蟷螂の独白

世に背を向けた蟷螂です。喜怒哀楽を綴って18年、モットーは是々非々の団塊世代です。

今日のオンラインサロン

2020-11-29 01:53:00 | 徒然
今日も丸山健二先生のオンラインサロンに参加しました。黒い海への訪問者、リアルタイムで読みました。
しかしネットもAmazonもない半世紀前、蟷螂もよくこの書籍を手にしたものだと、我ながら感心しました。
作者も後々エッセイで失敗したとかいていますが、何の変哲もない海上を航行するタンカーに乗り込む意気込みは感じられました。
次回は水の家族、先生が少し方向性を見失いかけた頃の作品で、蟷螂も読みましたが、印象には残りませんでした。

今日も蟷螂の愚かな質問に真摯に答えていただいた丸山先生に感謝です。
長年の疑問が晴れた気分になりました。
質問の内容は、先生の作風がある時を境にガラッと一変した理由をお聞かせくださいと言うものでした。
先生の作品は、前期は平易な文体でわかりやすく、庶民レベルの蟷螂のような凡人にも理解できる、ハッキリ言って名作揃いでした。
ところがある時期に作風が一変し、まるで読者を拒絶するかのような文体になったのです。
昔からの、丸山健二と伴走している読者を置いてけぼりにするかのように、かの三島由紀夫が丸山健二を置いてけぼりにして自決したように、蟷螂の眼の前から忽然と姿を消したのです。
その理由をお聞きしたく、オンラインサロンにも参加していたのですが、今日(正確には昨日)、先生の口からハッキリお聞きしました。
ヒトは誰しも老いるものです。
若い頃は勢いで執筆していたが、老境に差し掛かり、新たな文体を試行錯誤していたのです。
未だに試行錯誤しているのかもしれません。かつての愛読者も一人減り二人減りと置いてけぼりにされたのでしょう。
蟷螂はいま、丸山健二という人物に振り落とされないように、必死に食らい付いています。
文学界は丸山健二を過去の人と見ているかもしれませんが、蟷螂は、今はもう点にしか見えない、走り続ける丸山健二の背中を、まだ見つめながら、這うようにして追っている。
そんな気持ちになった今日のオンラインサロンでした。



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