今回の朝ドラ『ひよっこ』は、以下のャCントから見て、近年でも、いや朝ドラ史上でもかなりユニーク且つ優れたドラマであったように思う。
1) 個性豊かな多くのキャラクターが登場!
谷田部家のみんなと奥茨城の人々、幼馴染の時子と三男、乙女寮の仲間たち、すずふり亭と仲間たち、あかね坂商店街のみんな、あかね荘の面々。。。ドラマでは、比較的丁寧に登場人物それぞれのエピソードにも焦点を当てた。楽しいスピンオフ物語が幾らでも出来そうなほど魅力的で個性豊かなキャラクターがこれほど集結したと朝ドラはこれまで無かった。みね子役の有村架純も、女優としてこれでさらなる飛躍となりそうだが、時子役の佐久間由衣、澄子役の松本穂香など、これからブレイク必至の若手女優を多く輩出しそうである。
2) 完全オリジナルストーリー!
これまでの朝ドラは、実在する人物を題材にしていることが多かったが、今回は完全オリジナルストーリー。しかも、これまで主人公の幼少から晩年までの生涯を描くことが多かったが、『ひよっこ』ではたった4年間くらいの高度成長期の東京における、みね子を取り巻くめまぐるしい出来事を描いた。地味ながら、ささやかな安定と幸せを掴むヒロインは、朝ドラに新しい風を送り込んだのは間違いない。岡田恵和の脚本が見事に冴え渡った。
3) 最後は誰もがハッピー!悪人も不在!
谷田部家の父が失踪して、実は記憶喪失になっていたと言う悲しいエピソードをベースにした家族再生が物語全体の柱になっているが、それを乗り越え、最後はハッピーエンド。途中みね子が島谷と辛い恋をし、別れを経験するが、最後はヒデと結ばれるハッピーエンド。登場人物誰もが恋をし、幸せな人生を迎え、悪人は全く登場しない。ここまでャWティブで、『幸せ感』みなぎる朝ドラはいままで無かったのではないだろうか?
4) 音楽に溢れたドラマ!
本作ではビートルズの初来日における、日本武道館でのライブが社会現象になったことを取り上げ、みね子のおじさんである宗男の戦争体験に迫るが、ビートルズ以外にもドラマを多くの音楽で彩る。乙女寮たちのコーラス、ヤスハルの弾き語り、みね子と島谷のデートでのミュージカル仕立てや、みね子とヒデの恋愛模様を表現する『君が好き』もミュージカル仕立て。最後は坂本九の名曲『さよならナミダクン』で締めくくられ、全編を通して音楽に溢れたドラマであった。
確かにみんなハッピーで楽しい物語だが、その裏には重要なテーマが存在。谷田部家、ヤスハルが養子の和菓子屋柏木家、養子を新たに貰う中華料理屋の福田家、米屋の家族再生を果たす三男、お互いの悲しみを乗り越え、新たな家族を形成する愛子さんとすずふり亭料理長の省吾、家系の揩ノ縛られる島谷、女性として強く生きていく女優の川本世津子、時子とあかね荘大家の富さん。乙女寮の面々もそれぞれ故郷に親、家族を抱えながら東京に上京している。みな生き方は違うが、日本の高度成長期を背景に、愛の形、今後の家族形態の在り方を様々な形で投げかけている点で、一見軽いドラマである『ひよっこ』の真の深みを痛感した。
ドラマの最終回に向けて、恒例のメモリアルブックが発売されたので、思わず購入。朝ドラのメモリアルブックを買うのは、『あさが来た』以来。やっぱり良い朝ドラを観ると、メモリアルブックを思い出に買いたくなってしまう。登場人物のインタビューや、印象深い名シーンなどを多く取り上げ、ドラマを週毎に振り返りながら楽しめる内容となっている。
みね子や、みんなの『その後』がぜひ見てみたい!スピンオフをぜひ見たい!そんなことを誰もが考えてワクワクしてしまう、最高に幸せで、素敵な朝ドラであった!
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