ブッちゃん 笑って‥

2015年1月‥
お空に引っ越したブッチへの詫び状

悲しみは共有できない。

2017-01-24 06:44:08 | 日記
ブッちゃんへ



トムが死んでもみかちゃんは泣かなかった。

少なくとも

家族の前では泣くのを見たことがない。

対照的に私はトムの名前を口にするたびに

メソメソしていた。



何年か経った頃

涙を流さなかったわけを尋ねた。


泣く資格もない

と、みかちゃんは言った。



みかちゃんの悲しみは

まりちゃんとは異質のものだ。


その悲しみとよばれているものの

もっとずっと奥底にあるものを

理解していたのは

母であるふうちゃんと

おそらく・・・トムだけだ。





あの頃のみかちゃんの悲しみを

いまも手離すことのない悲しみを

ブッちゃんを喪った私は

たぶん、少しだけ、

解ったような気がするのだ。








ブッちゃんを迎えることになった理由。

2017-01-22 19:18:00 | 日記
ブッちゃんへ



これからお話しすることは

ブッちゃんにとっては「初耳や~」

な、ことかもしれないね。



9年前、それまでふたりで暮らしていた

トムとみかちゃんが

家に越してくることになりました。



トムはふうちゃんが大好きで

ふたりは

もう、おじいちゃんとおばあちゃんだから

この先何年一緒にいられるかわからない

いっそのこと皆で暮らそう

ということになったのです。



トムは病気知らずの健康優良児だったけれど

一つ年をとるごとに調子がよくない日も

増えていって

あちらこちらの病院を訪ねてはみたものの

老齢によるもの

という答えしか返ってきません。


そして、いよいよ自力で立つことも

難しくなってきました。


それでも帰宅すると熱烈大歓迎してくれます。

切なくなります。




何人かの飼い主さんから聞いたお話。

年をとり寝ていることが多くなってきた

ワンちゃんやネコちゃん

家族は淋しい気持ちになりますし

心配でもあります。


そんなところへ縁あって

新しい家族を迎えることになりました。

そしたらなんと

先のワンちゃんやネコちゃん

すっかり元気を取り戻して

活き活きとしてきたというではありませんか。


みかちゃんとまりちゃんは

トムにもお友だちを、と考えはじめました。




同じヨーキーがいいのかなと

時々ペットショップへ

仔犬さんを見に行ったりもしたんだけど・・・


仔犬さんの活発に動き回る様子をみていたら

トムが嫌がるかなとも思ったり

あまり年齢差がないほうがいいのかな

でも、トムは17歳・・・。




トムと出会ってから

それまで知らなかった

ワンコを取り巻く世界を知ることになります。

楽しいことばかりではなく

目を背けたくなる悲しい現実も。



市の収容犬情報

ある日、そこに

ヨーキーさんが掲載されていました。


なんていうか・・・

モップみたい

伸びきった毛が目を覆い

顔はよく見えません

所々フェルト状になってます

どうすればこのようになるんだ?

とにかく酷くボロボロなのです。


このヨーキーさんを引き取ろう

でもどうすれば良いのかわからず

とりあえず手紙を書いてファックスしました。

数日経って、返事を頂くこともなかったので

電話をかけました。

譲渡はできないという返答でした。

当時はシステムもよくわからなかったので

勢いだけで起こした行動です。

電話口で対応してくれた方に

どうか良い飼い主さんを見つけてあげて下さい

と言って電話を切りました。


その一件があって

半分諦めていたのですけどね



見つけたんです

ブッちゃんを。


マルチーズミックス ♂

推定9歳

名前はブッチ

フィラリア末期でしたが手術をして今は陰性

現在沖縄にいます


畑の番犬として小屋も何もないところで

ブッチは、雨の日も風の日も

ひとりぼっちで耐えてきました

そんなブッチを家族の一員として

生涯大切にしてくださる方を







それからは、わりと、とんとん拍子に

話が進みます。

ただ、電話のやりとりで

こんなことを言われました。

この子はあまりおすすめしません

どういうことだろうと尋ねると

すごい偏食で

今は半分手作り食を取り入れていること

気に入らないと餓死するんじゃないか

というまで食べない

家の中でマーキングをすること



な~んだ、そんなこと。


食べられるように工夫すれば良いことだし

家の中でのマーキング?

