佐久田隆司の山関係のブログ

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【完全動画あり】百名山「瑞牆山」の「カンマンボロン」を廃道ルートで探索

2021-04-30 04:11:44 | 登山、トレッキング、クライミング、山関係
【完全版】瑞牆山「カンマンボロン」へ!

瑞牆山の「パノラマルート」とは

日本百名山の「瑞牆山(みずがきやま2230m)」は,奥秩父に位置する独特の山容で魅せる奇異な山。花崗岩が侵食し現在の姿を形成し、多くの登山者を魅了してやみません。
一般的なルートは瑞牆山荘から山頂までのルートですが、現在廃道となっている「パノラマルート」が存在しました。道中には弘法大師空海がこの地で開山を目指し、花崗岩に梵字を刻んだとされる「カンマンボロン」が今でも残っています。
今回は瑞牆山荘をスタート地点とし、パノラマルートでカンマンボロン、さらに本道のルートに合流し、瑞牆山山頂、そして富士見平小屋を経由し戻ってくる、標準6時間、距離9.76km、累計標高差上り下りとも840mほどのルートを紹介します。

本道のスタート地点みずがき山荘には無料駐車場が・・
スタート地点のみずがき山荘には無料駐車場が有ります。さらに4月下旬からはJr韮崎駅より「瑞牆田園バス」がみずがき山荘まで運行され、登山客が一気に増える時期。
さらにみずがき山荘から少し行った「瑞牆自然公園」も開園となり、キャンプ場、駐車場、売店もあり、一般利用客も増えてきます。

廃道のパノラマルートへは瑞牆自然公園方面へ
みずがき山荘から瑞牆自然公園へ進む舗装路に看板が倒れている個所があります。道標は何もありませんが、ここがパノラマルートの入り口!瑞牆自然公園に駐車した方は、みずがき山荘側へ少し戻る形になります。入り口からの詳細は動画をご覧ください。
樹林帯を進むと荒涼とした道を進んでいきます。目印は赤ペンキとピンクリボンだけ。初心者にはハードルが高いですが、経験者ならさほど迷うこともないともいます。
涸れ沢を越えていきます。
石に記された赤ペンキ!矢印に従って右へ
石の右側を回り込むと再び赤ペンキ!その先には初めての金属の道標が出てきます。指示通りに進みます。

いよいよカンマンボロンへ
カンマンボロンは花崗岩の岩壁に刻まれたもの。パノラマルートからいったんそれる形になります。看板が倒れたスタート地点からこの場所までおおよそ50分ほど。石に記された「カ」の文字が現れる分岐に達します。
パノラマルートは右へそのまま進みますが、ここは一旦「カ」の方向にある正面の岩壁際まで進みます。
岩壁まで来ると壁沿いを下るように右へ行けるようになっています。遠く先にピンクリボンが見えるでしょう。ここを慎重に下ります。
先ほど見えていたピンクリボンの位置に到着します。
そこから少し行った先を左に向くと、大きな岩壁に挟まれる場所に出くわします。てっぺんに落ちてきそうな巨石がオーバーハングで止まっているのでわかりやすいです。
ここを壁に向かって上っていきます。ここはすこしルートが荒れているので注意!
左側を注意していくと、写真のような岩の隙間を確認できます。この隙間の先が「カンマンボロン」。狭いので、ザックをデポして通過しましょう。
花崗岩に刻まれたとされる「カンマンボロン」。岩を抜けた先も狭いので、先客がいないか確認してから通過しましょう。この先を登ることはありません。

再び岩を抜け先ほどのピンクリボンの位置まで戻ります。
カンマンボロンまでの方はここで折り返します。そのままパノラマルートを進む方はピンクリボンから下るように進むと、パノラマルートに合流します。

本道までは斜度がある険しい道
パノラマルートは最終的に瑞牆山登山道に合流しますが、そこまでの道のりはなかなか険しいもの。同じように赤ペンキやピンクリボンを目印に進んでいきます。
シャクナゲ群生地に到着すると、ルートが少し不明瞭になってきます。ピンクリボンなどはありますが、葉っぱなどに隠され気味で、注意して確認しないとルートをロストするでしょう。
シャクナゲ群生地を過ぎると、長いロープの斜面に出ます。ロープはいくつも繋がれ、100m以上はあります。ただしロープは一部老朽化しているので、強度を確認して利用するのが賢明です。
ロープ場が終わると大きな石が積み重なった斜面をトラバースしていきます。
印通りに進むと、岩と岩の間へ促されます。
登りきると一旦景色が眺められます。ここからまた少し下り基調で進みます。
崖沿いをトラバース。右側に注意して進みます。
再びシャクナゲの中を進むと、大ヤスリ石が近くに見えてきます。

