました。


マイナス2点の理由は、2時間でも充分いけただろうという事と、
セリフ(独り言)で説明し過ぎたという事、そして何より
古いシーンと新しいシーンの合成は、正直いらなかったと思います。
とにかくいくら古いシーンを手直ししてもギャップがあり過ぎる。
製作スタッフは、オール新作と同じくらい時間がかかりましたって言ってたんですけど
じゃあ、オール新作でいいじゃん!と思いましたね。
テーマが新解釈なら、画像を全て新しくするべきです。
だって、ラストの数十分のオール新作戦闘シーンはすごいですもん。
ちょっと残念ですね。


第2部「機動戦士ZガンダムⅡ 恋人たち」も絶対に観に行きたいと思います。


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【DVD発売情報!】(追記:7月14日)


『劇場版 機動戦士Zガンダム 星を継ぐ者』が早くもDVD化!


10月28日発売!
6300円


初回生産分のみ特製ケース付、ピクチャーレーベル仕様
初回生産特典:特典ディスク(特典内容は未定)
毎回封入特典:ライナーノート

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