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「ジェイン・オースティンの読書会」

2011-06-26 16:31:42 | 英文学と英国旅行
「ジェイン・オースティンの読書会」
白水社
カレン・ジョイ・ファウラー作
矢倉尚子訳

『犬のブリーダーであるジョスリンの発案で、ジェイン・オースティンの読書
 会が開かれる。メンバーはジョスリンと彼女が集めた5人。親友で夫から離
 婚を切り出されたばかりのシルヴィア、読書会メンバーで最年長のおしゃべ
 り好きなバーナデット、フランス大好きなのに渡仏経験のないおとなしいプ
 ルーディー、シルヴィアの娘でレズビアンのアレグラ、メンバーで唯一の男
 性であるグリッグ(実はジョスリンに惚れている)。ジョスリン自身は50を
 まわっているが結婚経験の無い情熱溢れる女性だ。
 毎回ホスト役を替え、オースティンの長編6作品についてみんなで話し合い
 、人生のヒントにしようとする。それぞれに悩みや心の傷を抱える読書会メ
 ンバーは、はたしてどのように自分の道を見つけるのか。        』

これ自体は英文学ではなく米文学なのですが・・関係アリということで、このカテゴリーに入れました。

登場人物のそれぞれの担当作品は
ジョスリン・・・「エマ」
シルヴィア・・・「説得」(「説きふせられて」)
バーナデット・・「自負と偏見」(「高慢と偏見」)
プルーディー・・「マンスフィールド・パーク」
アレグラ・・・・「分別と多感」
グリッグ・・・・「ノーサンガー・アビー」
です。


いまいち・・期待外れだった。。
低俗すぎ。
なんでアメリカってこうなるのかな。笑
その場面必要?みたいな。
時間軸の組み方もなんか雑に感じる。
えっ その説明、もっと始めにあってもいいだろw とか。
工夫しすぎちゃってるのかなぁ。

オースティン作品とどういう風に結びついているのか、この本について読書会をしたい。笑
実際それ(この本の読書会)用の議論テーマを作者が最後に載せていますが。
アメリカでは読書会ブームがあった(ある?)らしく、
人気作家オースティンと絡めたこの本はとても評判が良かったそうですよ。

最初の何十ページかですごく嫌いになってしまったので、後に続く部分に関しては先入観があったかもしれないけど、
でも最初にそう思わせてしまったのは本の失敗ですよね。
小説の性格に慣れてきて、後半は前半よりは興味持てました。
バーナデットやシルヴィアの話は大分、雰囲気が落ちついているし。
最後にジェインの作品に対する、ジェインの家族や友人の反響が載せてあるのは面白かったです。


登場人物とオースティン作品のリンクは、もちろん分かる部分もあるのですが、
私にはわかりづらかったなぁ。
まあ、わかりやすいのはジョスリン=エマの1人だけ、と訳者あとがきにドヤ顔で書いてありますけど。
いやいや、全員わかりやすい方が面白くね?笑
作者さんはSFからスタートした方らしいので、色々と変わった技術を使っているのかもしれませんね。
「ノーサンガー・アビー」を男性担当にしたのは良かったと思う。
読書会メンバーの中で、グリッグとシルビアが私は好きです。


すっごくびっくりしたのが、そのグリッグ担当の『ノーサンガー・アビー』の回で

他「あなた『ユードルフォの謎』を読んだの?」
グ「もちろん。だって、おもしろそうだと思わなかった?」
私たちは思わなかった。大げさで、やり過ぎで、いかにも古くさい怖がらせ方なのだろうと思った。ばかばかしい本だろうと思った。
実のところ、誰も『ユードルフォ』を読んでみようなんて思いつきもしなかった。

ってところ。
おいおいおいぃ!!!
作中であんなにキャサリンが没頭しているユードルフォ!
私がこんなに読みたがっているのに翻訳が無いユードルフォ!
お前ら同じ言語使ってんだから読めよ!
びっくりするわ!
そんな発想ある作者にもびっくりですよ!
あれ、読みたくならないオースティンファンなんているのか!?
読んでみようと思いつくでしょう!笑
私がおかしいんですか!

そいで、そんなグリッグが「『自負と偏見』はまだ読んでいない」って言うとみんな
「『ユードルフォ』やSFを読んでいるのに『自負と偏見』を読んでいないって、どういうこと!」
と言葉をなくすのですが、それはいいとして、だからといって特に何も言及したりしていないんですよね。
謎が多すぎる。『ジェイン・オースティンの読書会』。。


それから最初から私が気になっていた、語り役の”私”
誰だよ!!って話なんですよ。
だって読書会のメンバーは6人って言ってて、その6人全員を客観的に見ている"私"なんですもの。
途中から「もしかしたら、あとがきに書いてあるかも!」と期待しました。
書いてありましたわー。
”ジェイン・オースティン自身であるのか、それとも読者である私たちなのか、と言及している人がいる”
っていう程度なんで解決していないんですけどね。
でもおかしくないですか?メンバー6人って言い切ってるのに。
なんで6人かっていうと、オースティンの長編作品の数だからなのに。
工夫しすぎだよね。
それぞれの読書会でのホストを1人称役にするとか、そういうんでよかったと思う。
それかもっともっと工夫して納得いくようにするべきだ。
オースティン自身じゃないだろ。それじゃ抽象的すぎるよ。


映画オフィシャルサイト
映画の方が面白いかもね。
でもサイト見ると、ストーリーは本とだいぶ違うところあるみたい。
もしかしたら映画だとそこが気に入らないかも^^;
色々あるのですが、たとえばプルーディーと旦那さんの関係は原作ではとても良いものなのに、
映画ではプルーディー(仏語教師)が生徒に心揺れちゃってるらしい。。
読む前は観てみたいと思っていましたが、今のところ保留。


余談ですが
ジョスリンが、オースティン作品の中で個人的に納得のいかない結末のカップルを挙げていますが、
その中に無かった「ノーサンガー・アビー」のキャサリン&ヘンリー・ティルニーも、私はいまいち気に入らないよ。
あと同じくジョスリンが、グリッグから「あげた本を読んだか」と聞かれ、
”人に本を贈ることはあるけど、絶対に感想を聞いたりはしない”って言ってて、それには大賛成ですw
面白かったーとか相手から言ってもらうのはもちろん嬉しいのですが、
面白くなかったり、後回しにして読んでいなかったりしたとき、聞かれると面倒くさいだろうなと思うので、
自分からは何も聞かないようにしてます。
マンガ本なら聞くかもだけど。


なんか最近"文章が下手""ストーリー展開が謎"とかって批評が多いかもしれません。。
でも自慢ではありませんが私は読書に関してド素人なので、腹をたてずに聞き流していただきたいです^^;



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>画像  「ジェイン・オースティンの読書会」登場人物
      PBBS。

外見は、原作の描写や映画サイトのCASTページのごちゃまぜです。

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