佐久田隆司の山関係のブログ

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【完全動画あり】春爛漫!伊豆「城山」「葛城山」「八端丈山」三山で春を探すトレッキング

2021-03-27 05:43:35 | 登山、トレッキング、クライミング、山関係
【完全版】春爛漫!伊豆「城山」「葛城山」「八端丈山」三山で春を探すトレッキング
静岡県伊豆の、城山(じょうやま)、葛城山(かつらぎやま)、八端丈山(はったんじょうやま)の3山縦走は、駿河湾越しに富士山を眺める素敵なトレッキングルート!ウバメガシの群生をはじめ、多彩な植生観察が楽しめ春爛漫の素敵なひと時が訪れます。葛城山山頂では季節のお花がお出迎え!ロープウェイを使えば家族連れでも安心できるハイキングも可能!伊豆ならではの海越しの富士山を眺めてみてはいかがでしょうか?

城山(じょうやま)から始まる3山縦走!登山口から大自然が広がるルート

今回のルートは、城山248m、葛城山452m、八端丈山410mの3山を縦走するルートは、すべての山頂で富士山を望め、さらにウバメガシの群生、山桜、さらに道々の草花が楽しめる春爛漫のルート。
城山登山口は、伊豆箱根鉄道の「大仁(おおひと)駅」から国道136号線沿いに狩野川(かのがわ)を渡り、ローソンの交差点を右折。車の方は狩野川記念公園の無料駐車場(40台)を利用してください。ここに、トイレ、食堂、自販機も有ります。
狩野川記念公園からローソン側にわたり、少し行ったヤマト運輸営業所の後ろの道を、山側へ歩いていきます。
小さな橋を渡り、車道を右へ登山口を目指します。
城山登山口前にも3台ほどの駐車スペースがあります。ただしトイレはなし!

城山は植生の素晴らしいロッククライミングのメッカ!


登山口の看板から足を踏み入れるとすぐに、豪快な竹林が迎えてくれます。竹林管理用の道が途中で分かれますが、まっすぐ水が染み出る岩の間を登っていきます。

城山の岸壁はロッククライミングの名所で、クライマーを横目に眺めながら城山山頂を目指していきます。
途中ベンチのある広い場所に出ます。ここで一休みもいいでしょう。
城山峠に到着すると、城山への分岐があります。これを右へ進みます。
途中のこの分岐から城山山頂まで片道約15分、距離0.4Kmです。

最初の富士山を城山で!ウバメガシの群生に驚愕する

山頂までにルートにはウバメガシの群生が迎えてくれます。太平洋沿岸だけに生息する低木で、備長炭の原料となるもの。トムソーヤの気分になる驚愕の景色です。
城山山頂は広くはありませんが、左側に富士山が裾野を広げています。これから縦走する葛城山と八端丈山でみる富士山の位置関係を確認しておきましょう。

城山峠から葛城山を目指す
城山峠の分岐まで戻り、八端丈山方面へ足を進めます。


一旦林道広場にでて、左へ進みさらに階段を上っていきます。さらにここから森閑とした光が差し込む森を抜けて行き、「林道峠広場」にある道標に従って葛城山を目指します。城山への分岐から林道広場まで約30分、距離1.4Km。
鶯谷と書かれた葛城山分岐に到着したら、葛城山方面へ!
道の途中で富士山が眺められる場所が点在します。
この辺りから桜も散見されてきます。
この道標から葛城山山頂を目指します。今回の縦走ルートの難所がここから!林道広場から葛城山山頂まで約50分、距離1.1Km。

葛城山へはロープウェイでも!恋人の聖地で鐘を鳴らす
葛城山までの斜面は斜面をトラバースしていく感じで、慣れない方はトレッキングポールを使った方がいいでしょう。斜面には山サクラやツツジなどが自生していて、季節感を出してくれます。

