タネの縁側  

偏見に満ちております。どなたの参考にもなりません、各自でお確かめいただきますよう御願いいたします。

何だか感動

2012-12-03 | 
「生きてるだけで、愛」 「ぬるい毒」 単行本 本谷 有希子

この作者のことは何ひとつ知らない、親族の輝く星の姪っ子(女子大生)が「おもしろい」と言うので、
借りて読んだ。

ううむ・・・なんてこった。
おもしろい。
だけど、近くにいたらイヤ(本音)


世間で「生きてる迷惑」のような扱いをされてるらしい(ネット内の記述だと)「メンヘラさん」であるらしい主人公 20代前半?

無理やりころがりこんだ家主である男は「メンヘラ」さんと正面向いてはやりあわないことで日々をやりすごす。
やりあわないこと=相手は病気じゃないという認識、ともとれるし、
いいときもあるんだから、よくないときは「逃避」することでやりすごす、
それがこういう体質?の人との対処法なのかとも思わせるけど、
たぶん忙しかったり、面倒だったり、もあると思う。

その男の元彼女の行動はまさに対極、現実世界の人で、「メンヘラ」=なまけ わがまま
とにかく起きて働けという、まあ私もそっち側だな。

目についた求人広告の貼ってあるレストランに彼女を差し出す、
イタリアンを経営する「ヤンキー一族とその仲間たち」この人たちの言うことがものすごくおもしろい。この部分だけでも読む価値がある。

カンブリア宮殿で見る「成功した社長」にこういうタイプをたまに見る。

レストランなのに「そんなの美味しくなくていいんです」と言ってしまう、精神論だけで世間を打破できると思っていらっしゃる社長。

めんへらさんは「何とかしなきゃ」と思ってはいる、だけど「優しい相手」にはかなりきつい、
とことん追い詰めることすらできちゃう。
やっぱり身近にいたら面倒かもよ。




「ぬるい毒」
どきどきしながら読んだ、男たちの狙いは?彼女の本音は?

よくわからないけど、だまされ利用されてるふりをして自分をここじゃないどこかに連れて行かせる、
「拉致させる作戦」じゃないかと。
若いころ、「(愛してくれているが大前提)のどこかの誰かにさらわれたい」願望があった40年前の少女は思った。
遠い・・・

自分の意図は見抜かれないために「最低だけど1級の腐れ男」に騙されたふりをしつつも、自分のプライドを守るために傷だらけになって血を流している。
何かを得るためにはこんなにも犠牲が必要なのかと、ちょっと頭を抱えてしまった。

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