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映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』最速レビュー【ネタバレ含む】

2019年06月29日 | 映画感想文
「アベンジャーズ/エンドゲーム」のMovieNEXが9月4日に発売が決定されましたが、そのエンドゲームの真のエピローグ、完結編とも言われる今作「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」早速早朝から観てきました!多少ネタバレを含みますが、これを知ったら今作の醍醐味が失われるレベルの大きなネタバレは避けていますので、ご安心を!全くまっさらな状態で観たい方は、本編を見たあとでもう一度お越しくださるとありがたいです。
 
 
 
MCUフェイズ3の完結は「エンドゲーム」ではなく今作「スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム」で完結すると言われていましたが、ある意味そうでしたっていうくらいで、やっぱ感覚的にはエンドゲームで終わりかなと。今作は、実質「アイアンマン4」で描かなければいけない物語をトニーがいなくなったので、トニーの意志を受け継いたピーターが代わりに解決するっていう物語となっていました。どういうことかというと、「アイアンマン」シリーズのヴィランって、どいつもトニーに恨みを抱いてる人間で、その憎しみによって事件が発生していたわけで、「スパイダーマン/ホーム・カミング」もいわばトニーに恨みを抱いたヴァルチャーがヴィランで、代わりにピーターが解決しました。そういう点で、アイアンマンの物語の意志を受け継いでいたのがスパイダーマンなので、最後にまだトニーに恨みを抱いてたヴィランが残っていたということです。それをピーターが解決する物語となっています。
 
夏休み、16歳のピーター・パーカーは多感な時期で、ヒーローである前に一人の青年なわけで、恋もしたいし遊びたいって気持ちがどうしても捨てきれない時に、エレメンタルズという【炎】【風】【土】【水】のモンスターが突如出現してしまいます。それに対抗するためにフューリーに無理やりエレメンタルズが出現する国に旅行先も変更されていき、学生とスパイダーマンの両方に翻弄されながら悩み、苦しみ、その先に一つ成長した姿を見せてくれます。その鍵が、今作の味方かヴィランかわからない謎の男・イタリア語でいうミステリオで、ピーターの前に現れます。
 
この先は大きなネタバレになるのでしばらく伏せますが、一言で言うと、今作のシナリオを考えた人は天才ですね。エンドゲームのシナリオも素晴らしかったですが、今作もすごい!と思いました。マーベルの映画って、宇宙人や超常現象やらいろいろ混じってなんでもありってイメージがありますが元々アイアンマンから始まるMCUって、根本的な裏付け、理由付けにはちゃんと科学的理屈が描かれて、○○だから☓☓っていう説得力がちゃんとありました。エンドゲームでサノスが侵略したりインフィニティ-ストーンでなんでもできたりっていうインフレが最大限まで膨れ上がった後に公開されたので、今作でも何が起こっても観客・ファンは全く不自然に思わないっていうところをちゃんと突いてきて、見事に騙されました。たしかにやってることは大掛かりですごいけどそういうことならあり得るっていう理屈をちゃんと描いているので、納得しました。
 
しかも、ずっと気になっていたポイントで、今作がなぜフェイズ3に含まえているかもわかります。「アイアンマン」1作目と「キャプテン・アメリカ/シヴィル・ウォー」「キャプテン・マーベル」の伏線を見事にここで回収しているので、MCUは侮れないなと、シナリオ素晴らしいなぁと感心しかないです。
 
そして、今作で登場する新スーツのステルススーツとアップグレードスーツもどちらも活躍の場がしっかりとあり、冒頭ではアイアンスパイダー姿も入っています。アイアンスパイダーのスーツって脱いだらどうなるのかもちょこっと描かれていて面白かったです。予告編にあった銀行強盗をとっ捕まえるシーンは残念ながらカットされていましたね。本編になかったので残念です。
 
トニーからの贈り物が今作の重要な鍵となっており、そのトニーからの贈り物、トニーから託された意志を受け継ぎ、“親愛なる隣人”から“アイアンマンの後継者”として成長する物語としてもちゃんと描ききっていますので、観て損はないです。前半は学生の海外旅行でふんわりと進んでいき、後半からは映像マジックがこれでもかっていうくらいダイナミックにジェットコースターのように急加速していきますので観ていて興奮しました。
 
気になるところは、途中物語上そうしないと先が進まないからちょっと強引すぎる展開もあり、またドクター・ストレンジやGOGとソーやキャプテン・マーベル、ホークアイが諸事情で来れないのはわかりますけど、アベンジャーズって言ってもアイアンマンとキャップとブラック・ウィドウがいなくなっただけで、他にまだたくさん残っているのに世界各地であれだけの大破壊が発生して誰も駆けつけないのはかなり不自然かなと思いました。TVのニュースで大々的に放送されているくらいですから。それこそウォーマシンなんてフューリーの連絡一つで来れるでしょう。ファルコン&ウィンターソルジャーやブラックパンサー、ハルク、ワンダ、アントマン&ワスプが今後の作品で駆けつけられなかった理由付けを描かないと完全に大人の事情になってしまいます。
 
 
今作でディズニーとソニーとの提携は一度契約満了するみたいですが、ラストでしっかり全世界に衝撃的な事を拡散して「つづく」的な衝撃的展開を描いていますので、再契約で3作目は絶対にあるでしょう。
 
何気にトム・ホランド版スパイダーマンってシヴィル・ウォーから今作で5作目なので、歴代スパイダーマンの出演回数更新しているんですよね。今後のMCUでも活躍が期待されるので、歴代1位も夢じゃない。噂では、サム・ライミ版スパイダーマンとアメイジング・スパイダーマンとのスパイダーバースの可能性、スピンオフが大好評だったヴェノムとのクロスオーバーも可能性はゼロではないという話が出ていますのでそちらも楽しみですね。ヴェノムのラストで「善人は食うな」という約束をしているので、初の共闘が見れたらファンは大興奮間違いなしです。
 
 
 
映画『スパイダーマン:ファー・フロム・ホーム』最終予告編

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