拭けばいいし洗えばいいだけのこと

ではないの?

でも、こういうことされると

耐えられない人もいて結局返しますって

なっちゃうんでしょうか?


あー大丈夫です

なんとかやってみます。


O型で大雑把な私です

その程度のことは問題にもならないのです。





そして、2009年11月21日

ブッちゃんに遙々沖縄から来てもらいました。

一月ほどのトライアルスタート


でも、何があっても

返すことはしないと決めていました。

というか、、、

そんな気はさらさらなかったのです。






ねぇ、ブッちゃん

ブッちゃんは憶えてる?

あの日ブッちゃんと対面した時のトムの表情

「この子か~」

とても優しい目でブッちゃんを見ていたよ。

みかちゃんがお話してくれていたんだって

沖縄からブッチくんという子が来るよー

トムわかってたんだね

楽しみにしていたんだね









そう、、、

ブッちゃんが

ネ子ちゃんを優しく見ていたようにね。




長くなってしまいましたね。

10年近くの間に

いろんなことがあったなぁ、と

思い出に浸っていた21日の日でした。




 たしかに・・・初耳やわ・・・








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ネ子ちゃん一周忌。

2017-01-18 23:59:00 | 日記
ブッちゃんへ



平成26年4月7日
ネ子ちゃんを連れて帰った日のこと。



キャリーから出てきたネ子ちゃんに
ブッちゃんは

「あれ~?キミ?どうしたの?」

「なんでここにいるの?」

という顔をして
そして、とても優しく挨拶をしました。


ふたりは一度会ったことがあるのです。


ネ子ちゃんが我が家に来た理由を
ブッちゃんはすぐに理解したようでした。



お散歩で会うご近所の方が
ネ子ちゃんに触れようとすると

「やめてください!やめてください!
 このひとは怖がりさんなのです!」

必死になって阻止しようとしていました。

ネ子ちゃんのこと
いつも気遣い、守っていましたね。

頼もしいなブッちゃん、と
嬉しく思いましたよ。



ここからは、まりちゃんの空想です。

お空でのネ子ちゃんは
いつもお母さんと一緒にいます。

時々、ブッちゃんが訪ねて行って

「ねぇ~ネ子姉さん」

「まりちゃんが会いたがってるから
 ちょっとお家帰ってみない~?」

なんてネ子ちゃんを誘ってるの。

「うーん」

「どうしよっかな~」

「ねぇ・・・
 まる兄も言ってやってよ~」

ここでまるちゃん登場。

「 ○ ○ ○ ○ ○ 、○ ○ ○ ! 」

まるちゃんは何て言ったのでしょう?

言葉少なく、でも、まるちゃんにしか
できない説得法があるようです。

ネ子ちゃん家に帰って来てくれましたよ。



元気な頃でも体重は2キロしかなかった
小さな小さなネ子ちゃん

お空では、まるちゃんやまるちゃんのお友だち
ブッちゃんに守られて

静かに、賑やかに、ゆったり、元気に
暮らしているのだと思うのです。



 まるちゃんのママさんから
 可愛いお花とお菓子をいただきました。


 ネ子ちゃんとネ子ちゃんのお母さんも
 とても嬉しそう。


平成29年1月18日

ネ子ちゃんはお空組2年生に進級しました。

ネ子ちゃん。
気が向いた時で良いのです。

いつでも帰って来てください。

ネ子ちゃんの帰るお家はここなのですから。

















早く帰らなきゃ。

2017-01-15 10:31:00 | 日記
ブッちゃんへ



金曜日は会社の新年会でした。

飲んで食べて歌って、ご馳走さまでした。



ブッちゃんといた頃は

こういった飲み会のようなものは

ずっと不参加を決めこんでいました。



お家で待ってるブッちゃんのことが

気になっって


ちゃんとご飯残さず食べたかな?

お腹ゆるくなってないかな?




もう寝んねしてるかな?

