君は僕がいなくても大丈夫

偶然の旅行者

子どもを事故で失い、夫婦が壊れかける。妻は一度夫から離れる。
それでも、もう一度やり直そうと戻るが、
夫は妻がいない間に、ちょっと風変わりなシングルマザーと懇意になっていた。
パリの安ホテルで持病の腰痛が悪化するが、妹と妻のおかげでなんとか旅行を続けようとするが・・・・


ジーナ・デイヴィスはこの作品でアカデミー賞助演女優賞。
本妻役のキャスリン・ターナーだって良かった。
だけど映画の中でも、主人公の夫は本妻を捨てて、変な顔で教養も常識もさほどなさそうな奔放なジーナ演じるシングルマザーを選ぶ。

感動よりも(# ﾟДﾟ)　これはどーなん？が頭の中で広がり、今もずっと後味が悪い。
二人の女性のどちらの個性も、そう突飛でもない、けど
必要だと求める気持ちが強いほうは恋人のほうで、まともに映るのは本妻のほう。
決心するぎりぎりまでどちらの女性とも関係が持てる。そーいうもんなんだ。
男はまともに飽きて、奔放のほうを選んだ、ってことでいいかと。
これは「男の映画」かな？


ウィリアム・ハートが妻を選ばなかったセリフ。
「君は僕がいなくても大丈夫」
それって、自分に選ばれなかった慰めにも離婚を選んだ謝罪にも、キャサリンの人柄や才能を褒めてることにもなってない、
不採用理由を述べる人事課くらいドライなセリフだ。




この映画、本国でとても評価が高かったそうだ（アカデミー賞の作品賞でもノミネート）。
アメリカ人は市井の人でもこういうケースに遭遇することが多いのだろうか（家族の不幸、夫婦の危機、帰路に立ち止まり、人生の選択をせねばならない）
日本より競争社会でハードど故にドライな選択をしないと敗者となる（人情に流さる選択はない）その場に立ち止まらない、自分が自分らしく、
より幸福だろう選択をすることが当たり前という社会なのかもしれない。

最初のシーンだけが笑えた。
「ジュラシックパーク」でのDNAを盗み出して、逃げ損ねたデブが隣のシート。
ラブコメディーのジャンルは間違い。


The Accidental Tourist

監督
ローレンス・カスダン

脚本
フランク・ガラティ
ローレンス・カスダン

原作
アン・タイラー
『アクシデンタル・ツーリスト』

製作
チャールズ・オークン
マイケル・グリロ
ローレンス・カスダン

製作総指揮
フィリス・カーライル
ジョン・マルコヴィッチ

出演者
ウィリアム・ハート
ジーナ・デイヴィス
キャスリーン・ターナー

音楽
ジョン・ウィリアムズ

撮影
ジョン・ベイリー

編集キャロル・リトルトン

配給ワーナー・ブラザース

公開
アメリカ合衆国 1989年1月6日
日本 1989年10月28日

上映時間121分

製作国 アメリカ合衆国
言語英語
興行収入$32,632,093