僕が最も好きなハリウッド女優、それはグレース・ケリーだ。彼女はまさに僕が理想とする女性像で、同居するその美しさとキュートさ、気品と色気などはどれも1級品で、僕にとっては史上最高の女優である。ハリウッド女優で一番好きなのがグレース・ケリー、日本の女優で一番好きなのが芦川いづみだが、ある意味同じ時代に女優として活躍したこの2人には大きな共通点がある。
良くマリリン・モンローとの対比で語られることが多い。“情熱的でセクシー”なマリリン・モンローに対して、グレースは“クールビューティー”、“雪を被った活火山”と言われることが多いが、グレース・ケリーの魅力を見事に表現した言葉であり、僕はグレースに理想的な女性像を見てしまうのはまさにそんなところでもある。芦川いづみにも同じような魅力があると思う。
僕はアルフレッド・ヒッチコック監督の映画が大好きで、殆どの作品を観ていると思うが、そんなヒッチコック作品4本に主演し、ヒッチコックが一番お気に入りの女優だったのがグレース・ケリーなのである。彼女がモナコ王妃になってからも、ヒッチコックは何度もグレースに出演交渉を挑み、『マーニー』という作品でかなり現実味を帯びたものの、結局実現しなかったというのは有名な話である。
そんな大好きなグレース・ケリーだが、これまで多くのグレース・ケリーに関する本などを持っている。そして先日2007年11月に発売された雑誌、『Screen +Plus』のグレース・ケリー特集号をネットで見つけて購入した。もう16年も前の雑誌だが、不思議とこの雑誌は持っていなかった。
雑誌では25ページに渡りグレース・ケリーの特集が組まれており、そのタイトルは『グレース・ケリーに見る女性の品格』というもの。まさに女性の品格とはグレース・ケリーそのものであるが、彼女がどんな女性であったかを取り上げて、更には彼女がこの世に残した10本の主演映画を解説した内容だ。
中古で購入したものの、雑誌にはレトロな雑誌『スクリーン』のポストカードと、クリアフォルダも付録として付いているのも嬉しい。
僕が一番好きなグレース・ケリー主演作品はなんと言ってもダントツでヒッチコックの『裏窓』である。この映画は、ヒッチコック作品としても僕の中でNo.1作品であり、僕の好きな総合映画ランキングでも第2位の作品。どんなに年月が経っても、『裏窓』の中のグレース・ケリーの美しさは永遠の輝きを放っており、映画史に残る彼女の偉大な足跡である。
グレース・ケリーは1982年に52歳という若さで亡くなった。モナコでの交通事故死であった。ハリウッド女優としてアカデミー主演女優賞を受賞し、モナコのレーニエ国王に見初められ、モナコの王妃になったというハリウッド最大のシンデレラストーリーとして語られるが、彼女は彼女なりに父親に認められたいというコンプレックスを一生抱えていたし、モナコ王妃になってからも決して全て幸せなことばかりではなく、人知れず苦労があったことも良く知られている。
彼女が主演した10作品により、彼女の美しさは永遠に真空パックされたまま、私たちの前にその姿を届けてくれる。今回購入した雑誌を読んでいて、また彼女の映画が観たくなってしまった!