まずお隣から

梅切らぬバカ
The Lone Ume Tree

近所に福祉施設があって、毎朝駅から歩いて施設に通ってくるグループがある。
いろんなことを思う、親が元気な内はいい、でも・・・
施設には作業所があって、彼らも仕事をしている。
一番身近なのは駅で定期的に販売しているクッキーやお菓子。ちょっとした小物。

製造者は＠＠施設とか社会福祉・・・と書いてある。

駅で販売してる日はできるだけ買うことにしている。
美味しいからがその理由で、その業務が軌道に乗れば利益も出て、もっといろんな業務ができるようになったらいいなと思う。




映画は老いた母とそういう施設の作業所に通う息子。
隣に引っ越してきた一家。
子どもは転校生ということもあって、隣の息子とすぐに馴染む。

子どもは友だち付き合いの「遊び」でやったことがオオゴトになり、近隣住民から立ち退き騒動を起こす。

息子もいいけど、父親の渡辺いっけいもすごくいい。
ことさらいい父親じゃない（まあ、一般的な反応だろうと思う）、けど、「大人」だ。
どうしたらいいのか、自分で考えてお隣へ行く。


社会にはいろんなルールがあって、ルールが理解できない人、守れない人はどうしたらいいのか。
子どもなんだから許してやろう、が、姿かたちが大人だと、すぐに「警察沙汰」となる。

そうだこれは身近にある問題だなと思う。
キレイごとにはならない、問題は山積みだ。
だけど、まず身近な人の理解だ。
同じ人だもの、と思う。


数年前にニュースになった南青山という一等地に建設予定となる児童相談所に関する記事を思い出した。
「そんな施設ができたら、地価が下がる」「環境が悪化するのではないか」という住民のインタビューの答えに、
正直な気持ちだろうなと思ったが、
その後多発する「児童虐待」事件のおかげというのはなんだけど、
反対の声がかなり減ったと記事にはある。
ボランティアの応募も定数以上にあったそうだ。

こういう映画が作られる、レンタルだったけど見られる。
良かったなあと思った。







監督 和島香太郎
脚本 和島香太郎
製作 本間英行
根津勝
矢島孝
深澤宏
製作総指揮 市井三衛
槙田寿文
小西啓介
出演者 加賀まりこ
塚地武雅
渡辺いっけい
森口瑤子
斎藤汰鷹
徳井優
広岡由里子
北山雅康
真魚
木下あかり
鶴田忍
林家正蔵
高島礼子


音楽 石川ハルミツ
撮影 沖村志宏
編集 杉本博史
製作会社 「梅切らぬバカ」フィルムプロジェクト
配給 ハピネットファントム・スタジオ
公開 日本の旗 2021年11月12日
上映時間 77分
製作国 日本日本
言語 日本語
興行収入 1億5000万円