大ヤスリ石手前は岩場が連続する場所。

本道との合流点にはトラロープで仕切られています。これをくぐれば本道です。

山頂までは大きな岩が連続する急登
大ヤスリ石から山頂までの本道は、大きな岩が連続する場所。斜度もかなりあるので、鎖などを併用し慎重に進みましょう。
登山客も急激に増加するので、譲り合いながら・・
斜度が落ち着くと山頂はもうすぐ。ただし早春は路面凍結の個所もあるので、軽アイゼンなどを持参するのが得策。
はしごも登場します。

日本百名山「瑞牆山」山頂は、360度のパノラマが楽しめる
瑞牆山山頂からは隣の百名山「金峰山」をはじめ、富士山やアルプスが一望
石の上が山頂!特に掴まるものはないので、あまり端にはいかないように。写真撮影も慎重に・・

富士見平小屋を目指し下山
おおやすり石合流点まで戻り、さらに富士見平小屋を目指す本道を下山します。この先斜面に鎖が設置されています。斜度は緩いですが、掛りが悪い石なので補助的に利用するのがいいでしょう。
富士見平小屋はテント泊、宿泊ができる山小屋。テントは約00張り。ランチも頂ける素敵な小屋です。
富士見平小屋から少し下ったところに、水場が有ります。ここの水は平成の名水百選の称号が与えられた美味しい水。日帰りでもぜひ汲んでいくのがいいでしょう。
富士見平小屋からゴールのみずがき山荘までは歩きやすいおおよそ30分ほどの道です。

瑞牆山ので
レアなパノラマルートでカンマンボロンを
瑞牆山はいつも人が絶えない人気の山。都心からでも日帰り可能ですが、ゆっくり一泊するのもいいかも。テント泊や山小屋泊などで宿泊できる樹林帯の富士見平小屋は、静かで穏やかな時間が過ごせます。

瑞牆山の基本情報
住所:〒408-0101 山梨県北杜市須玉町小尾8861(みずがき山荘)
電話:0551450521(みずがき山荘) 09072545698(富士見平小屋)
アクセス:JR中央本線韮崎駅から韮崎瑞牆線で瑞牆山荘バス停で下車。(期間運行)。 中央自動車道須玉ICから約25kmで瑞牆山荘駐車場へ。

2021年4月現在の情報です。詳細は現地に問い合わせください。 

【完全動画あり】ヤバイ!断崖絶壁に立つ「獅子岩」子持山ルート紹介

2021-04-16 05:40:51 | 日記
【完全版】ヤバイ!断崖絶壁の「獅子岩」子持山ルート #4K #子持山 #獅子岩 #鎖場 #断崖絶壁 #鉄はしご #渡渉#大タルミ #6号橋 #展望台 #群馬 #中級者#登山#トレッキング
群馬県の中央部、標高1296mの「子持山(こもちやま)」は群馬百名山の一つ!成層火山からなる山容は、著しく浸食した結果「獅子岩」など人目を引くもので有名です。今回は渋川市子持神社側の6号橋から獅子岩を経由し、子持山山頂。さらに大タルミを経由し7号橋登山口までのルートを紹介します。
※写真は獅子岩

子持神社側には5.6.7号橋駐車場も
渋川市側からの登山口は「子持神社」から。子持ち神社の鳥居をくぐりさらに進むと5,6,7号橋の三か所に駐車場があります。

しかしどこも駐車台数は少なく、午前中早めに到着しないと満車になってしまう恐れはあります。さらに現在は7号橋駐車場までは道路崩落で通行止めになっています。ただしすでに復旧工事は終了しており、今後は7号橋駐車場まで乗り入れられると思います。

