診察室にて

足の爪が皮膚に食い込んでしまい、ここ数日やけに痛いので、総合病院へ行ってきました。
バンドエイドをとろうとしたら「あいたた…。」激痛。
「自分で剥がすか、こちらでやるか、どっちがいいですか？」
そう言う先生は、なんとなく人懐っこい顔をしています。

「自分でやります。…お待たせしました。ここです。」
赤く腫れているものの、塗り薬と痛み止めぐらいで終わるかと軽く考えていたら、
「ここまでになっちゃうと、麻酔しなきゃ爪の除去は痛いですよ。」だって～(泣)。

麻酔？麻酔？って、けっこう大事じゃん？！
「塗り薬ではダメなんですか？」
「一時的に痛みがなくなっても爪が残りますから、また痛くなった時は、もっと症状が悪くなっている可能性があります。
更に悪くなった（膿んだ）時の麻酔は、今日より痛いですよ。」
…というわけで、今日麻酔して即処置するほうを選びました。
ドキドキです。私、痛みに超弱いんです。

（ここからは処置用ベッドに横になっています）
「麻酔（注射）の痛みは人それぞれ感じ方が違います。
ただいえるのは、皆注射は好きではないってことです。
痛みがなくなることはありませんが、楽しいことを考えるといいですよ。楽しいこと考えましょう。」
「（こわごわと）楽しいことですか…。」
「そう。楽しいことです。楽しくてしょうがないこと。なんですか？」
「…カメの世話です。」
「えっ？！ カメ？　カメですか！！
(笑)(笑)(笑)いい～じゃないですか～～。では、カメのこと考えましょう。

ハイ、消毒薬をつけます。注射する時はまた声を掛けますよ。
痛くないコツはね、足を動かさないことです。
動かすと、足の別の場所に注射してしまうかもしれませんから。そっちのほうが痛いでしょ。
私にも刺さってしまうかもしれませんしね。
だからじっとして、私を助けて下さいね。」

…こんな具合に、先生とやりとりしながら１０分程で完了。
「どうです？痛くなかったですか？」
「バンドエイド剥がした時のほうが痛かったです。」
「それって自分でやったんじゃ…(笑)。
で、カメのことは考えてましたか？楽しいことを？」
「そんな余裕ありませんでした。楽しいこと考えるって話し、頭からすっ飛んじゃって。」

じゃあ、針を刺す時や治療中ナニを考えていたのかといえば…咄嗟に浮かんだのが、

「リーマンさぁぁぁ～～～ん」

…「読者」しか分からぬオチで申し訳ございませぬ。m(__)m