葛城山への最後に柵が張られています。「電気柵」の表示で、プラスティックの握りで策を外すようですが・・。電気が来ているかは不明。跨げる方はその方が無難かも!山頂側からはハイキングルートの表示板があるので、これはちょっと不親切な対応かもしれません。
葛城山山頂は遮るものがない大絶景!「伊豆の国パノラマパーク」として運勢されていて、伊豆箱根鉄道の「伊豆長岡駅」からロープウェイが運転されており、売店、食堂、観光施設などもあります。小さいお子さんがいる方は、ロープウェイを使ったお手軽ハイキングもいいでしょう。季節のお花がたくさん咲いているここは、誰もがほっとする場所!ぜひ訪れたいところです。
葛城山頂は伊豆でも有数の富士山が望める名所!ここが今回の縦走ルートの最高標高地点になり、海越しの富士山が眺められます。
山頂は周回できるようになっています。
反対側には恋人の聖地として鐘が設置されています。この辺りも桜がたくさんあって春爛漫の印象です。
<伊豆の国パノラマパークの基本情報>
住所:静岡県伊豆の国市長岡260-1
電話番号:055-948-1525
アクセス:伊豆長岡駅からロープウェイで7分

恋人の聖地脇に出る「背面登山道」も!

葛城山分岐の少し手前に「葛城山背面登山口」の標識があります。これは山頂までの派生ルートで、一般的なルートとして表示されていません。山頂までの近道ですが、かなり斜度があり滑りやすいので、初心者はこれをパスして葛城山山頂登山口まで行く方がいいでしょう。

経験者ならこれを上りとして使うのもあり!ウバメガシの凄い群生が楽しめ、恋人の聖地の脇に出ます。ただし出口にはやはり電気柵が有ります。ルートにはしっかり赤テープが付いているので、道迷いはしませんが、注意は必要です。

海原も一望!八端丈山は駿河湾を裾野に抱える
再び葛城山分岐まで戻り、八端城山を目指します。
益山寺分岐まで来たら直進。
山頂までの直登ルートには、やはりウバメガシが・・
なかなかすがすがしいルートです。
山頂直下は空が広がり期待が高まる!
「静岡の百山」に選定されている八端丈山は、駿河湾に富士山が加わります。この山頂は葛城山とは対照的に人の姿をあまり見かけませんが、大自然を独り占めできるような体験が魅力です。見晴らし良く伐採された山頂は海風が通り過ぎ、海神(わだつみ)に抱かれる富士山を眺める絶好のスポットになっています。駿河湾を従えてド~んと富士山が広がります。

山頂は広くお昼にも最適。山頂直下の分岐の三津長浜(みとながはま)方面へは急な下りになりますので、トレッキングポールなどがあるといいでしょう。三津(みと)方面へも下山できますが、この方が距離も近くバスのアクセスもいいのでお勧めです。
※三津長浜バス停から沼津までバスが出ています。

益山寺から狩野川記念公園までの道は花がいっぱい
益山寺分岐まで戻り狩野川記念公園を目指す
益山寺は修善寺よりも開基が古い古刹!この先は舗装路になります。





狩野川記念公園までの道々にはお花がいっぱい!目の抱擁になります。
砕石工場の脇を通ればゴールはもうすぐ!

3山縦走ルートはそれなりの体力が必要になります。縦走を計画する際は、食料や装備はしっかり準備しなくてはいけませんし、トイレは、大仁駅、城山登山口に行く途中のコンビニ、葛城山山頂にしかありません。途中でエスケープができるので、時間と天候を気にしながらの行動計画が大切です。

海越しの富士山!自然を愛でる静岡3山トレッキング

城山、葛城山、八端丈山頂へはすべて単独で目指せます。しかしこの3山縦走ルートなら、すべての山の楽しさを同時に味わえます。海越しの富士山と大自然!ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか?