今回のルートは※4時間5分、距離5.3km、累計標高差上り636m、下り604mの行程にあります。
※休憩時間を含まず

登山口は7号橋と6号橋にあり、どちらも獅子岩直下で合流しますが、今回は6号橋からのスタートです。

しばらくは樹林帯の勾配のある斜面を、尾根に出るまで進みます。
尾根まで上り切ると分岐を左に!すると獅子岩が見えてきます。痩せた尾根を電波塔まで進みます。
電波塔周辺は樹林がなく、休憩に最適。

7号橋から上ってくるルートと合流します。ここからはかなり痩せた尾根で展望台を通過します。

展望台はゆっくり眺めるイメージではなく、あくまで展望が良いという意味!積層岩が積み上がったぐらぐらした岩の上を行くもので、最上段の石は両脇に乗っかると崩れる恐れがあるので注意。

獅子岩へは一旦ピストンする
獅子岩への分岐まではかなりルートが不明瞭。自分で登りやすいものを選び出して登ります。

痩せ尾根を進み岩壁沿いのルート進むと左右にルートが分かれます。この分岐を左へ進むと獅子岩です。
獅子岩への迂回ルートはありません。岩壁沿いを行き、鉄製の固定されていない10mほどのはしごを上ります。
さらに岩沿いの隙間を行き、今度は鎖場が待っています。

鎖場はさほど足掛りもなく、最上部は何もありません。

獅子岩最上部はさほど広くありません。先行者がいる場合は声を掛けましょう。鎖やはしごは一人ずつ!
獅子岩からは上州の山々が眺められます。

分岐に戻り子持山へ
獅子岩直下の分岐に戻り今度は子持山方面へ
子持山へのルートも少し勾配のある岩場
柳木ノ峰分岐を子持山方面へ!子持山までピストンし今回はここまで戻ってきます。
ここからも岩場が続きます。
途中足掛りの少ない岩の斜面をロープを併用して登ります。このロープは補助として頼り過ぎないこと。少し老朽化している個所があります。しばらくすると斜度が収まり尾根に出ます。
子持山山頂からは大絶景が。山頂は広くお昼などにも最高。
子持山までは天文台方面からの方が楽に上れます。ただし獅子岩へ行くのはそれなりの斜面なので、注意が必要です。天文台下の中山峠の駐車場から子持山までは約2時間。

柳木ノ峰から大タルミへ
柳木ノ峰まで戻り、分岐を大タルミ方面へ右折。ここから大タルミまでは斜度がある樹林帯。路面も滑りやすく事故も起こっているので慎重に足を運びます。
大タルミでは左へ進路を!7号橋方面への分岐で、右へ行くっても浅間方面に下山できますが、かなり大回りになるのでこの分岐は注意!「大タルミ0」の道標が樹木に巻き付けてあります。
かなり斜度のある斜面をトラバースします。この辺りから熊対策をしっかり。沢沿いに下りていきます。
左右が急峻な岩谷の澤に出ます。小さな岩がコロコロ転がってくることがあるので、あまり長居しないこと。沢沿いを進んでいきます。
小さな※渡渉が有ります。
※小川を橋を使わず渡ること
沢沿いを抜けるとしばらくして7号橋登山口に到着!ここからは舗装路で6号橋へ。夏季はトイレが用意されています。

中級者向けのアクティブな岩登りの子持山
ある程度スキルのある方にはかなり手ごたえのある子持山ルート!岩場に慣れていない方は中山峠側から子持山を目指すのもいいかもしれません。どちらにしても安易なルート箇所は少なく、アクティブなものになるのは必至!ぜひ出かけてみてはいかがでしょうか?

子持山・獅子岩の基本情報
住所:群馬県渋川市中郷 (5号橋駐車場)
電話:0279-22-2873 (渋川市産業観光部 観光課 観光施設係 )
アクセス:JR渋川駅よりタクシーで子持神社まで 又はJR吾妻線中之条駅からタクシーで30分、国民宿舎わらび荘まで(中山峠方面)

2021年4月現在の情報です。最新の情報はお問い合わせください。





【完全動画あり】手軽な雪山!ドピーカンの、樹氷、霧氷、大絶景の北八ヶ岳「北横岳」

2021-04-15 05:32:50 | 登山、トレッキング、クライミング、山関係
【完全版】4K ドピーカンの「北横岳」雪山を求め1000kmの旅
長野県北八ヶ岳にある「北横岳(きたよこだけ)」は、2480mという標高の山頂付近までロープウェイで行け、四季を通して雄大な景色が楽しめる山。中でも冬から初春には、スキー、スノーボードはもちろん、ロープウェイ山頂駅付近でのスノーシュー、さらに山頂までの雪中トレッキングが可能!危険個所も少なく、それなりの装備があれば多くの方が山頂を目指せます。山頂付近の樹氷原や雄大な景色をその目で楽しんでみてはいかがでしょうか?

