一陽来復~近藤聡彦のファゴットブログ~

ニューヨーク帰りのファゴット奏者が綴る下関音楽日記

暑くてエンジンかからないよねえ?

2013年08月09日 | ファゴット
今日もH先生と秋吉台セミナーの伴奏合わせです。
伴奏合わせしないと、サボって練習しないので、先生に付き合ってもらっています

ミルデの「アンダンテとロンド」はいい曲だなあ。なんだか吹いてて優しい気持ちになれる曲ですよ。
ファゴット界にはウェーバーの「アンダンテとハンガリー風ロンド」という、題名ソックリさんな有名曲があるので、いまいち知名度は低く、しかもミルデは、ファゴット吹きとして音大生になれば避けて通れない教則本を書いており、「あるジャンルで定番の教本書いちゃうと、教本以外の曲はあまり演奏されない」法則が発動しちゃうんですよね。
ミルデも多くのソロ曲やコンチェルトまで書いているんですが、生で聞ける機会はほとんどないです。
録音も圧倒的に少ないし。僕がこの曲の存在を知ったのも渡米後でした。
まあみんながあまり知らないというのは、かえって演奏しやすくもありますな
さあそろそろ頑張らないと。

というわけで、烈火のごとくプーランクのトリオをさらうH先生の図

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木製の方がいい?

2013年08月07日 | ファゴット
東京での学生時代、「ハンドレストをプラスチックから木に変えたら音が良くなるよ。」という話が広まって、木製に変えた人が何人もいました。当時試してみましたが、僕には大した変化は感じられませんでした。いいリードを作った方がいい音になると思うんですよね。未だにそう思っています。

でもその後、渡米してからも僕の頭にはその話が引っかかっていたので、事ある度にいろんな人に聞いて回りました。
ニューヨークでファゴットの修理調整で著名なL氏に聞いてみたら「そんな話は初耳だが、手触りが良くなって音も良くなったと思ってるんじゃないかな?」。
またインディアナのフォックス社の工房を訪ねた時も、わざわざ案内してくださった会社の偉い人(名前失念)に聞いてみたら、ちょっと笑いながら「いや、そんな事はありません。」と即答されました

日本では「あれぐらいの大きさがあるんだから、木にしたら何か音に影響があるに違いない。」と言う人もいましたが、例えばアメリカだとそもそもハンドレストは使わないって人多いんですよ。なぜ?って聞くと「手が大きいから必要ないんだ。」と当人達は言ってました。
じゃあハンドレストの重さがない分、アメリカ人はみんな元々いい音がするのか?・・・経験上そんな事ではないと思います
というわけで、最初にこの話を聞いてから何年も経ちましたが、僕の中では未だに「木の方がいい音がする。」説を裏付けるほどの確証は得られてません。

自分は現在フォックス製の木のハンドレストを使ってます。よく見ると木目が見えます。
音が良くなるから使ってるわけじゃありません
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心を乱すのは自分

2013年08月03日 | ファゴット
今日はH先生のお宅で伴奏合わせしてきました。
何かが上手く吹けなくて、それがしばらく気になったり、または逆に思ってたより上手く吹けて、
「よ~し次もこんな感じで・・・」とか思ってると、集中を乱して思わぬミスを誘っちゃう事ってありますよね。
頭の中で想いが言葉になって立ち上がってくると大体ダメです
そういう時にどういう心持ちで臨めばいいのか。
本番の時は、どんな世界的名手でもどうやら緊張はするようだし、スポーツの世界等でも、
それは例外なく誰もが直面する問題のようです。
今日は先生といかにそれらを克服するか!そんな話をしながら合わせをやってました。

ティモシー・ガルウェイの「インナーテニス」は非常に示唆に富む本でしたが、
もう少し演奏者向けの本がないかなと探して、僕が行き着いたのはこの本。

最近は他にも類似書がいろいろあるようです。
自己啓発本同様、書いてあるように自己をコントロールするのはなかなか難しいですが、
何も知らずに正面から立ち向かっていくよりはいいかな?
「心技一体」って言葉があるけど、そういう高みを目指して精進していきたいですね



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今日はゲバウアー

2013年07月21日 | ファゴット
最近、下関市内の弦楽器仲間に集まってもらって、ファゴットとヴァイオリン、ヴィオラ、チェロのカルテットを始めました。
ファゴットの音色は弦楽器とよく溶け合うし、三人のおかげで楽しく、いい勉強させてもらっています
ニューヨークにいた時は、同業者仲間と室内楽を楽しむ優雅な時間なんてほとんどなく、楽譜も宝の持ち腐れでしたが、ここへ来てやっと日の目を見始めました
というわけで、シュターミッツ、ガーフィールド、ウェーバーのハンガリアンロンド弦トリオ版等引っ張り出し、最近はドゥビエンヌのカルテットをやってますが、今日はヴィオラのF君欠席。
そこで、これまた買ってから一度もやってないゲバウアーのファゴットとヴァイオリン、チェロのトリオの楽譜があったのを思い出し、発掘して大初見大会です。

ゲバウアーってドゥビエンヌのファゴットの弟子だそうな
ヴィオラがいないっていうのもあり、師匠の作品の色彩感には少し及びませんが、クラシカルな響きが美しい曲でした。
それにこの編成の貴重なレパートリー。これ作品33の3だけど、1と2も同じ編成かもなあ
F君いない時にまたやろう
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