生田緑地は大自然溢れるエリアで、総面積は皇居にも匹敵する広大さ!園内には、岡本太郎美術館、藤子不二雄ミュージアム、プラネタリウム、合掌作りの民家が見学出来る民家園もある。我が家から車で10分くらいの場合にあるから軽く立ち寄りやすい場所だ。
この生田緑地の広大な敷地内に、枡形山という小高い丘がある。初めて生田緑地を散歩で訪れた時から、どうもこのエリアはその昔、お城だったのではないかと思わせる雰囲気が漂っており、とても気になっていた。それで枡形山の歴史をネットで調べていたら、やはり僕の感は的中。枡形山には昔城があったらしいのだ。

歴史によると、枡形山城は室町時代の築城で比高57mの山城。その起源は源頼朝の重臣である稲毛氏が枡形山山腹の居館の詰め城として築城したものであったという。鎌倉の北方を防御する山城として重要視された。その後、北条早雲が関東進出中の永正元年(1504)、今川氏親とともに扇谷上杉朝良に味方した際、この枡形山に布陣した。また後北条氏が関東に勢力を拡大し、江戸城を包囲した時にもこの枡形山が改修されたようである。
現在は生田緑地の一角としてハイキングコースにもなっているが、まずそのアプローチとなる入り口はいかにも城門に向かう面構えである。

遊歩道を5分くらい歩いて行くと、本丸への入り口となる門が出迎えてくれる。城址である頂上部の本丸は非常に広大で、公衆トイレや壁なども城壁のようなデザインになっていて楽しい。



そしてここには4F建ての展望台があり、階段又はエレベーターで登るが、きな子と一緒に階段を上がることに。この展望台もちょっと城の天守閣のようなデザインで、気分は盛り上がる。最上階からの眺めは抜群である。遠くには新宿副都のビル群や、東京タワー、スカイツリーなども見える。



また最上階から本丸を見下ろすと、生田緑地がまるでジャングルのようで、ちょうどジャングルの中にぽつんと聳え立つ古代ピラミッド遺跡からの眺めにも似た楽しさがある。やはり、城、そして天守閣の醍醐味はこの優越感に浸れる景観である。

残念ながら、ここは小机城址や茅ヶ崎城址と違って、城としての遺構は認められないものの、本丸には城址の碑があり、また近隣にあった城を解説したパネルもあった。


また、その地形は築城に向いたエリアであり、周囲は切り立った自然の要塞として適した城であったことが、容易に想像出来る。そう言う意味では、この素晴らしい地形にあった城をあれこれ妄想するにはなんとも楽しい場所である。昔はここから小机城や茅ヶ崎城もきっと目視することが出来たに違いなく、昔の時代の広いスペース感に思いを馳せるとやっぱり城は楽しいものである。


本丸からは大自然を満喫出来る散策コースが幾つかあり、多種多様な野鳥、植物昆虫が生息しており、ホタルが見られるエリアなどもある。都会からも近いこのエリアとしては、本当に手付かずの自然が楽しめると言うのは何とも幸運で貴重なことである。