北八ヶ岳に位置する「北横岳」はスノーリゾートの拠点
長野県北八ヶ岳の北横岳(きたよこだけ)2480mは、ロープウェイで、四季折々の景色やアクティビティーが楽しめるところ。ロープウェイ山麓駅1771mから7分で到着する山頂駅は2237mもあり、手軽な山岳スポットとして人気があります。
一般的には北横岳はロープウェイを使ったロングコースが楽しめるスキー、スノボの拠点。「ピラタスノーリーゾート」と銘打ったパウダースノーが楽しめる一大スノーリゾートです。
ロープウェイ山頂駅を降りた「坪庭(つぼにわ)」は、スノーゲレンデの起点となるうえに、坪庭を周回するスノーシューハイキングや、北横岳山頂を目指すスノートレッキングのスタート地点にもなります。
小さな樹氷も散見されます。
坪庭を散策する観光客も多数います。

樹氷間を抜け山頂を目指す雪山トレッキングは準備が大切
坪庭から北横岳山頂を往復するルートは、4kmほど。上り下りとも標高差230m程度で約3~4時間の行程になります。スノーシューなども山麓駅でレンタルできるので、手軽に雪山を楽しめます。
今回の山頂までのスノートレッキングには、それなりの装備が必要になります。軽度な登山装備と冬山でも暖かい防寒ウェア、手袋、サングラスなどはもちろん、ストック、アイゼン、保温ポットなども大切です。

特にアイゼンはチェーンスパイクや軽アイゼンでも上れますが、降雪後などは滑りやすいので最低でも6本爪、できれば12本爪のものを用意しましょう。アイゼンのレンタルはありませんから、事前に準備しておくことは大切。また保温ポットにはお湯などを入れておき、一般的なペットボトルでは中身が凍る恐れがあります。

北横岳ヒュッテまで樹林帯を進む
坪庭を後に左側に分岐した先は樹林帯の上りです。勾配はさほどではありませんが、積雪量によっては歩きづらいことも。本来八ヶ岳の冬は、晴天率は高く、積雪量が少なめで気温は低い。ただし降雪後はそれなりに積雪が見込まれるので、ストックの先にはスノーリング※を装着してくと安心です。
※トレッキングポールやストックの先に付ける雪用の大きなリング

樹林帯の合間に視界が広がる場所が点在します。天候がよければ美しい空の青と樹氷のコントラストが美しく、さらにまだ風が通らないので割と暖かめ。ここであまり頑張って汗をかくと、濡れた衣服で低体温症になりかねないので、汗が出そうなら少し休むなどの配慮が大切です。
およそ1時間で「北横岳ヒュッテ」に到着します。ここは完全予約制の宿泊施設ですが、休憩するにも最適な場所。ここから先山頂までは勾配も増すので、荒い息を少し落ち着かせるのがいいでしょう。トイレも一回¥100で利用できますが、アイゼンなどは外して利用するのがルールです。

森林限界を越え、北横岳南峰を目指す
北横岳ヒュッテを出発し、再び樹林帯を進むとだんだん森林の数が減ってきます。山頂に到着すると風がもろにあたるので、山頂直下でしっかり、防寒、防風対策をしておくことも大切です。ただしその日の気温や風速によって体感気温も変わるので、汗をかかない程度が重要です。
この辺りから樹氷の姿も変わってきます。樹木に雪が付いただけだったものが、風雪により様々な形に変化して目を楽しませてくれます。
北横岳には南峰と北峰があり、2480mの標高は北峰のもの。最初に到達する南峰は2472mです。南峰の山頂は広く平らで、これまで歩いてきた尾根筋や南八ヶ岳などのパノラマが楽しめます。
南峰から樹氷間を抜けて北峰へ向かいます。この時点で寒さに耐えられない、また風雪が厳しいようなら素直に折り返し下山するのが得策です。手軽と言いながらここは標高2480m前後の雪山ですので、楽観視は禁物です。

