自分が描いた絵の中で、稀に、とても気に入ってしまうものもある。(笑)
その1枚が、ロイヤルブルーの闇夜に浮かぶ、黄金の月。
海に映った優しい光と、フンワリとした雲が、立体感があって我ながら好きである。
こんな景色が目の前に広がっていたら、私はきっと泣いている。
悲しいからではなくて、優しいから。
どんなに暗い色でも、真っ暗でも優しさや希望を感じる事がある。
それは一筋の光や、三日月で現され、まるで「救い」がやってきたみたいだ。
私は真昼の太陽や明るく輝く星も好きだが、月はもっと好きかもしれない。
何となく、何かを許してくれるような気がする。
それは過去にあった出来事かもしれないし、思い出すことも出来ないほど遥かな場所にしまい込まれたものかもしれない。
無意識に自分を責めたり、律したり、自信が持てなくなっている時、月の光は全てを許し、眠りを誘う。
月は、いつも地球の周りを回る。
私達がちゃんと見えるような場所にいてくれる。
悲しい人もいるし、後悔する事もあるし、色んな事がある。
どこまでも、いつまでもそこにいてくれて、月は優しいんだなぁと、しみじみ思う。