今回の刀剣紹介は、工場環境整備担当者が所有している『肥前国住忠吉(ひぜんこくじゅうただよし)』です。肥前忠吉は新刀期の刀工で、銘を変えながら9代続いた名門です。本刀は、肥前忠吉後代の作のようです。
刃文は、シンプルな中直刃(なかすぐは)の所々に湾れ(のたれ)が交じります。
地鉄(じがね)には映り(うつり)が見られ、黒っぽい変わり鉄の様子も見られます。
平地(ひらじ)は板目(いため)肌、鎬地(しのぎじ)は柾目(まさめ)肌です。
物打ちから切先(きっさき)にかけて地景(ちけい)の様なものも見えます。
所々に化粧研ぎが擦れたような部分が見られますが、二十年ほど前に巻き藁を切断する試し切りを行い、太めの巻き藁をあっさりと切断できた切れ味の良さも証明された刀です☆