2021年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

【完全動画あり】大人の山旅! 富士山借景のカヤトを行く「明神山」ブナ自然林の「三国山」

2021-03-22 06:07:45 | 登山、トレッキング、クライミング、山関係
【完全版】大人の山旅 大絶景の「明神山・三国山」

神奈川県と山梨県の境「山伏峠」には、ブナの大自然林の尾根がつながる「三国山1328m」と、山中湖畔から続くカヤトの稜線がカヤトが山頂まで続く「明神山(鉄砲木の頭)1291m」があります。起点となる三国峠、パノラマ台から各々にアクセスでき、駐車場やトイレも完備!天候が良ければ富士山を愛でながらすがすがしいハイキングができ、新緑の時期はブナの美し森が広がるこの地域!気張らない「大人の山旅」として最適です。

起点となる「パノラマ台」と「三国峠」

今回の起点となるのは、山中湖畔から峠を上った「パノラマ台駐車場」!富士山の絶景ポイントとして名高いところです。駐車場は10台ほどで、トイレも完備!ただし午前中の早くには埋まってしまうので要注意です。ただし今回はここしかトイレはありませんので、満車の場合でも路肩駐車をしてトイレだけは済ませましょう。
パノラマ台が満車の場合は、少し神奈川県側へ上った「三国峠」に駐車します。ここは20台ほど駐車が可能!トイレはありませんが、三国山、」明神山への登山口は目と鼻の先です。

ブナ自然林が美しい「三国山・大洞山」
パノラマ台に駐車した場合、車道を三国峠まで歩きます。この道中も富士山が素晴らしいので退屈はしないでしょう。三国峠から神奈川県の県境の標識脇右側に、三国山の登山口があります。
三国山山頂までは標準25分!あっという間に山頂ですが、ここで展望は望めません。大洞山まで緩~い尾根をアップダウンしてゆきます。
この尾根はおおむね自然のブナで構成され、新緑からは素晴らしい森になります。斜度も緩いので、仲の良い方と会話を交わしながら歩くのも素敵ですね。
大洞山山頂も大きな展望はありませんが、樹林の間から富士山のシルエットを確かめられます。三国山から大洞山までは富士山を前面に全般緩い尾根を歩くハイキングです。

カヤトの稜線を明神山まで


三国峠に戻り、舗装路をパノラマ台まで戻ります。三国峠からも明神山までのルートがありますが、お勧めはパノラマ台から上り三国峠へ下るほう!こちらの方が富士山を愛でながら楽しく下ることができます。パノラマ台からスタートした方は、三国峠から明神山へのルートがいいでしょう。
明神山までは茅の林(カヤト)を上っていきます。こちら側はルート幅が狭く、カヤトがないところ以外では富士山を眺めることができません。ルートもこちらをピストンする観光客が多く、荒れたイメージです。
山頂まで一直線に続くルートは、とても素敵な印象!

山頂は広く山中諏訪神社奥宮がある

山頂は山中湖と富士山の借景が素晴らしく、山中諏訪神社奥宮が有ります。


明神山の山頂はすこし三国峠側にずれ、鉄砲木の頭と併記されています。
明神山からは三国峠側へ下ります。こちらの方が正面に富士山を眺められ、かつルート幅も広く楽しい下りができるでしょう。路面は富士山同様砂礫ですから、滑らないように!左へ目を移すと箱根の山々が望めます。三国峠まではいくらもなく、樹林帯に入ればすぐに三国峠です。

美しい借景の大人の山旅「明神山・三国山」
三国山は新緑の季節が素晴らしく、明神山は富士山借景が素敵!急がず行く大人の山旅はいかがでしょうか?

