クリスマス・イヴにオッサンが一人でオッサンの映画を観に行く
しかもトイレの話
想像どおりのカンヌ映画
心理、情景描写を読み取ることができる深みを持ち合わせない、俗まみれの私には背伸びし過ぎたチョイスだった
この手の映画は監督が伝えたいメッセージがある
映画を見終わった後で監督のインタビューを読んで、なるほどと思ったが、私には感じることができなかった
私の感受性の無さ故
思ったこと
役所広司さん演じる平山は、トイレの清掃員として質素に生きる生活に幸せを感じているという解釈のようだが、私はなにか息苦しさを感じた
確かに、色んなしがらみから解放され、物のない生活空間で、心の赴くままに暮らす姿は、何かと疲れる我々現代人にとって憧れるところはある
でも、あそこまで‘’何も無い‘’日常は、逆に何かに縛られて生かされている怖さのようなものを感じる
これも私が現代病が故か
ただ、清貧という表現ともどこか違う気もする
そういう意味では、たしかに喜びをうまく表現しているといえる
私もできる限り、身の回りのことをきちんとすることで、心を整えるように心掛けようとはしている
イヴに一人で映画を観てるということで、平山予備軍であるかもしれないが、流石にまだあの境地には到達できそうにない
もしかしたら、あと10年もすれば近づくことができるかもしれない
あと、これは男目線の映画と思う
平山の生き方に憧れるのは多分男性が主で、女性の理解は得がたいのではないか
とかとか色々思うところはあるが、それは人それぞれの感想
ただ、出てくるトイレがキレイ過ぎるのは、ややリアリティに欠けることだけは言っておきたい
そして、最後に、この映画を高く評価している人に、このような感想を持ったことを申し訳なく思う
つくづく自分を俗物と思う
繰り返されるルーティーンが、不思議とこころになごみました。
映画を観ていて、そのような毎日を習慣づけて、自分も繰り返しているなと感じました。
ただ、道筋を一本早めるか遅めるかして、時にコースを少し変えて気分を変えていますが、行く先のポイントはほぼ数箇所に限られています。