ドイツの小学校にも、クラブというものがあるらしい。
私が子供の頃は、小学4年生のときから週1時間のクラブ活動が必修としてあった。
私はクラッシック音楽鑑賞クラブに所属していて、自分が推薦する曲のレコードを、みんなで聴いていた。
いまだに同じクラブに入っていた同級生のN君に会うと、「ショスタコービッチ5番エピソード」について語られる。
N君は小中学校通してのブラスバンド仲間で、彼は校長先生になっていて、彼の学校の喫煙防止教室に呼ばれる仲である。
ショスタコービッチの5番は、その頃の私たちのブーム曲だった。
私が持っていたレコードと、彼が持っていたレコードを聴き比べてみたら、私が持っているほうが良かったから悔しかった・・・みたいな、12歳児の頃の話で、いまだに盛り上がる。
さて、ドイツの小学校のクラブ活動。
Eは小学校で先生をしていて、校長先生に次年度から新たに日本について学ぶクラブを立ち上げて、その担当になってほしいと言われたそうである。
もちろん、Eの彼女が日本人であることは、校長先生はもちろんのこと、職場の同僚みんなに周知されているから、そういうことになったのである。
クラブは色々とあり、子供たちが自由に参加クラブを選ぶというのは、日本と同じ。
Eが作成したというメンバー募集のためのポスターを見せてくれた。
アゲ?
日本語を勉強し始めたばかりのE。
ひらがなよりもカタカナのほうが難しいと言っていたから、何かの間違いか?!
「ドイツ語でクラブのことを Arbeitsgemeinschaft と言うんだよ。略してAG。外来語はカタカナで書くんだよね?だからクラブ名は日本-アゲにしたんだ」
な、なるほど・・・
なんだかちょっと違う気もするが、ま、いいか。
図柄は伝統的なものが散りばめられていて、いかにもって感じ。
「自分がキモノ着た写真を載せれば?」
「実際にクラブ活動を始めたら、見せるかもしれないけど・・・ポスターには載せない」
今の子供たちの日本のイメージで、アニメは外せないんじゃないか?
「ゴジラとかピカチュウは追加したほうがいいと思うよ。ハローキティとか。そのほうが子供たちを惹きつけるんじゃないかなあ」
「そうだね!それはいい案だね。でも実は、あまり人数が増えても困るんだ。15人以内に抑えたい。そのほうが教師としては楽だしねw」
なるほど納得。
たくさん来られすぎても困るから、というわけねw
「副校長がポスター見てクラブに入りたいって。自分の名前を日本語でどう書くのか知りたいんだって。簡単だから、教えてあげたよ」
「日本アゲ」のスーパーバイザーとして、彼らの活動を見守るのが楽しみで、気分はアゲアゲである。