最高峰の北峰で素晴らしい雪山のパノラマを
北峰までの樹氷間は美しい景色とともに、これまでよりも積雪量が増えます。山頂は風で雪が吹き飛ばされているので、さほどでもありませんが、この区間はしっかりストックをついてトレース※をたどるのがセオリーです。
※前の人が歩いたと思われる跡
北峰に到着する前に、日本百名山の蓼科山(たてしなやま)2530mが見えてきます。プリン型の美しい山容は北八ヶ岳の象徴です。
北峰は南峰と同じく広く平らな形状だけに、やはり風雪が厳しいところ。樹氷とパノラマが手に取れるように眺められる素敵なところです。

帰路はピストンで!坪庭散策も一緒に

山頂からの戻りはこの季節はピストンがセオリー。山頂駅まで来た道を戻りますが、下りの景色もまた壮観。

坪庭の分岐まで下りてくると、気温もかなり穏やかになります。
坪庭を周回してロープウェイ山頂駅に戻れます。

アルプス並みの標高ながら手軽にアクセスできる北横岳は、しっかりした準備と天候を鑑みれば誰でもチャレンジできます。ただし過信や慢心は禁物。慎重な行動で真冬の北八ヶ岳を楽しんでみてはいかがでしょうか?

北横岳の基本情報

住所:長野県南佐久郡佐久穂町大字上
電話番号:
0266-67-2009(ピラタススノーリゾート)
0266-67-2222(蓼科高原観光協会)
アクセス:JR中央線茅野駅より北八ヶ岳ロープウェイ行きバスにて約1時間

2021年3月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

【完全動画あり】栃木を満喫!絶景スリルハイキングとご当地グルメの「岩山」

2021-04-13 05:10:23 | 登山、トレッキング、クライミング、山関係
【完全版】70mの鎖場「猿岩」がある栃木百名山「岩山」のルート紹介  
低山ながら侮れないのが栃木県鹿沼市にある「岩山」。300mちょっとの標高ながら各所で絶景が眺められ、鎖場やはしごが登場するスリル満点のハイキングコースが設定されています。駅からのアクセスも良く道迷いも少なく、エスケープルートも用意されているので初心者でも大丈夫!登山口近くでは地元グルメも楽しめ、まさに栃木をぎゅっと凝縮したような一日を満喫してアドレナリンを放出してみてはいかがでしょうか?

鹿沼市で知る人ぞ知る低山「岩山」はスリル満点
栃木県鹿沼市にある標高328mの「岩山(いわやま)」は、知る人ぞ知る絶壁「猿岩」がある山として有名!いくつもの岩山が繋がる形の山容に、丁寧な整備がされたハイキングコースがあり、多くの方が訪れています。
岩山へのアクセスはJR日光線鹿沼駅や東武日光線新鹿沼駅より、バス※で「鹿沼西中入口」で下車!
※鹿沼市営「上久我線・古峰原線」を利用
そこから日吉保育園の横を通り2分ほどで写真の場所に。そこから階段を上りきると日吉神社の鳥居が見えてきます。
神社付近に専用の駐車場はありませんので、駅周辺の民間駐車場に駐車しましょう。
日吉神社を正面に左へ進むとすぐに、「岩山ハイキング入り口」の看板が有ります。ここにハイキングマップがあるので、スマホなどで撮影し入手したのち、樹林帯に入りましょう。
岩山ハイキングルートは、三の岩、二の岩、一の岩を経て岩山山頂へ!その後猿岩を下り再び日吉神社まで戻ってくるルート。距離4.2km、累計標高差は上り下りとも200mほど、踏破時間は4~5時間程度※になります。
※一般成人の休憩を挟まない標準時間

整備されたむき出しの岩を上っていく
歩き出すと右側に岩壁が見えてきます。
樹林帯を抜けるとむき出しの岩の上りになります。岩に足が置ける掘り込みがあるので、慎重に進みましょう。道標の代わりに、緑の蛍光塗料で〇や矢印があるので見逃さないように!
のっけの岩場は鎖などはありません。岩に掘り込みがあるのでそれを足掛かりに慎重に上りましょう。
上り始めて1時間ほどで、ひときわ眺めの良いピークに達します。ここにはベンチがあって一休みができます。ただし両脇は絶壁なので足元には注意!
ここからは、日光連山、赤城山、さらに鹿沼市街が眼下に広がります。

この辺りで全行程の1/4ほど。体力や先に不安のある方は、ここから来た道を戻っても十分スリルのあるハイキングができます。

そしてこの先は小さなピークが現れるアクティブなハイキングが続くので、ヘルメットを持参するのがお勧め!

