「う゛ぉぉいっ!最高級のラム肉と和牛のサーロインにフィレ肉も買ったぞぉ。」 . . . 本文を読む
ずっと気になっていた開かずの間に押さえきれない好奇心と供に入り込んだのが、そもそもの始まりだった。
厳重に保管されていた箱を開けると、自身の名を記した調査文書が入っていた。
開いたそれに記された内容は、XANXUSに恐るべき真実を突きつけた。
<XANXUS様の調査結果>
DNA検査の結果、XANXUSは9代目との血縁関係を証明することが出来ませんでした。
確率99%で他人であると断定します。 . . . 本文を読む
8年ぶりに目覚めたXANXUSは、何故ゆりかごで負けたのかを考えた。
生まれてこの方、宿した炎に物を言わせてずっと素手で戦ってきたが、どうやら接近戦に敗因があるらしいと思い至ったXANXUSは、早速武器職人のジャンニーイチを呼んで専用武器を作らせることにした。
ボンゴレ歴代ボスの武器を参考に色々手にとって見たが、一番しっくり来る遠距離戦用の武器はやはり銃だった。
「おい、コレを俺専用に作れるか? . . . 本文を読む
ボンゴレリング争奪戦第4戦雨の守護者対決。
敗れたスクアーロが鮫に食われた。
にわかには信じられぬ光景に、ベルフェゴールもマーモンも開いた口がふさがらないといった感じだ。
並盛中学校からの帰り道。
B「ぶったまげ。」
M「まさか、こんなことになるとはね。」
L「・・・ボス。」
X「・・・。」
B「大体さ、スクアーロも遊び過ぎだよね。あんな素人相手にさ、大技のオンパレード。しかも手を抜いていたのは . . . 本文を読む
厚い雲が垂れ込め、今にも泣き出しそうな空を見上げながら、スクアーロは歩いていた。
今は失われた左手の先がひどく疼く。
こんな日は眠るボスの元へ行く。
失われた欠片を求めて。
ボンゴレ本部の厳重な警戒網を掻い潜り、地下にある一室に辿り着くまでの慣れた道のり、誰に会うこともなくその部屋に辿り着いたのはいつものこと。
しかし今日は一つだけいつもと違った。
誰も近づかないはずの禁忌の部屋に人の気配がする . . . 本文を読む
深夜3時、俺の隣で寝ているXANXUSが、微かな呻き声を上げた。
気になって覗き込むと、額に汗を浮かべ少し苦しげな表情を浮かべて眠っていた。
俺は右手の項で額の汗を拭ってやりながら、左頬に走る引き攣った凍傷の痕を見つめた。
8年もの長い眠りからXANXUSが開放されたのは、つい数ヶ月前のことだ。
全身の凍傷を癒すため、すぐさまボンゴレの特殊医療機関で集中治療を受ける事となった。
皮膚移植手術が繰 . . . 本文を読む
薄暗い闇の帳が降りて来て辺りを包む。
真の闇が辺りを包み込むまでの数時間、心地よい緊張感をもって任務の開始を待つ。
中途半端に伸びた銀色の髪を掻きあげてスクアーロは薄く笑った。
弓なりにつりあがる唇の橋。
少し乾き始めたそれを、覗いた赤い舌が撫でてゆく。
傍から見ていると、それはまるで狂人のようだ。
ソファに座ったXANXUSの視線を感じたのか、スクアーロの酷薄なグレーの瞳が危険な色を浮かべてこち . . . 本文を読む
遠雷が鳴り響いて、激しかった雨はやがて鳴りを潜め青空が顔を出し始めた。
太陽が顔を出し、雨雲に虹が架かる。
懐かしい思い出に耽っていたXANXUSの手元で、グラスの氷が溶け、カランッと音を立てた。
窓辺に立っているのXANXUSに唐突に声がかかる。
「う゛おおい、ボス、そんなとこで何見てんだぁ?」
そう言って近づいてきたスクアーロがXANXUSの見ている方向を覗き見る。
「へぇ、虹だなぁ。綺 . . . 本文を読む
砂浜はさほど広い訳ではなかったのだが、自分と同程度の人間を背負って歩くのは容易なことではなかった。
スクアーロはふら付きながらも歯を食いしばり、やっとのことで海沿いの道路まで辿り着いた。
そこから一番誓い民家まで約1km程ある。
舗装もされていない小道は、日が暮れると人も車も滅多に通らないことをスクアーロは良く知っていたから、しばらく立ち止まって息を整えなおすと、背中からずり落ちてくるXANXUS . . . 本文を読む