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映画感想文 Vol.24 「ローレライ」

2005年09月21日 | 映画感想文
ローレライ (2005)
★★★★★★★☆☆☆



これは、DVDで観ました。

観終わった感想は、まぁ普通におもしろかった。
まぁ普通にというと、点数低いようなイメージを抱かれると思いますが、
僕の言う〝普通〟は、平均点が取れてる、バランスが取れてる、といった終始安定した作品だったという事です。

観終わって、あぁ、これはハリウッド映画の作り方をしてるな、と思ったんです。
箇条書きにしてみると、
・ 緊張と緩和が、交互にちゃんと描かれていて、観客を飽きさせないような作りになっ
・ 主人公たちに目標が設定され、障害を乗り越えながら目標を目指すというストーリーの作り方に忠実である。
・ 『潜水艦もの=男だからけの汗臭いイメージ』を払拭するために、ヒロインを潜水艦に乗せている。
・ 秘密兵器「ローレライ」は、無限ではなく、有限である事。
・ 裏切り。
・ 海の中での戦闘なので、常に死と隣り合わせの緊張感を演出している。
などなど、
これは、ハリウッド映画の主にアクション、戦争映画などの骨組みと同じで、
ハリウッド映画のスタンダードな作り方そのものなんです。これを映画に取り入れば、大きなミスは生じず、〝普通〟に楽しめる映画を作る事ができるんです。だから、最近のハリウッド映画にめちゃくちゃおもしろくない、失敗、という事はなくなってきてますが、逆に言えば、それに慣れ過ぎてたために、それ以上の感動、おもしろさ、新鮮味を感じなくなってるという事です。

でも、今回の「ローレライ」は、邦画としては新しいんです。だから、飽きない。
これ以後、このような映画が(邦画で)続くようなら、日本人も飽きていきてますが、たまにならアリです。今は、日本人は、〝ハリウッド的邦画〟として観ているので、新鮮さがあるんで、しかも失敗しない作り方をしているので、おもしろくないわけがない。

でも、やはり僕としては〝普通〟以上の評価は得られませんでした。
ハリウッド映画をなぞっているような感じを終始抱いてましたし、CGが、ショボい。
ハリウッドに比べると、学生作品か、と思うくらいにCGがひどいんです。
まぁ、戦闘シーンの中で、爆撃を受けてる込み入ったシーンなどは誤魔化せてますが、
やはりそれ以外は、もっと作りこめよと思いました。興醒めする人もいるでしょう。
これなら、まだゲーム業界のCGレベルの方が進んでます。同じ日本なんだから、技術力は共有すればいいじゃないか、と思ってるんですが、まぁ裏はわからないので、どうも言えませんが。

やはり、完成度を突き詰めるなら、もう少し時間をかけてCGの方にも力を入れないと、
ハリウッド映画のCGに慣れ過ぎてる日本人には、少しキツイものがあります。
CGシーンも違和感なく描けてたら、9点はありました。
今回は、おしい! という事で、7点です。

まぁ、言うまでもなくこの映画は映画館で観るべき映画です。
映画館で観てたら8点あったかもしれませんが、後の祭りです。



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