はしご、鎖場と難易度が上がっていく岩山までのルート
緑の矢印に沿って上っていきます。
三番岩から先には何度かはしごが登場します。中でも一番長いはしごを上った先の下りは要注意!斜度もそれなりにあるうえに、ここには鎖やロープがありません。

ここを過ぎた二番岩の間に「二のタルミ」の表示があり、そこからエスケープルートが用意されています。ここまでで、体力、時間、ルートなどに不安感を覚える方は、速やかにここから下山するのがベター!
とはいえ、それなりの斜度がある樹林帯の下りなのでトレッキングポールなどがあったほうがいいでしょう。岩山ハイキング自体は、基本トレッキングポールは使わず、手足で確保して進む方が安全です。
身体がやっと通れる岩を通過する箇所も!リュックの脇にドリンクなどを装着していると、落下や損傷につながるので注意!
岩山山頂直下はまさに岩登り!ここはロープや鎖がありませんからスリル満点です。

岩山山頂は素晴らしい景色が楽しめますが、風が強くあまり広くはありません。身体を冷やさないように、写真などを撮ったら休憩程度にとどめて先に進むのがいいでしょう。昼食はルート上にいくつもある平坦な場所で摂るのがいいかもしれません。

いよいよ猿岩下りへ!自信のない方は素直に迂回ルートに進むべし
山頂直下の岩場を下ると、暫くして猿岩の上部に到着します。
猿岩は高さ70mともいわれるほぼ直角に近い岩壁。7本程度の鎖が3~4段階に交差するように設置されています。鎖自体は堅固ですが、最初の鎖は10mほどしか見えず、スリリングです。

猿岩には各々の鎖の長さに合わせて、1~2名が立てる場所が設けられていて、そこで次の鎖に移り70mを下っていきます。
体を腕力だけで支える場所もあり、腕力のない女子、高齢者、装備の不十分な方は上部から用意された迂回路で下山しましょう。でも迂回路も侮れませんので慎重に!
鎖の下りでは死亡事故も発生しているので過信は禁物!自分の技術レベルを考えて猿岩を下れば、これ以上スリリングでアドレナリンが噴出するハイキングもありません。猿岩を降りたら道標に従い下山道を通り、日吉神社を目指します。
クライミングロープを使った「懸垂下降技術」を近隣の登山教室などで習得すれば、こういった難度の高い崖を安全に下ることができます。

日吉神社近く鹿沼の名店「ナトリパン」を堪能する
「鹿沼西中入口」バス停正面には、「ナトリパン」があります。ここは鹿沼市の名店で、仕込みから焼き上げまで心を込めたパンが魅力。厳選した具材と製造技術でつくり上げる調理パンやハンバーガーは、ここに来たら食べなきゃ損。
開店時には多くのお客が列をなす「ナトリパン」は、午後には売り切れが多いので、バスを降りたらハイキング前に購入しておくのがいいでしょう。これをお昼にするのもいいかもしれません。
<ナトリパンの基本情報>
住所:栃木県鹿沼市日吉町879-18
電話番号:0289-62-6969
アクセス:鹿沼西中入口バス停すぐ

スリル満点の「岩山・猿岩」にチャレンジしてみては?くれぐれも経験者と一緒に安全に留意して楽しんでみてね。

岩山の基本情報
住所:栃木県鹿沼市西鹿沼町
電話番号:0289-63-2303(鹿沼市 経済部 観光交流課 観光施設係)
アクセス:JR鹿沼駅、東武日光線新鹿沼駅よりバス
2021年4月現在の情報です。最新の情報は公式サイトなどでご確認ください。

