【完全版】瑞牆山「カンマンボロン」へ!
瑞牆山の「パノラマルート」とは
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日本百名山の「瑞牆山(みずがきやま2230m)」は,奥秩父に位置する独特の山容で魅せる奇異な山。花崗岩が侵食し現在の姿を形成し、多くの登山者を魅了してやみません。
一般的なルートは瑞牆山荘から山頂までのルートですが、現在廃道となっている「パノラマルート」が存在しました。道中には弘法大師空海がこの地で開山を目指し、花崗岩に梵字を刻んだとされる「カンマンボロン」が今でも残っています。
今回は瑞牆山荘をスタート地点とし、パノラマルートでカンマンボロン、さらに本道のルートに合流し、瑞牆山山頂、そして富士見平小屋を経由し戻ってくる、標準6時間、距離9.76km、累計標高差上り下りとも840mほどのルートを紹介します。
本道のスタート地点みずがき山荘には無料駐車場が・・
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スタート地点のみずがき山荘には無料駐車場が有ります。さらに4月下旬からはJr韮崎駅より「瑞牆田園バス」がみずがき山荘まで運行され、登山客が一気に増える時期。
さらにみずがき山荘から少し行った「瑞牆自然公園」も開園となり、キャンプ場、駐車場、売店もあり、一般利用客も増えてきます。
廃道のパノラマルートへは瑞牆自然公園方面へ
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みずがき山荘から瑞牆自然公園へ進む舗装路に看板が倒れている個所があります。道標は何もありませんが、ここがパノラマルートの入り口!瑞牆自然公園に駐車した方は、みずがき山荘側へ少し戻る形になります。入り口からの詳細は動画をご覧ください。
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樹林帯を進むと荒涼とした道を進んでいきます。目印は赤ペンキとピンクリボンだけ。初心者にはハードルが高いですが、経験者ならさほど迷うこともないともいます。
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涸れ沢を越えていきます。
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石に記された赤ペンキ!矢印に従って右へ
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石の右側を回り込むと再び赤ペンキ!その先には初めての金属の道標が出てきます。指示通りに進みます。
いよいよカンマンボロンへ
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カンマンボロンは花崗岩の岩壁に刻まれたもの。パノラマルートからいったんそれる形になります。看板が倒れたスタート地点からこの場所までおおよそ50分ほど。石に記された「カ」の文字が現れる分岐に達します。
パノラマルートは右へそのまま進みますが、ここは一旦「カ」の方向にある正面の岩壁際まで進みます。
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岩壁まで来ると壁沿いを下るように右へ行けるようになっています。遠く先にピンクリボンが見えるでしょう。ここを慎重に下ります。
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先ほど見えていたピンクリボンの位置に到着します。
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そこから少し行った先を左に向くと、大きな岩壁に挟まれる場所に出くわします。てっぺんに落ちてきそうな巨石がオーバーハングで止まっているのでわかりやすいです。
ここを壁に向かって上っていきます。ここはすこしルートが荒れているので注意!
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左側を注意していくと、写真のような岩の隙間を確認できます。この隙間の先が「カンマンボロン」。狭いので、ザックをデポして通過しましょう。
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花崗岩に刻まれたとされる「カンマンボロン」。岩を抜けた先も狭いので、先客がいないか確認してから通過しましょう。この先を登ることはありません。
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再び岩を抜け先ほどのピンクリボンの位置まで戻ります。
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カンマンボロンまでの方はここで折り返します。そのままパノラマルートを進む方はピンクリボンから下るように進むと、パノラマルートに合流します。
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本道までは斜度がある険しい道
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パノラマルートは最終的に瑞牆山登山道に合流しますが、そこまでの道のりはなかなか険しいもの。同じように赤ペンキやピンクリボンを目印に進んでいきます。
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シャクナゲ群生地に到着すると、ルートが少し不明瞭になってきます。ピンクリボンなどはありますが、葉っぱなどに隠され気味で、注意して確認しないとルートをロストするでしょう。
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シャクナゲ群生地を過ぎると、長いロープの斜面に出ます。ロープはいくつも繋がれ、100m以上はあります。ただしロープは一部老朽化しているので、強度を確認して利用するのが賢明です。
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ロープ場が終わると大きな石が積み重なった斜面をトラバースしていきます。
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印通りに進むと、岩と岩の間へ促されます。
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登りきると一旦景色が眺められます。ここからまた少し下り基調で進みます。
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崖沿いをトラバース。右側に注意して進みます。
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再びシャクナゲの中を進むと、大ヤスリ石が近くに見えてきます。
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大ヤスリ石手前は岩場が連続する場所。
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本道との合流点にはトラロープで仕切られています。これをくぐれば本道です。
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山頂までは大きな岩が連続する急登
大ヤスリ石から山頂までの本道は、大きな岩が連続する場所。斜度もかなりあるので、鎖などを併用し慎重に進みましょう。
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登山客も急激に増加するので、譲り合いながら・・
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斜度が落ち着くと山頂はもうすぐ。ただし早春は路面凍結の個所もあるので、軽アイゼンなどを持参するのが得策。
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はしごも登場します。
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日本百名山「瑞牆山」山頂は、360度のパノラマが楽しめる
瑞牆山山頂からは隣の百名山「金峰山」をはじめ、富士山やアルプスが一望
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石の上が山頂!特に掴まるものはないので、あまり端にはいかないように。写真撮影も慎重に・・
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富士見平小屋を目指し下山
おおやすり石合流点まで戻り、さらに富士見平小屋を目指す本道を下山します。この先斜面に鎖が設置されています。斜度は緩いですが、掛りが悪い石なので補助的に利用するのがいいでしょう。
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富士見平小屋はテント泊、宿泊ができる山小屋。テントは約00張り。ランチも頂ける素敵な小屋です。
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富士見平小屋から少し下ったところに、水場が有ります。ここの水は平成の名水百選の称号が与えられた美味しい水。日帰りでもぜひ汲んでいくのがいいでしょう。
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富士見平小屋からゴールのみずがき山荘までは歩きやすいおおよそ30分ほどの道です。
瑞牆山ので
レアなパノラマルートでカンマンボロンを
瑞牆山はいつも人が絶えない人気の山。都心からでも日帰り可能ですが、ゆっくり一泊するのもいいかも。テント泊や山小屋泊などで宿泊できる樹林帯の富士見平小屋は、静かで穏やかな時間が過ごせます。
瑞牆山の基本情報
住所:〒408-0101 山梨県北杜市須玉町小尾8861(みずがき山荘)
電話:0551450521(みずがき山荘) 09072545698(富士見平小屋)
アクセス:JR中央本線韮崎駅から韮崎瑞牆線で瑞牆山荘バス停で下車。(期間運行)。 中央自動車道須玉ICから約25kmで瑞牆山荘駐車場へ。
2021年4月現在の情報です。詳細は現地に問い合わせください。