三国山・明神山の基本情報
住所:山梨県南都留郡山中湖村平野(パノラマ台駐車場)
電話:0555-62-3100 (山中湖観光協会)
アクセス:県道730号線を山伏峠方面へ 山中湖畔からタクシー他

2021年3月現在の情報です。

【完全動画あり】山頂に広がる天空のビーチ!山梨「日向山」ハイキング

2021-03-16 04:47:49 | 登山、トレッキング、クライミング、山関係
【完全版】天空のビーチ!日本百低山「日向山」  
山頂直下に広大な白浜が広がる日本百低山の「日向山」
山梨県北杜市にある標高1660mの日向山(ひなたやま)は山梨百名山、さらに日本百低山に選定されている山。カテゴリーとしては低山ですが、全国的にも有名な神奈川県丹沢山塊の最高峰とさほど変わらない高さです。
この山で注目したいのは山頂近くの雁ヶ原(がんがはら)に広がる天空のビーチ!この山塊は花崗岩で形成されていて、これが風化し粉々になり標高1596mの地に広大な白いビーチが現れています。

山頂にこれだけ広大な白浜があることさえ考えつかない我々には、驚愕の景色としか言えないでしょう。時を忘れてしまう瞬間です。
天空のビーチは正確に計測されていませんが、おおよそ25mプールで15~20個程度の広さがあります。ただし端まで行くのは大変危険なので、徒歩で踏み入れられるのは10個分程度でしょう。

花崗岩の露岩や甲斐駒ヶ岳の雄姿も見逃せない

天空のビーチには、花崗岩の露岩もたくさん複雑な形で出迎えてくれます。つんつん尖がった独特の形状も必見。動物や人に見える岩もあり、つぶさに観察するのも楽しいでしょう。
雁ヶ原に出ると左手に、日本百名山で南アルプスの雄・甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ)標高2969mが借景で眺められます。すでに標高1600m程度にかかわらず、さらに高い頂で魅せる甲斐駒ヶ岳の姿も感動を呼ぶでしょう。


さらに右前方に目を移せば、八ヶ岳の全容がド~ンと入ってきます。最高峰の標高2899mの赤岳(あかだけ)を取り巻くように広がる山塊は、堂々として美しくこれも見る価値あり。

鴈ヶ原の散策は注意して!
鴈ヶ原の斜度はあまりありませんが、端に行くと急に斜度が上がるので注意が必要です。滑落事故も多発しているので、写真を撮りたいのはわかりますが、ある程度にしておきましょう。さらに鞍掛山方面へのルートは現在通行止めとなっているので、立ち入らないようにしましょう。

南アルプスの端にある日向山は、標高1660mながらアルプスチックな印象があります。他の山の山容を愛でることも忘れずに!さらに遮るものがないので、熱中症に注意が必要なのは山も一緒です。

日向山へ行くには?
公共交通機関の場合は、JR中央線韮崎駅および日野春駅からバスで「白州道の駅」または「横手」で下車し、徒歩で尾白川渓谷登山口まで約50分の徒歩になります。バスの本数が少ないので、ダイヤには注意して帰りのバスの確認も忘れずに。
車の方は尾白川渓谷登山口には無料大駐車場が用意されています。ここは甲斐駒ヶ岳の登山口でもあるので、夏季は混雑が予想されるものの、きれいなトイレと売店も営業しています。ここから1時間※、1.7kmを矢立石登山口まで上ります。
※一般成人の標準的な時間(休憩挟まず)
矢立石登山口には10台ほど駐車できる場所がありますが、尾白川渓谷の駐車場への分岐から4.8kmの非常に細く荒れた林道を進まなくてはいけません。
さらにこの林道はすれ違いが困難なうえに、すれ違う箇所も限られているため運転に不慣れな方にはお勧めできません。さらに朝早くには駐車場が満杯になるので、満車で駐車できない場合は尾白川渓谷駐車場まで戻ることになり、無駄な時間と神経をすり減らすことになります。お勧めは最初から尾白川渓谷駐車場からスタートするのがいいでしょう。

整備された歩きやすい山道で日向山を目指す


尾白川渓谷登山口からは2時間35分、3.9kmの道のりで、累計標高差は820mほど。矢立石登山口からなら日向山鴈ヶ原までは1時間35分、2.2km累計標高差が520mほどになります。ルートの整備状態は良く、要所に〇/10の表示があるので道迷いもありませんし、軽度のアウトドアシューズでも問題ないでしょう。


