amazonでついフラッとおせちをオーダーしてしまった。
今年はローストビーフを自作して、ブリでも買ってと考えていたのに・・・
フラッとおせちをオーダーした後に広げた夕刊の三面記事に大きく『今冬はノロに注意』とありました。
ノロが多いそうです。
吐き下しが酷くなり、脱水で命を落とす可能性があり、ホテルの廊下の吐瀉物が乾いて舞い上がって感染した例も過去にはありました。
おせちを頼んだ直後にノロの記事。
さすが八方塞がり直前の運気です。
キャンセルしようかな・・・・・
すべての食材が国産みたいだけれど、レビューがゼロだったことも気になります。
同居人が言いました。
『からすみ買うんなら、オオ〇キで売ってたよ』
『うん買おう』
『だけど天気、どうだろう?』
『え・・・』
『自分で作るんだよ。DIY好きでしょう』
近所のスーパーで、生のボラの卵巣を売っていたそうです。
一瞬心が動きました。
たしかに蟷螂家ではアジの干物やイカの生干しは自作です。
でも、からすみはそうとう時間がかかりそう。
ほぼひと月かかりそうで、正月には間に合わない。
日本酒の肴としてはからすみ以上のものはないと信じていますが、糖質70%オフの日本酒じゃ味気なくって。
この前ヒレ酒を飲むときに使ったら、うまみはゼロ。
日本酒の味は糖分の味なのです。
親父が好きだった合成酒なんぞは『砂糖水?』と思えるような香りがプンと漂ってきます。
親父は毎晩コップ2~3杯の合成酒を飲んでいて糖尿に。
豆腐しか食べない人だったので、ほぼ合成酒が原因だと思っています。
来年の親父の遺影の前に供えるのはamazonのおせちということになります。
時代の流れかな。
蟷螂家のおせちで思い出すのは、某すしチェーンが提供したおせち事件があります。
1個2万円と当時(15年くらい前)としては高額でしたが、愚母と蟷螂が1個ずつ購入。
生おせちでした。
で、31日に届き、年越しそばを食べてから、ちょっとおせちを覗いてみようかということになり、午後11時45分、いざ口に運ぼうとしたその刹那、深夜の電話です。
愚母がおせちをのどに詰まらせたのかと思いましたが、電話口の声は沈みきった男性の声。
『蟷螂さんのお宅ですね。実はおせちの中の』
『え・・・』
『○○が臭うとお客様からご指摘がありまして』
『じ、じ、冗談はよしましょうよ』
『すべて廃棄してください』
『ぜ、全部ですか?』
『万一のことがありますから』
『じ、じゃあ母の分も?』
『そうです』
『代金はお返しします』
大晦日の除夜の鐘直前の蟷螂家は阿鼻叫喚。
『とりあえず愚母だ』
同居人がTELをします。
『えーーーーっ。食べちゃった?』
食い意地のはった愚母は粗方食べ終えていたそうです。
とりあえず何事もないことを祈りつつ、目の前のおせちの○○の臭いを嗅いでみます。
『うちは大丈夫みたいだけどなぁ』
『あたし、食べてみる』
同じく食い意地のはった同居人が二、三のおせちを口に入れます。
『○○以外なら大丈夫でしょう』
『でも、正月から救急搬送はいやだな』
毎年蟷螂家では大晦日にはその寿司屋を使っていました。
なのでおせちは引き取ってきたのですが、暖かい店内の棚にずらっとおせちが並んでいたことが少し気にはなっていました。
後日、代金とともにお詫びの食事券が送られてきましたが、一年の初めにケチがついた蟷螂はその後その寿司屋を利用しなくなりましたが、毎年おせちというと苦い記憶がこみ上げます。
なので今回のついフラッと申し込んだおせちで何事もないことを祈るばかりです。
やはりおせちは不精をせずに自作が一番なのかもしれません。
秋の初め辺りから作り始めて冷凍しておくおせちがありがたいわけはありません。