最近、またマイケル・ジャクソンにかなりどっぷりハマっている。僕は元々マイケル・ジャクソンが大好きなのだが、数年に1回、こういうマイブームがやってくる。ここ数カ月でマイケルの過去のアルバムなども聴き直しているが、やっぱり『Thriller』はマイケル、そして音楽業界の最高傑作だし、聴き尽くした感もあった『Off The Wall』、『BAD』、『Dangerous』も改めて聴いてみるとやっぱり傑作である。そして、2001年にリリースされ、結局生前最後のアルバムとなった『Invincible』も、久しぶりに聴きこんでみると秀逸なバラードも多く、素晴らしいアルバムであることを思い知らされる。ベスト盤としてのイメージが強い『HIStory Past, Present and Future』も、2枚目のディスクは全て新曲なので、オリジナルアルバムと言えるが、これも改めて聴いてみると、妹ジャネットとの大ヒットデュエット『Scream』、バラードの傑作『Stranger in Moscow』や『You Are Not Alone』など名曲も多く、当時パパラッチなどに追いかけられてスキャンダルが増え、精神的に大きなストレスを感じていたことも赤裸々に当時の楽曲制作に反映されているのも改めて振り返ると興味深い。
そして、2009年にマイケルは亡くなってしまったが、死後の2010年にリリースされた『MICHAEL』、2014年にリリースされた『XSCAPE』は共にマイケルが生前に作曲・録音しながらも未発表曲となって眠っていた曲をセレクトして、新たに編曲されて世に送り出された作品で、ある意味オリジナル新作アルバムとして当時大きな話題となり、ファンも歓喜したものだ。この2枚も最近改めて聴きこんでいる。もちろん原曲が素晴らしいのは言うまでもないが、企画アルバムとしてリリースされるにあたり、実に見事な編曲が加えられて、新たな命が与えられたプロセスというのは感無量であり、また“編曲”が及ぼす絶大な影響力というものを改めて思い知らされたものだ。
マイケルは、これまでアルバムをリリースするに当たって物凄い数の曲を作曲し、その中で厳選したものをアルバムに収録してきた。相当な完璧主義者としても知られており、当時のアルバムコンセプトにフィットしなかった曲はたとえどんなに傑作でもアルバムには収録しなかった。そんなことでお蔵入りとなってしまっていた曲のごく一部が、『MICHAEL』や『XSCAPE』という形となってリリースされたわけだが、未発表となっていた曲群のクオリティの高さには驚かされるばかりであったし、他にもまだ相当なデモ曲が残されていると想像する。
そして、最近また“マイケルの沼“にどっぷりハマってしまった結果、これまで密かに単発で公開されているものの、『MICHAEL』や『XSCAPE』のような華々しい形でリリースされて来なかったお蔵入り曲を自分でかき集め、一枚のアルバムかのように編集してみた。多くのものは『Thriller』、『BAD』を中心に当時録音されたがアルバムには未収録となった曲ばかりで、これらアルバムの25周年記念版がリリースされた際に初めて公開された曲たち。かなりの数の曲があり、それぞれ個々にはかなり魅力的で、アルバムに収録された曲の別テイクバージョン的な位置付けの曲などもあって、改めて聴いてみると素晴らしいのだ。
アルバム未収録を意味する”Outtake”という言葉を、マイケル風にもじって、この自主制作コンピレーションアルバムを”OUTTAKER”(アウトテイカー)と名付け、マイケルのFunko Pop/Thrillerバージョンフィギュアをモデルにしたポップなアルバムジャケットを制作してみた。それがこちら。
収録した曲は下記23曲。あまり一般的には知られていないマイケルの曲ばかりだが、その曲が制作されたであろう時代感などをあれこれ考えながら聴いてみるとかなり感慨深い。
- For All Time (Thriller 25周年記念アルバム収録)
- Got The Hots (Thriller 25周年記念アルバム日本盤のみ収録)
- Someone in the Dark (映画『E.T.』挿入歌)
- Carousel (BAD 25周年記念アルバム収録)
- Don’t Be Messin’ Round (BAD 25周年記念アルバム収録)
- I’m So Blue(BAD 25周年記念アルバム収録)
- Song Groove (a.k.a. Abortion Papers) (BAD 25周年記念アルバム収録)
- Free (BAD 25周年記念アルバム収録)
- Price of Fame(BAD 25周年記念アルバム収録)
- Al Capone(BAD 25周年記念アルバム収録)
- Streetwalker(BAD 25周年記念アルバム収録)
- Fly Away(BAD 25周年記念アルバム収録)
- Sunset Driver(デモ) (Dangerousの頃のアウトテイク)
- Scared of the Moon (Dangerousの頃のアウトテイク)
- We are here to Change the World (Dangerousの頃のアウトテイク)
- Cheater (Dangerousの頃のアウトテイク)
- Monkey Business(Dangerousの頃のアウトテイク)
- Someone Put Your Hand Out (Dangerousの頃のアウトテイク)
- On the Line (Dangerousの頃のアウトテイク)
- Fall Again (Dangerousの頃のアウトテイク)
- In the Back (2005年頃録音されたアウトテイク)
- Beautiful Girl (2005年頃録音されたアウトテイク)
- We’ve Had Enough(2005年頃録音されたアウトテイク)
次は、マイケルのデュエット曲だけを集めたコンピレーションアルバムを制作してみたいと思っているので、またこのブログでぜひご紹介したい。