日向山の山頂は1660mですが鴈ヶ原は山頂より少し低いところにあるため、三角点※への道と鴈ヶ原への道が分岐します。分岐から先は斜度も緩い快適な笹が広がる樹林帯。天空のビーチへの期待が高まるところです。
※三角測量に用いる、経度・緯度・標高の基準になる点
それまでより樹林間が明るくなってきたら、鴈ヶ原は目の前!樹林帯を抜けた瞬間に広がる天空のビーチに、あなたも絶句するでしょう。

日向山は手軽なハイキングで、驚きの景色が広がる低山。山頂に広がる天空のビーチをあなたもその目で確かめてみては?

日向山の基本情報
住所:山梨県北杜市白州町白須
電話番号:0551-30-7866(北杜市観光協会)
アクセス:JR中央線韮崎駅or日野春駅よりバスで「白州道の駅」下車後徒歩。車の場合は、尾白川渓谷駐車場から徒歩

2021年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。http://bit.do/fPDUz

【完全動画あり】世界でここだけのカッコソウが咲く!大展望の桐生・鳴神山ハイキング

2021-03-15 05:13:37 | 登山、トレッキング、クライミング、山関係
群馬桐生の鳴神山 4K 
群馬県桐生市にある鳴神山は、群馬県の自然環境保護地域に指定されている自然豊かな低山。駒形登山口から沢沿いを登っていく山頂からの360度の大展望も圧巻!さらに世界でここ周辺だけに生息する「カッコソウ」、さらに「ハコネサンショウウオ」などの動植物も多種にわたり大自然とともに共存しています。沢と緑と草花と大展望の鳴神山へあなたも出かけてみてはいかがでしょうか。記事内では動画でも紹介しています。

鳴神山へはおりひめバスで吹上停留所まで
群馬県桐生市にある「鳴神山(なるかみやま・980m)」は、ミズナラ、クヌギ、クリなどの天然林が豊富で、自然豊かな植生も魅力的な低山。山頂からの360度の大展望も魅力です。
鳴神山への起点となる駒形登山口、大滝(鳴神山登山口)までは、JR両毛線桐生駅より小型の市民バス「おりひめバス」に乗ります。おりひめバスは各方面にバス系統があり、桐生市内をくまなく運行する市民の足。登山で利用する場合は地元の方に迷惑をかけないようにしましょう。
今回紹介するのは、駒形登山口からのルート。おりひめバスの川内線で吹上停留所まで行けば駒形登山口までいくらも距離はありません。下車したらバスで来た進行方向に舗装路を上っていきます。

ここからなら鳴神山山腹まで沢沿いを登っていくルートなので、夏場でもすがすがしい気分にひたれます。吹上停留所にはトイレがあるのでここで用を足しておきましょう。この後トイレはありません。今回のルートは駒形登山口に到着したら直進します。

駒形登山口を入るとすぐに沢のせせらぎが耳に入ってきます。ルートが大変良く整備されているので迷うことはありませんが、幾度か渡渉※して向こう岸にわたることがあります。
※橋を使わずに小川を渡ること

渓谷の間を登っていくダイナミックさ
しばらく沢沿いに登山道を上っていくとだんだん道幅が狭くなり、渓谷に挟まれるダイナミックな形で標高を上げていきます。



第一石門にたどり着くと石の間をすり抜けていくような登りになってきます。ここはさほど険しくはないので、足元に注意して山頂を目指しましょう。設置されている補助ロープを利用するのもいい手です。
途中大きな洞穴のようにえぐれた石が出てきます。こういった大きな石が点在するのも鳴神山の特徴です。

世界にここだけの花!絶滅危惧されているカッコソウ
世界で鳴神山にしか自生しない「カッコソウ」はサクラソウ科の一種。例年4月~5月ごろに開花します。近年の環境変化や乱獲により平成24年5月に「絶滅のおそれのある野生動植物の種の保存に関する法律(通称:種の保存法)」の国内希少野生動植物種に指定されました。

