大人になって、生ジューススタンドをよく利用するようになった。
子どもの頃にもデパートにあった気がするが、利用した記憶がない。
そもそも、生ジュースというものがあまり好きではなかった。
昔の生ジュースといえば、オレンジジュースかミックスジュースくらいなもので、今みたいに色々な種類はなかったように思う。
なぜ嫌いだったかというと、おそらく、ジュースの表面にできた「泡」が苦手だったのだと思う。
弟はよくミルクセーキというものを好んで飲んでいたが、牛乳があまり好きでなかったし、バナナと牛乳を混ぜて泡立たせたものなんて!と気持ち悪がって決して手を出そうと思わなかった。
とはいえ、イチゴをつぶして砂糖と牛乳をかけて食べるイチゴミルクは、なぜか大好きだった。
自分で牛乳の量を調節できるし、作る過程で何が入っているのかを理解すると、安心できたのかもしれない。
プロセスを知るということは、重要なんである。
まあとにかく、最近は生ジュースもいろいろとあって、大人になって味覚も成長したせいか、好きになった。
買い物途中でのどが乾くと、ジューススタンドを利用する。
イチゴミルクのオーダー頻度が多い。
歩き疲れた足を休め、行き来をする人たちをぼんやりと眺めながら飲むジュースは、すごく美味しい。