【完全版】花の稜線を行く大絶景!女子垂涎の「平標山」
「国境のトンネルを抜けるとそこは雪国だった」の下りで有名な清水トンネル頭上稜線上に、今回の「平標山(たいらっぴょうやま1983.8m)」があります。豪雪、風雨、さらに日本海側と太平洋側の分水嶺となる「疑高山帯」と呼ばれるこの地帯は、標高が低いながら高山のような様相を呈する山容が魅力です。
晩春から高山植物で埋め尽くされる、遮るものがない美しい稜線は女子垂涎の山!今回は「平標登山口駐車場」から松手山コースで平標山へ。さらに足を延ばし「仙ノ倉山(せんのくらやま2026.3m)」までの稜線も紹介し、再び平標山まで戻り平元新道で「平標山ノ家」を経由する周回コースで下山。美しい日本の山々を楽しんでみては?
平票山の登山口へ行くには?
苗場スキー場から少し新潟側へ国道17号線を行くと「平標登山口駐車場」があります。おおよそ150台収容できる駐車場ですが、最盛期は午前中早くに満車になってしまうのは当たり前!行程時間を考えると早朝には到着したいところです。
駐車場は1日¥600。近くにコンビニや売店はなく、自販機と暖房便座にウォシュレット付きの大変綺麗なトイレがありますが、女子2つ、男子大1つ、小2つで、絶対的にトイレの数が不足です。行動開始の時間になると一斉にトイレが混雑するので、ここに来るまでのコンビニで済ませておくか、混雑状況を見て早めに用を足しておくのがいいでしょう。行動中のトイレは「平標山の家」のみ!特に女子は気を付けましょう。
群馬側から国道17号線を北上する方は月夜野IC付近のコンビニが最後!ここで買い物は済ませておきましょう。もっと行った猿ヶ京のルート沿いにローソンがありますが、深夜営業はしていません。平標登山口まで月夜野ICを降りて1時間ほどの峠道です。
月夜野ICが最寄りのICですが、おすすめは渋川伊香保ICから国道17号線を北上するもの。というのも渋川伊香保ICから先は赤城ICへ山道を大回りするので、到着までに20分も差が出ませんし、平均的に空いています。料金も節約でき、渋川伊香保ICからならかなりコンビニも散見されます。
月夜野Cを通過し関越トンネルを通り、湯沢ICで降り国道17号線を南下するなら、ICから20分ほどで平標登山口駐車場に到着しますし、群馬側より道幅も広く走りやすくくねくね道が不得意な方はこちらがいいでしょう。到着時間は月夜ICから換算してもほぼ変わりません。IC付近にはコンビニはありませんが、周辺には多数あるので、寄り道をして買い物を済ませます。
なお平標登山口駐車場付近は幕営禁止(テント)ですので、前夜、早朝到着ともに車中泊になるでしょう。
JR越後湯沢駅からバスも運行しています。バスの始発は8:20分で到着が8:54!標準的な行程で考えると、帰りは14時、16時、18時、19時台に1本ずつしかありません。よく時刻表を確認しておきましょう。
バスの時刻表に平日と土日の違いはありません。また群馬側からのバス運行はないので注意!
公共交通機関だと始発のバスには間に合わないので、東京7:48分発とき305号新潟行きの上越新幹線で、越後湯沢到着が9:07分。9:30のバスで到着が9:50頃!これが朝立ちの一番早い便になるでしょう
さらに、バスタ新宿、池袋、下落合、練馬駅、川越的場を経由する高速バスも運行しています。
夜便だと湯沢到着が2:41なので、平標登山口までのバス始発には十分余裕があります。
これだと早すぎる方は早朝便になります。湯沢到着が9:56分になり、平標登山口までのバスの11:50分に乗り到着はお昼過ぎになります。
昼便だと湯沢到着は13:56分なので、前泊が最適でしょう。
平標登山口から少し新潟側へ徒歩で進むと元橋があります。ここは苗場山への登山口ですが、徒歩でしか行けない秘湯「赤湯温泉」への入り口でもあります。興味のある方は動画をご参照下さい。
【完全版】大人の山旅 徒歩4時間で行く秘湯「赤湯温泉」
平標登山口から松手山コースでスタート
トイレの脇に入り口があります。少しだけ山道を行くとすぐ舗装路に出ます。
舗装路を左へ道なりに進みます。正面は復路ルートなので、間違えないように。
舗装路はそのまま続きますが、道標に従って登山道に入っていきます。最盛期は登山者も多いですが、早朝や時期が少しずれた時などは熊対策を忘れないようにしましょう。
しばらく樹林帯の急登を進みます。
途中今回で一か所だけある梯子を上ります。ただし高度感もなく上りやすくしてある程度なので安心です。
樹林が切れるところに出ると、展望も出てきます。・・が再び樹林帯を進んでいきます。
一部右側が切れ落ちている場所を通過します。ここが最初の絶景ポイントといえるかも?!
