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久しぶりのラッセルパラドクスと最近の解決かもわからない考え方

2012年12月15日 | Weblog
「自分自身を要素として含む集合」をⅠ類とし、「自分自身を要素として含まない集合」をⅡ類としますと、

「すべてのⅡ類集合を要素として含む集合」Uが考えられ、そのUがⅠ類であるかⅡ類であるかを考察すれば(いずれの場合も)矛盾してしまって決定不能に陥る、というのがパラドクスの中身でした。その決定不能は、ゲーデルの不完全性定理の不完全とは趣の異なる物でありまして、定理の姿をした具体的な決定不能命題とも完全に異なった、いわば一時期における流行ではゲーデルの物かさにと思われた「数学命題における言葉の表現力の問題に帰着すべき困難」とはこのことか、というような物でしょう。

私は、この場合の言葉の表現力は「すべてと任意の哲学」に帰着させることができるということを発見しましたし、数学的には選択公理関連の修復問題に至ると思います・・。

《インチキ証明の例》

任意のⅡ類集合をAとすれば{A}は「任意のⅡ類集合を要素として含む集合」である。

①{A}がⅠ類だとしたら要素は自分自身だからA={A}、これはAがⅡ類であることに反する。

②{A}がⅡ類だとしたらA≠{A}、これは合理である。

ゆえに、{A}はⅡ類集合であることが証明された。

これは、以前は「証明になっているのではないか」という主張をしていた物であるが、その理由として「すべてに関する証明は任意についてやれば必要にして十分である」と掲示板において何度もくりかえし指摘を受けたからです。思えば、その仕返しとして反例として示されればよかったのかもわからぬが、ラッセルパラドクス以外の場面において例外が見当たらなかったので、それでそのまま勝負してみた物である。当ブログにおいては、ゲーデルの不完全性定理に関する物事が、かつて科学朝日(廃刊)が扱ったような「言葉の表現力に起因した諸問題を扱う」物ではナイことを強く主張してきました。

《正しい論証として》

最初に「集合はべき集合と同一である」を原理的に機能させるように仮定する。

つまり、

{α,β}={{ },{α},{β},{α,β}}(素朴な要素数が2である場合)

ここに真の要素数は素朴な要素数がnであるとき2^nになります・・。

この構成を採れば「あらゆる集合はⅠ類である」が自明事項にすることができます!

ごく素朴には、べき集合を内包するのにもうひと手間必要だから結局は決定不能だとお考えかもわかりませんが、ここは「べき集合は元の集合と同一であり要素として含まれている」ことから何の問題も生じておりません。後は、ここから選択公理の修正に向かうという仕事になりますでしょうか、ではw)

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