ちらちら時計を見ながら思う。


早く帰ってブッちゃんの顔が見たい。




家の中にブッちゃんの姿が見えなくなって

もうすぐ2年。


ブッちゃん

まりちゃんは今も時計を気にしながら

ブッちゃんが待ってるから早く帰ろー

なんて思っています。


いつだって家にいる小さい子のことが

気になって仕方ない。

(あ、ひめ&おとのご飯は夜の分も用意しておいたので大丈夫。)


それに、、、

そんなに楽しくもないのです・・・(^-^;)。




どこ行ってたんや~(`ε´)




いや、ちっちゃいブッちゃんは

いつでもどこでも一緒なんですけどね。


久しぶりにそういう場にいて

そんなことを思ってしまう自分がいた

というお話。





寒いです。

お外のワンニャンが心配です。

お外のお家にいるワンちゃんは

どうかお家の中に入れてあげてくださいな。




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花束を まるちゃんに。

2017-01-09 10:21:00 | 日記
ブッちゃんへ




1年になるのですね。


去年の今日

いつものように

まったね~と言って

旅立っていったまるちゃん。


今頃はママさんの隣にちょこんと座って

この一年のお空での出来事を

お話ししているのでしょう。


ママさんは


そうなん

すごいね~


微笑みながら

涙をこぼしながら

うんうん、うんうん、と

まるちゃんのお話を聞いています。







土曜日でした。

まるちゃんのブログは

いつもお昼の12時頃に更新されます。

訪問すると

すでに新しい記事が更新されています。


『 まるちゃん 大好き!』

ブログ名と同じ記事のタイトルに

胸騒ぎを覚えました。



あっ!

一行目ですべてを理解しました。


読み終えて

スマートフォンを持ったまま

おーんおーん泣きながら

家中をウロウロ歩き回っていました。

今も鮮明に記憶しています。









まるちゃんとの出逢いは

本当に不思議なものでしたね。


あの日、

この世とあの世の境にいるブッちゃんと

最後に歩いた廃墟の廊下で

出会った白いワンちゃん

いたのですね。

ワンちゃんのママが綴るブログの中で

活き活きと。


幸せワンコ

大切にされ、愛情いっぱい

暮らしているのがわかります。


シニアっ子のそのワンちゃんは

老犬に見られる症状があるようです。

しかし、そのお顔はいつも

穏やかでにこやかで

満ち足りた表情をしています。

ブログには書かない書けない辛いこと

涙の日も

あるのかも知れない

なのに

ふたりはいつも楽しそうにしています。



恩返し

ママさんはそう言います。

まるちゃんが家に来てくれた日から

とても幸せだと

幸せをくれたまるちゃんへの

恩返しだと。



愛しい我が子を見つめるママさんの

優しいいまなざしは

ブログの中からこぼれ落ちるくらいに

慈しみに溢れていて

見ている私まで幸せな気持ちになりました。




コメントというのを初めてしました。

お返事を頂いて、嬉しくて

それからは、毎日

会社のお昼休みにブログを訪問するのが

日課になりました。


ブッちゃんが逝ってから

やさぐれていた私は

MRI検査の間も

もうこのまま、ブッちゃんのところへ

行ってしまいたいなと

考えていた私は

まるちゃんに会えたことによって

考えを改めました。

まるちゃんと会えなかったら

ネ子ちゃんのお世話も続けられず

看取ることも

出来なかったかも知れません。


ブッちゃんがいないという現実と

胸の内にある

誰にも言えない

今いる子たちに対する複雑な感情を

まるちゃんに会えたことで

拭い去ることが出来たのです。


そして

自身の健康も取り戻せたのですから

まるちゃんは救世主だったのです。



言葉にするとなんだか陳腐ですね。



まるちゃんは逝ってしまいました。



ママさんの心配を安心に変えたくて

ご飯をモグモグ食べて

いってきまーす、と言って

まるちゃんは旅立ったそうです。





沢山貰いました

何もお返しが出来ませんでした。



だから、せめて

花束を まるちゃんに・・・。







ありがとう まるちゃん


まったね~(^_^)ノ