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本当に好きならば。

2006年12月05日 | ハイロブレイン
芸術家・岡本太郎(1911~96年)の作品で、約60年間行方不明となっていた油彩画と未発表のデッサン画が岡本太郎記念館で見つかった。2点とも保存状態は良く、修復を受けた後に一般公開する予定だそうだ。

しかしながら、僕はこういう事は良くないと思う。

本人が「これは未完成だから」「出すべきものではない」と思ったり、作品自体に納得していないから表に出していないわけで、亡くなったからと言ってそれを表に出すのはいわば〝辱しめ〟だと思うからだ。本人に許可が取れなくなった時点で出したら駄目だと思う。なぜなら、本人は亡くなるまで出さなかったからだ。

尾崎豊は倉庫から見つかったラジオ朗読音源をCDにして売られ、ボブディランは没後に、高校生の時に録音したデモテープをCDにして売られ、中島らもは未完の小説を未完のまま出版されたり。

これはファンには嬉しいだろうけど、彼らにとっての歴史、守ってきたポリシーを傷つける事になると思う。司馬遼太郎なんて「あとがき全集」まで出されてる。

本当にその人らの才能を愛してるのなら、そんな未熟な作品は出さない。

出してはいけないはずなんだけど、やっぱ亡くなったら、世間優先になるのだろうか。それとも遺書にしっかり書き記しておくべきなのだろうか。



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