四国によく似たシコクカッコソウがありますが、これと鳴神山のカッコソウとは異なるものです。カッコソウを保護する様々な方が境界を引いていますので、くれぐれも中に入らないようにしましょう。またもちろん持ち帰ることなどは厳禁です。
鳴神山はカッコソウ以外にも、可憐な花をつけるアカヤシオなども山の中をピンクの色で飾ってくれます。ツツジの仲間で花弁が小さいのが特徴で、カッコソウと同じような時期に開花します。

ここではほかにも、ミズナラ、クヌギ、クリなどの広葉樹、ナルカミスミレ、ニリンソウ、ハコネサンショウウオなどの動植物も生息する地域で群馬県の自然環境保全地域にも指定されています。さらにレンゲショウマも生育中なので今後も楽しみです。

雷神御嶽神社で参拝し山頂の大展望を楽しむ

樹林帯を抜け尾根に出ると雷神御嶽神社(なるかみみたけじんじゃ)の鳥居が出てきます。この付近には「鳴神山を愛する会」による避難小屋が設けられていて、急な天候の悪化や安全確保のために利用することもできます。内部にはカッコソウの写真も掲げられているので、花の時期が合わない方はぜひ立ち寄ってみましょう。

鳴神山山頂からは360度の大パノラマが眺められます。近隣の根本山、荒神山をはじめ、遠くに富士山も確認できます。


山頂から少しの下りと上りを繰り返す、最盛期にはアカヤシオが美しいルートを行くと展望台に出ます。

展望台からの景色も素晴らしく、山頂が混んでいるときはこちらで遠望を堪能するのがいいでしょう。

帰りは元の道を駒形登山口まで戻るのもいいですし、山頂から大滝(鳴神山登山口)まで行き、県道・沢入・桐生線に出て高沢口まで歩けば、「梅田南小学校前」停留所からおりひめバスの梅田線でJR桐生駅まで戻れます。

鳴神山の基本情報

住所:群馬県桐生市織姫町1番1号(桐生観光協会)
電話番号:0277-40-1283
アクセス:JR両毛仙桐生駅よりおりひめバス川内線で吹上停留所

2021年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。








【完全動画あり】侮るなかれ!絶景の栃木・大小山の駅からお手軽ハイキング

2021-03-14 04:24:01 | 登山、トレッキング、クライミング、山関係
【完全版】岩場続出の栃木「大小山」ハイキングの様子  
栃木県足利市が推奨する低山ハイキングに、大小山・妙義山への縦走ルートがあります。駅から始められる手軽さがありながら、歩き応えと360度の大絶景が侮れません。300m前後の標高ながら岩場や洞窟探索など子連れでも大満足。全行程を3~4時間程度で完結できるプチ登山は、思いかけない感動を呼び起こすことは必至。阿夫利神社をスタートし、その素晴らしい感動を胸に刻んでみては?

山頂付近に大きく「大小」と掲げられる大小山
遠目からもわかる山頂直下に掲げられる文字。昔の表記で右から「大小」になっていますが、これだけ山名がわかりやすい山も珍しいでしょう。ここに足利市が推奨するハイキングコースが整備されています。このプレートは江戸時代から近隣住民の手によって掲げられているもので、現在は一文字7m四方で総重量が1tもあるステンレス製です。
スタートラインとなるJR両毛線の富田駅から、登山口となる阿夫利神社まで、道標に従い舗装路を2.8km歩きます。今回の縦走ルートを富田駅から始め富田駅まで戻ると総距離は約7.3kmになります。

阿夫利神社手前には大小山ハイキング駐車場があります。車で来られた場合ならルート全体は、2km弱2時間※ほど。阿夫利神社にはトイレ、水場、自動販売機などがありますが、売店はありませんから事前に用意することを忘れないように。さくらの季節はほのぼのとした季節感が楽しめます。

