かりんとう日記

禁煙支援専門医の私的生活

もしも吸っていたら

2024年07月06日 | 新喫煙防止教室
久しぶりに学校へ直接出かけてタバコの授業を行った。

市内のN原小学校の5年生42名。

この学校は何年も前から出張授業を行っていて、子どもたちがいつも良い反応をしてくれるので、行くのが楽しみなんである。

いつだったか、校長先生に理由を尋ねたところ、おそらく地域と学校が良い関係にあるから、というようなことをおっしゃっていた。
地元自治会と学校が一緒になって、3世代が参加するようなイベントがよく行われているのだという。

今回行ったのは喫煙防止教育とがん予防教育の内容をミックスさせたニューバージョン。

学校側に許可をいただいて、来日中のEも授業参観。

予想通り、最高に楽しい授業だった。

児童A「家族が吸ってるんですけど、どうしたらいいですか?」


児童B「個人的なことをひとつ聞きたいんですけど、私のおじいちゃんは肺がんで死んじゃったんですけど、もしタバコを吸っていなければ、今でも生きていられたかもしれませんか?」

彼女には授業を終わったあとにも、「先生は抗がん剤の研究はしていますか?わたし、興味があるんです」と話しかけられた。


児童C「先生はタバコを吸ったことがありますか?」

私『幸いなことに、1本も吸ったことがありません。昔はタバコのことを教わる授業がなかったので、たまたま吸ってみなかっただけで、運がよかったんです』

児童D「ワンチャンがなかったってことだね!」

児童E「もし吸ってたら、いまここにいないでしょ」

私『確かに。今日みんなとこうして会えたのは、タバコを吸ってこなかったからだね!もし吸ってたら、もう死んじゃってると思う』

児童 : (みんな笑顔で拍手)


子どもたちと一緒に拍手しながら、ちょっと泣きそうになった。


授業後、子どもたちに取り囲まれた。
みんなEに興味津々。

「身長どれくらいですか?」

「何歳ですか?」

取り囲んでいるのが女子ばっかりだったのには笑えた。






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