【完全動画あり】ロープと鎖のツインピーク!奇異な山、西上州「鹿岳」を、四ッ又山から周回縦走

2021-04-03 04:26:41 | 登山、トレッキング、クライミング、山関係
【完全版】ロープと鎖のツインピーク!西上州「鹿岳」

驚きの姿「鹿岳」

西上州と言えば、群馬県南牧原村、下仁田町周辺を指し、この界隈の山々は特徴のあるものばかり。「鹿岳(かなだけかなだけ1015m)」は標高こそ低いながら奇異な山容は人目を引きます。一ノ岳と二ノ岳がそそり立つツインピークスは、図らずも登山者の興味をそそるでしょう。今回は隣にある「四ッ又山(よつまたやま899m)」から縦走する周回ルートを紹介します。

鹿岳登山口駐車場をスタートする周回縦走コース
スタートは「鹿岳登山口駐車場」から。ここから「鹿岳」へ直接ピストンもできますが、この界隈を楽しむならやはり周回縦走コースが一番!
駐車場から車道を上れば「鹿岳登山口」ですが、今回は下って大久保集会所を左へ入った「四ッ又山登山口」からスタートします。

四ッ又山へは樹林帯の上り


四ッ又山登山口にも駐車は可能ですが、個人責任ということです。ありがたいことに私有地ながら許可が出ています。しかし落石などによる保証はしないそうです。そもそも資材置き場を開放しているだけなので、もちろんトイレもありませんが、3~4台は可能でしょうか?
沢沿いを上っていきます。この界隈は熊の出没も頻繁なので熊鈴などの配慮は大切!さらに夏季はヒル対策も忘れないようにしましょう。
道標に従って天狗峠経由で四ッ又山を目指します。
尾根に出ると勾配も緩やかになり、四ッ又山の特徴である多くのコルを越えるアップダウンが始まります。
四ッ又山山頂では鹿岳の姿を眺められます。

ここから鹿岳に向かってアップダウンを繰り返しマメガタ峠まで足を進めます。山頂直下にあった分岐まで戻り、倒木を越えるようにマメガタ峠へ進みます。マメガタ峠は四ッ又山登山口への分岐ですが、これを直進し鹿岳の稜線に入っていきます。

鹿岳のコルを目指す
鹿岳のコルは見た通り一ノ岳と二ノ岳の間の所。ここまでは四ッ又山までより路面もかなり変わってきます。
ロープもかなり出てきます。
ザレた斜面もあるので、十分注意!
鹿岳のコルまでの登り返しには、両脇がアカヤシオのすがすがしい尾根も通過!ここまでくれば鹿岳のコルはもうすぐ!


鹿岳のコルから、二ノ岳、一ノ岳を目指す
鹿岳山頂は二ノ岳の1051mなので、本来一の岳をピストンし、次に二ノ岳へ行きたいところですが、下仁田側への登山道が通行止めなので、今回は二の岳~一の岳の順番でピークを制覇します。
木製の長いはしごが有ります。
山頂へは長めの鎖場も出てきます。
二ノ岳の山頂は広めで、休憩に最適。
山頂からの下りは慎重に
鹿岳のコルまで戻り、今度は一ノ岳へ
一ノ岳へは短いはしごを上り岩場を行きます
一ノ岳からは二ノ岳がよく観えます。
再び鹿岳のコルへ戻り、今度は高原方面へ下山

ここから鹿岳登山口までは樹林帯の急な下り。すべりやすいので十分注意を

鹿岳登山口に出たら、林道を左へ少し行くと「鹿岳登山口駐車場」にたどり着きます。

中級者向けの手ごたえのある山登り
標高こそありませんが、手ごたえの点では十分な「鹿岳」。四ッ又山のいくつものコルを越えてたどり着く鹿岳のコルからの峻険な上りは、満足感が得られるでしょう。初心者にはお勧めしませんが、鹿岳登山口からのピストンならチャレンジしてみる価値はあり。なかなか稀有な山でしょう。

鹿岳・四ッ又山の基本情報
住所:群馬県甘楽郡南牧村大塩沢1674-3
電話:0274-87-2011(南槇原村観光課)
アクセス:下仁田駅~南牧バス13分「小沢橋」下車~徒歩45分(大久保登山口)
参考サイト http://www.nanmoku.ne.jp/modules/kanko/index.php?content_id=4