高圧送電線の鉄塔に向かい、一旦軽い下り上り返しますが、この辺りまで来ると急登もかなり落ち着いてきます。ここまでが今回で一番の頑張りどころといえるでしょう。笹が密集した個所を通過すれば、そろそろ疑高山帯に入っていきます。
急激に高い樹木が減り、進行方向に平標山のシルエットが見えてきます。この日の早朝は、雲が多めなのでこんな感じ!
登山者が多ければすでに松手山山頂に人がたむろっているのを確認できます。
松手山は三方向に展望があり、素晴らしい景色が楽しめます。ここまでで折り返すハイカーも多いようです。今回はそのまま平標山を目指します。
平標山まで疑高山帯の景色を楽しむ
平標山までは穏やかな稜線を進みます。この辺りから高山植物が散見されるようになりますよ!
わかりやすい登山道が山頂まで続いています。
山頂直下は階段になっていて、遮るものがなく風当たりも強くなります。
階段が終了すると山頂はもうすぐ!
平標山山頂は広く休憩に最適!平標山の家、仙ノ倉岳、と三方向に登山道が分岐するところ。今回は一旦仙ノ倉岳までピストンし、再び戻ってきます。
この日往路の平標山はガスっていて今一つ!ですが戻ってきたころは・・・
お花畑の稜線を仙ノ倉岳を目指し進む
仙ノ倉岳までは一旦木製階段を下っていきます。
この辺りからお花畑が始まりますが、今回は時期が早めでしたが、ちらほら楽しめました。最盛期はこの木道に登山者がひっきりなしに往来します。後ろに見えるのが平標山で、仙ノ倉岳方面から見た画です。
シャクナゲも咲いています。風が強いところなので、非常に低い位置で楽しめるのもいいですね。
一度大きな上り返しの後、最後は階段になっています。
仙ノ倉山はこの山塊(谷川岳なども含み)で唯一の2000m級の山。天候が良ければ素晴らしい展望が楽しめますが、この日は残念!このまま稜線上を進めば万太郎山、谷川岳へと縦走できます。ここらで天候が急変した場合は山頂からすこし進んだ先に「エビス大黒避難小屋」があるので逃げ込みましょう。今回は気を取り直して平標山へ折り返します。
平標山を眺めながらの稜線歩き
仙ノ倉山を後にし、平標を目指します。上ってきたときと下るときの階段からの景色は別物。
上り返したピークもくっきり見えてきました。
ピークを下ると、平標山が見えてきます。
まだ雪渓が残っています。
天候も回復してきました。
もう少しするともっとお花畑が楽しめるでしょう
正面に平標山を眺めながらの稜線歩き。美しい日本の山々を感じさせます。
平標山ノ家に向かい大絶景を行く
平標山山頂から「平標山ノ家」方面へ進みます。こちらは群馬側の天候傾向が強く、今回も非常にクリアな景色が眺められました。
群馬、長野方面の山々の絶景が広がります。このルートはぜひ下りで楽しみたいですね。
谷川岳も見えてきます。
「平標山ノ家」から平元新道をへて上信越自然歩道へ
平標山ノ家は、トイレ、宿泊、テント場(約7張り)、水場と貴重な拠点です。大源太山、三国山への分岐箇所でもあり、いつも人が絶えないところ。
平元新道で下っていきます。こちらは松手山コースよりも斜度が緩め。階段も多いのでなれない方はいいかも。ただし山頂までの時間はかかります。
上信越自然歩道に合流すると、林道になります。砂利道で歩きやすく森林の中を進んでいきます。
途中平標登山口駐車場の看板が出てきますが、このまま林道を進んでも結果は同じ。お好きなほうを進んでゴールを目指します。
いつも大人気の「平標山」
いつも人が絶えない平標山ですが、天候が非常に不安定な山塊でもあります。天気予報をよく調べ、大崩れのない日を選びましょう。アクセスも多数あるので、余裕のある日程で楽しんではいかがでしょうか?
平標山の基本情報
住所:新潟県南魚沼郡南魚沼郡湯沢町(平標登山口)
電話:025-785-5505 (湯沢町観光まちづくり機構)
アクセス:JR越後湯沢駅よりバス20分 関越自動車道月夜野ICより約時間
2021年6月現在の情報です。詳細はお確かめください