今回は仏像ピクトキーホルダーの「色入れ」について紹介させていただきます。
ところで、仏像ピクトキーホルダーは皆さんもちろんご存知ですよね??
こういうものです。
アクリル板に白いラインが付いているのですが、
どのように色付けられているかご存知でしょうか?
このラインは「色入れ」という手法で、彫刻してできた溝に塗料を流し込んで色付けされているのです。
近年、比較的安く高精度なレーザーカッターの普及によりアクリル加工が容易になってきました。アニメや漫画のキャラ、アイドルなどをモチーフに使ったアクリルキーホルダーなどはさまざまな場所で手に入れることができます。
↓こういったもの
皆さんもどこかで目にしたことはあるのではないでしょうか。
こういったカラー印刷したような表現は、ほぼ「UV印刷」という手法を使って印刷されています。
どういう印刷方式か簡単に説明すると、紫外線で硬化するインクを使って印刷するのが特徴。乾かす時間がほとんどかからず、平面に限らず局面にも印刷できる優れた印刷方法です。スマホケースへの印刷もこの方法が使われていることが多いです。
レザーカッターとともにこのUV印刷の普及もアクキーが様々な場所で目にすることができるようになった要因でもあります。
話を「色入れ」に戻しましょう。
「UV印刷」に対し、「色入れ」は随分昔から使われている技法です。
こういったアクリル板をどこかで目にしたことはあると思います。
これらは、機械彫刻でアクリル版を彫り、「色入れ」したものです。
これと同じ手法で仏像ピクトアクリルキーホルダーも色付けされている。
では、実際にどのように塗料を流し込んでいるのでしょうか。
工程としては以下の通りです。
- 塗料をアクリル版にのせる
- 筆やスキージーを使い均等に溝に塗料を入れる
- 10分くらい乾かす(物による)
- アルコールなどで溝以外についた塗料を拭き取る
とてもアナログで手間のかかる作業ですよね…。
(このサイトで詳しく解説しているので興味ある人はぜひ)
なぜ仏像ピクトはこのような手間のかかる方法でアクキーを作ってるのか?
そこには「色入れ」ならではの良さがあるから。その良さとは何なのか。
「色入れ」を「UV印刷」と比較した場合のメリット/デメリットを挙げてみたいと思います。
【メリット】
- 塗料ならではの発色のよさ
(UV印刷の場合は、印刷機の性能にもよるがよ〜く見ると特有のムラができてる場合がある) - 溝に色を入れているので色が落ちにくい
(UV印刷の場合は擦り付けた場合、削れてしまう場合がある)
【デメリット】
- 手作業なので時間がかかる
(UV印刷はセットし印刷ボタンを押すだけ) - 単色しか使えないので単純な表現しかできない
(UV印刷なら複雑な絵柄も表現できる) - 彫刻部分にしか色を入れることがしかできない
(UV印刷なら表面にダイレクトに印刷できる)
こうやって挙げてみるとデメリットの方が多いのですが(「色入れ」は昔からある手法なので当然)、表現を活かすことができる手法を使い分けることが重要かなと思っています。
仏像ピクトアクリルキーホルダーの場合、「色入れ」のデメリットよりメリットの方に価値を置き、商品にこだわりを詰め込むことでお客様が手にした時の感動や満足感を感じてもらいたいという思いで色入れを選択しています。
お手元にある人は、一度よく見ていただきたいのと、まだ持っていない方は手にした時にぜひよく見てもらえたら嬉しいです。