【 閑仁耕筆 】 海外放浪生活・彷徨の末 日々之好日/ 涯 如水《壺公》

古都、薬を売る老翁(壷公)がいた。翁は日暮に壺の中に躍り入る。壺の中は天地、日月があり、宮殿・楼閣は荘厳であった・・・・

怖いのは巨大地震の後_噴火 /藤田英輔(03/nx)_学究達=676

2024-03-18 05:10:37 | 冒険記譜・挑戦者達

ⰧⰊⰧ Intermiussion/幕間 =狂(きょう)の出来事=令和六年03月18日<ⰧⰊⰧ

☆ オラガ大将の新居が完成するものの、僅か4ヶ月で昭和天皇に追い出される(1929年)。      ☆ 明治村が開村し、明治時代にタイムスリップが可能になる(1965年)。 &so、識者よ、視野を広く!!! この年に、ソ連の宇宙飛行士アレクセイ・レオノフが宇宙船ヴォスホート2号から離れて、史上初の船外活動を行った。      ☆ 名古屋で勝手に帝王切開をされた妊婦が死亡、執刀医が失踪したまま事件は迷宮入りに(1988年=名古屋妊婦切り裂き殺人事件)。

本日記載附録(ブログ)

阿蘇山、箱根山、御嶽山など、このところ活発化しているように見える日本の火山だが、本当はどうなのか。

東日本大震災が起きたのは2011年3月11日。その4日後の3月15日深夜、富士山の直下でマグニチュード6.4の地震が起きた。

19世紀以前には、富士山宝永噴火並みかそれ以上の規模の噴火が毎世紀4~6回は発生していた。

  2011年の東北地方太平洋沖地震の影響は?令和6年能登半島地震での地殻変動は?富士山は?そして、火山についていまどこまで分かっているのか――。

  地震や地殻変動の観測し、火山防災に取り組み、噴火の予知を目指す藤田英輔!!!

【この企画はWebナショジオ(文=川端裕人、写真=的野弘路)】を基調に編纂(文責 & イラスト・資料編纂=涯 如水)

 藤田英輔(03) ; 第1回 日本の火山活動は活発化しているのか =2/3=

 なんと、「静かだったこれまで」を含めて、活発な時期の一部であるという解釈。時間スケールを変えてみると、違った傾向が見えてくることがよくあるけれど、ひょっとすると、長期的には活発な時期にあって、その上でたまたま少しの間静かな時期があった、という解釈だ。

 さらにもう一点、物事を単純に言えない理由がある。

「最近、火山が噴火する前の異常を我々が検知する能力が非常に上がってきています。例えば、8月の桜島は、結局、噴火しなかったので、『噴火未遂』というような言い方を我々はするんですけど、以前だと単に見逃していたかもしれないわけです。でも、今では、GPSですとか、いわゆるSAR衛星(合成開口レーダーという観測装置を搭載した人工衛星)、日本のものだと2014年から運用されている陸域観測技術衛星の『だいち2』ですとか、リモートセンシングが発達して、地殻変動が非常にとらえやすくなったということがあります。今年の箱根に関しても、小さな噴火はありましたが、以前は捉えにくかった変動を捉えています」

 ああ、こういった現象は思い当たるフシがある。感染症などの調査の仕方が変わったり、がん検診で感度の良い方法が導入されたりしたとき、報告され認知される患者数が一気に増えることがある。あれと似た理屈だろうか。

 これまでのところを、ざっくりまとめると──

 日本の火山が活発化して見えるのは、ごくごく短期的なレベルでは「これまで静かすぎた」とか「検知能力がアップしたから」で説明できることもあるかもしれないけれど、百年のレベルでは活発化しているかもしれないと専門家は疑っている。

 というところか。

 質問があまりにざっくりしていたので、ざっくりした回答にならざるをえないとみた。

 ちらりと出てきた2011年の東北地方太平洋沖地震との関連もぜひ知りたいし、火山噴火の物理的な側面や観測について、もう少し掘り下げてうかがっていくのが、やはり最適な方法なのである。

次回は“ 第2回 予知できる噴火、できない噴火 ”に続く・・・・・

【参考資料】 : 火山噴火予知の現状と課題(3/4)

Ω・-地域防災との関わりにおいて-・Ω

== 藤井 敏嗣火山噴火予知連絡会会長 ・ 東京大学名誉教授 ==

4. 噴火警戒レベルについて

気象庁が、現時点で37火山に導入している噴火警戒レベルは、先にのべたように、火山噴火予知に関する学問水準がまだ不十分な状況で導入されたものですから、噴火予知情報というより、むしろ防災情報であると理解すべきです。しかし、多くの人々は、予知が可能となったから噴火警戒レベルが導入されたと誤解していることも事実ですから、情報の発信にあたる気象庁は、この現実の周知に努力すべきです。

2014年9月27日には御嶽山で突然の水蒸気噴火が発生し、戦後最悪の火山災害となる63名の犠牲者が発生しました。この噴火に先立ち、9月10、11日には1日50回を超える微小な地震が発生しましたが、気象庁は、火山観測情報で地震回数が増えていることを地元自治体等に連絡したものの、噴火警戒レベルは1の状態に据え置いたままでした。

噴火が発生した後では、9月10、11日の地震の多発は噴火の前兆であったとみなされます。しかし、地震が発生した時点で噴火の前兆と考えなかった背景には、御嶽山で2006年に発生した微小な噴火の経験があったと思います。

2006年噴火時には、今回とほぼ同等の観測体制が整っていました。この2006年噴火の際には地震の増加だけでなく、人工衛星を利用した地殻変動観測で、噴火の数か月前から山体の膨張が観測されていましたが、今回は噴火の約2週間前に地震の増加はありましたが、明瞭な地殻変動は観測されませんでした。このため、噴火に至るにはまだ時間があると判断され、噴火前に警戒レベルが2に引き上げられることはなかったのです。

このため、地方自治体による規制などの防災行動はとられず、結果的に多くの犠牲者が発生したのです。

もし気象庁が噴火警戒レベルは防災情報であると正しく認識していれば、10日の段階でレベルを引き上げ、その後の推移を見守るという方法もあったでしょう。噴火に至るとの判断は困難であっても、何らかの異常が検知された場合、レベルを引き上げる事が考えられても良いと思います。

もちろん、このような防災手法が通用するためには、レベル引き上げが行われて、噴火などが生じなくても、大事に至らなくてよかったとする、いうならば警報の空振りを受容する社会である必要があるでしょう。

5. 火山ホームドクターと防災協議会

何十年も噴火をしないような火山では、観測を続けても研究論文を書けるようなデータを得ることは困難ですから、観測研究の対象になりにくいのですが、短期間に比較的規則的に噴火を繰り返す火山や桜島の様に常時噴火する火山では、大学が観測所を設置して、現地に勤務する研究者が火山研究を行っています。このため、常駐する火山研究者と地方自治体や住民との日常的なコミュニケーションが図られ、噴火時には適切な助言が与えられるなど火山防災に役立ってきました。

 続く・・・・・

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