縦走ルートは反時計回りと時計回りができますが、お勧めは下りが安全な時計回り!駐車場から上がってきた写真の分岐を、右側へは入らずそのまま直進していきます。
※一般成人の標準時間(休憩挟まず)

男坂と女坂を選んで険しくなってくるルートを進む
直進した道をそのまま進むと樹林帯に入っていきます。すると男坂と女坂の分岐に達するのでどちらかを選択します。男坂ならハイキングとは思えない、軽度な岩場を上りながら遠景も楽しめるのでお勧めです。
男坂を進むとしばらくして大小山仙間神社(大小山祈祷道場)が現れます。ここからも道が分岐しますが、社を正面に左側へ進みます。

ここから少し路面状態が変わってきますので、アウトドアシューズなど足裏のグリップがいいものを履いていくのがいいでしょう。要所にはロープなどの安全措置がされていますが、補助的に用いて自分の脚で上ることが肝心です。

見晴台を経て大小山を目指す岩場登り


女坂との合流地点直下は、鎖場も現れるワイルドなもの。しかし斜度はさほどないので、慎重に岩を上っていきます。なるべく足を上げる高さを抑えた足場を見つけるのがコツです。

合流地点を過ぎると大小山のプレートが大きく目に入ってきます。おおよそプレートの真下あたりが見晴台!ここは視界が開ける場所で、ベンチもあって小休憩には最適です。
今回の最初のピークである大小山(だいしょうやま)282mの山頂に到着すると、素晴らしい景色が広がります。ベンチもあるのでここまでの疲れを癒すのもいいかも!ただし風もあるので、身体を冷やし過ぎないよう短めにすることを忘れずに。そして進路の先にあるのが、その次の妙義山(みょうぎさん)314mです。

今回の最高峰「妙義山」への稜線を進む
今回のルートは「大小山ハイキングコース」ですが、実は最高地点は次の「妙義山」になります。大小山から妙義山へは多少のアップダウンがある稜線を進むもの。今回最大の頑張りどころでしょう。
妙義山山頂直下の岩場には、鎖場などはない岩場登り。慎重に進まなくてはいけません。トレッキングポールなどを使い、バランスを維持しましょう。お子さん連れは特に注意を払うことが大切です。
妙義山山頂は大小山山頂よりさらに展望が素晴らしい。360度展望が広がるこの山の標高が314mとは思えない絶景です。注意したいのが山頂から大坊山(だいぼうさん)方面へ進んでしまうと、元に戻れなくなりますので、進行方向へ向かい妙義山山頂から下ります。

妙義山山頂を下り、尾根道には洞窟探索ができる場所も
ほどなく急な下りが終わると、気持ちの良い尾根道に出ます。
今回時計回りを推奨したのは、妙義山山頂からの下りは時計回りの方が安全だからです。理由は時計回りで妙義山頂から下山するには、ロープなどの配慮がありますが、大小山方面へ下る岩場には掴まるものがありません。慣れない方はここを下るより、まだロープを補助に下る方が安心できるでしょう。そして時計回りでも妙義山頂直下は慎重に下ることを忘れてはいけません。

尾根道を進むと途中道が二つに分かれますが、どちらを進んでも同じところで合流するので大丈夫。合流地点には天然の洞窟があり、上から下へ抜けることも可能!お子さんも大満足の楽しみがあります。


洞窟の先は再びロープが設置されています。ここも慎重に下ればさほど長くもありません。岩場が終われば再び樹林帯に入り阿夫利神社の分岐点にたどり着くことができます。

ハイキングながら大絶景と冒険心をくすぐる大小山ルート。侮ることなく進めば、手軽なアドベンチャーになること請け合いです。くれぐれも天候を鑑みて、出かけてみてはいかがでしょうか?

大小山・妙義山の基本情報

住所:栃木県足利市西場町
電話番号:0284-43-3000(一般社団法人足利市観光協会)
アクセス:JR両毛線富田駅より徒歩。車の場合、大小山ハイキング駐車場より徒歩

2021年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。